宮津エコツアー · 8月 2014

8月 2014

イノシシと豚のように改良がかさねられて「畑」という枠の中に収まっているキュウリ、カボチャ、なすび、ピーマン、サツマイモ、などの野菜たち。
これがまたじつにおもしろいと「命ある野菜たちの知られざる素顔を紹介」してくださったのが稲垣栄洋さん。※『身近な野菜のなるほど観察記』(草思社刊)

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たとえば、まずカボチャ

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、、、「冷蔵庫もなかった時代に保存の利くカボチャは、まるで太陽の恵みを詰め込んだ缶詰のような存在であった。」

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ナスビ、、、初夢に見るとよいとされていたもの「一富士二鷹三茄子」。富士山や鷹はいかにも縁起が良さそうな感じも擂るが、なぜ三番目がナスビなのだろう」  キュウリ、、、「キュウリはきうり、黄瓜だった」

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さらに、ネギ、、、「古来、においの強いネギは邪気を払うといわれていて、ネギの花は神聖なものとされていた。橋の欄干や、御神輿の屋根に付いているタマネギのような形の擬宝珠はねぎ坊主を模った形であるといわれている」

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(↑籠神社)

あるいはサツマイモ、、、「おならの悪臭成分であるアンモニアや硫化水素は主に肉類に由来するから、サツマイモのおならは、ほとんど臭わないのだ。もっともガスが多いので大きな音がしてしまう。まあそれもサツマイモの風情の一つ。」

、、、などなど。いずれもこの夏、横着な作り手を励ましてくれた野菜たち。暑いときに秋のネタ仕込み、夏の読書にいかがですか。

 

◆よく降りますことねえ

□ほんとに いつまで降るのでしょう
◆なんでも秋雨前線というのができているそうよ
「夏ズイセン」のお二人が雨粒をまとってぶつぶつ、、、

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うちらのことのブログみた?
なんてかいてあるの?
「ナツズイセン名にしおわば蘇らせよ夏の日の力」
「さもなくば名を変えよアキズイセン」
あらまあ、きついこと!

それもそうかも、期待にこたえましょうよ!

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ひっこぬかれちゃこまるものね(^.^)

、、、かろうじて名をとどめけりナツズイセン、、、、世屋野蕪村

ペパーミントを訪れている虫たち、

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(↑ 8/10)

雨の合間を縫うように集まっていました。でも、それが何かアブのようであり甲虫のようであり、わかりません。教えてください(^.^)
さて、ペパーミント、ヨーロッパ原産、江戸時代に伝来したということ、
シソ科です。シソは紫蘇。蘇るという漢字をあてます。

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アマチャヅル、オトギリソウなどとブレンドすれば風邪、不眠症、花粉症などにこうようがあるとされています。
増殖は種と地下茎。絶やしがたいほどの群落を作っています。

主催者側の苦渋の決断(?)で実施された「宮津市制施行60周年記念」大会。

 

正午過ぎまで大雨洪水警報、実施決断には賛否両論があったことと推測するが、その決断には頭が下がる思いだ。

日頃は見かけない浴衣姿の若者や観光客の予想外の多さに驚いた。また、最後まで見届けたのち、会場周辺の盛況(?)ぶりを見ていて、大雨の影響で心中穏やかでなかった方々・ご苦労をかけた主催者側の方々の気持ちが少しは晴れたのではないかと思われた。

 

京都新聞記事

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大雨の中、知人の精霊船見送り目的だけで花火大会の実施を諦めていた浅慮から、カメラを持参しなかったことの反省しきり。

 

今日、ガイドした堺市からのご家族の花火大会の評 「念願の宮津燈籠流し花火大会を花火鑑賞船から観賞できたこととその見事さに感激した」との評価。

地元民としてうれしい思いであった。無風状態のような中での花火は、表側(宮津市街側)より、裏側(天橋立側)では、煙のさえぎりがなくきれいだったようだ。

 

釈迢空さんのクズの花を詠んだ歌。 「葛の花 踏みしだかれて色あたらし この山道を 行きし人あり」 これは誤表記。正しいものは 「葛の花 踏みしだかれて、色あたらし。この山道を行きし人あり」 句読点があるのが正しいのだそうです。

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この山道を先に歩いた人があるのをクズの花の踏みしだかれているので知ったのだが、まだ時間はたっていない、ついさきほどではないかと思えるほどだ、というのは花の色が新鮮なことでわかるという歌。

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道を先に歩いている人がいる、そしてその人との距離は遠くない、というのは客観的な事実なのだけれど、問題は、足を速めれば追いつけるのではないかという気持ちがうかがえること、道を行くという語句の中に彼の身をおいているどんな状況と気持ちが表現されているのかを豊かに想像させます。そういう意味では、山道を行く孤独な緊張感がふと緩む瞬間をとらえ、客観と主観の両方が実にたくみに表現されている秀句です。が、それには句読点がなくてはならない役目を果たしているというわけです。短歌のルールに外れているといえばそうなのですが、それが彼の流儀。 IMG_9261

ちなみにこの歌、1924年(大正13年博多から壱岐にわたって滞在したときの旅の歌ということで、集録されている歌集の名が『海やまのあひだ』というのも素敵です。

人の生まれる場所は海 帰る場所も海

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命は海から生まれ海へかえる

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海へかえった命は海の浮き橋を渡って又蘇る

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(↑8/13 撮影日時  6:03:12)
、、、、そんな事がほんたうだと思える宮津の朝の綾の海

日本海に向いたローカル線の鉄路正面にローカルな町のローカル盆花火!

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青いクリを落とす風も吹く、、、景気はよくねえ、人は減りッ放し!

花火楽しむ気分にはなれねぇけれど、この状況の下でもできることはあるだろう、、

ドドーンドドーン 顔あげて

ドドーンドドーン 何度でも

ドドーンドドーン めげずにくじけずに

ドドーンドドーン

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あんたの花火、人には見えないかもしれないが、

ドドーンドドーン

高く高く打ち上げて大きく大きく花開く!

そんな花火が見える誰かがきっといる

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ドドーンドドーンドドーンドドーンドドーンドドーンドドーンドドーン

高く高く打ち上げろ 大きく大きく花開け!

ドドーンドドーンドドーンドドーンドドーンドドーンドドーンドドーン

高く高く打ち上げろ 一花も二花も花開け!

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ドドーンドドーンドドーンドドーンドドーンドドーンドドーンドドーン

ドドーンドドーンドドーンドドーンドドーンドドーンドドーンドドーン

収穫の始まった橋立ワイナリーぶどう園!

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一房一房丁寧に摘み取っていかれます。作柄をたずねました。

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「台風が来るまではたいへんよかった、しかし実がはじけたりしている」

台風後続く雨模様の影響で見込み以上に水分を吸っているのだそうです。

さて、京都地方気象台は、「京都府では、8月1日頃から、曇りや雨の日が多く、日照時間が少なく、降水量の多い状態が続いています。」 という情報を平成26年8月13日14時20分、発表しました。平年比で降水量は4^5倍、一方日照時間は三分の一程度、その影響が農作物に出ているわけです。

ちちなみに丹後各地では次のような数字になっているそうです。、

①日照時間(8月1日から8月12日まで)(速報値) (気象官署及び特別地域気象観測所)

日照時間(h)  平年比(%)
舞鶴           21.7      27
②日照時間(8月1日から8月12日まで)(速報値) (アメダス)
日照時間(h)  平年比(%)
間人           24.1      27
宮津           23.7      31

③降水量(8月1日から8月12日まで)(速報値) (気象官署及び特別地域気象観測所)

降水量(ミリ)  平年比(%)
舞鶴          192.0     457
④降水量(8月1日から8月12日まで)(速報値) (アメダス)
降水量(ミリ)  平年比(%)
間人          161.5     478
宮津          168.0     371
峰山          155.5     396

そして、「この状態は今後10日間程度は、太平洋高気圧の張り出しが弱く、南からの湿った気流の影響を受けやすい状態が続くため、曇りや雨の日が多くなる見込みです。」
最後は 「農作物の管理等に十分注意してください。」と言う閉め。

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(↑ 撮影日時 2014/08/15 11:07:17)

その想定通りに、15日の京丹後市の黒雲覆う空、、、、。

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内山ブナ林の上を北から南に動く雲、ほんとに太平洋高気圧も腰砕け状態です。

うーむ、実の入り具合が遅れることなど稲にも影響が出てくるかもしれません。

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あらためて、小町さん、
「ことわりや 日の本ならば 照りもせめ さりとてはまた あめ天が下とは」.

雨乞いでなく晴れ乞いということでお願いしてくださいませんか!

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雨の合間をみて畑に出るひさえさん、、雨は雨で土を柔らかくしてくれるので、草抜きにええんだでと。

この状況の下でできることを考える!良農は草を見ずして草を抜く!

 

秋の大根を植えようと思ってらっしゃるのでしょ、草藪を起こしておきました! IMG_9971

「猪いのいいの」 ギャグにもなりません。ひょっとして栽培、農耕する新種が現れたかと思うほど里山に進出した獣、イノシシ。、、、 クズの根が膨らんだらその根をかみ切るこのキバですから、畑の物などたやすいものです、、それこそ、「うらみのくずのは」!

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しかし、この方イノシシ科で鯨とご親戚ということですから全く山の幸。山里では貴重なタンパク源いまでいうジビエ。

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ところで、千松信也さん<「ぼくは猟師になった」を書いていらっしゃいます。山にいらした猟師さんが消えてから久しく、かくも崩れた自然と人間のバランスを放置することもできない、どうするか、無駄に殺すな、正しい知識を持って資源として活用しそうしてバランスをとろう!一石を投じた書です(^.^)

その波紋の中では「sai 素直でいい本だ。田舎ではシシは目の前で獲れる。内臓を抜き谷川で冷やしたシシを整備工場でつり上げて皮を剥ぎ頭も四肢もはずして深夜まで焼酎で酒宴が続く世界は8年間体験した。全く同じだ。山中の小さい町は都会からは忘れられ、収入も少なく畑もシシや鹿、狸やハクビシンに簒奪される。撃って無駄なく命をいただくのは自然なことだった。風倒木を時計ストーブで焚き、大鍋を温める。そうだった…。都会に住む人に河川源流地域を素朴な人たちが守り食料を供給していることを思い出してほしい。 ナイス! ★1 – コメント(0) – 2013年2月8日」※、book.akahoshitakuya.com > 読書メーター > 千松信也 – に共感です。

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ちなみに千松信也さん「1974年生まれ。兵庫県出身。京都大学文学部在籍中に狩猟免許を取得し、先輩猟師から伝統のわな猟(くくりわな猟)、網猟(無双網猟)を学ぶ。現在も運送会社で働くかたわら猟師を続ける。狩猟8年目を迎えた2008年にリトルモア社より『ぼくは猟師になった』を出版(2012年に新潮社より文庫化)。
市民講座や小学生の野外学習等の現場で講演等も行うと、www.musublog.jp/blog/metamori/?entry_id=18

 

盆スイセンとよんだら正確かもしれません。

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秋が立ってから咲いてなおナツズイセンといわれている方も落ち着かないでしょう!
中国から渡ってきたといいます。かといって勝手に渡ってくるわけはなく、漢方医というのか医学に心得のあるかたというのか留学僧というのかそういうかたが、これは持っていこう、もって帰ろうとしたものなのでしょう、球根をすり下ろし腫れ物に貼り付けると腫れが引いたといいます。

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それはともかく暑い折、里に帰ってきて浴衣姿でくつろぐ娘のよう。庭に欲しい花です。

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