イノシシと豚のように改良がかさねられて「畑」という枠の中に収まっているキュウリ、カボチャ、なすび、ピーマン、サツマイモ、などの野菜たち。
これがまたじつにおもしろいと「命ある野菜たちの知られざる素顔を紹介」してくださったのが稲垣栄洋さん。※『身近な野菜のなるほど観察記』(草思社刊)
、、、「冷蔵庫もなかった時代に保存の利くカボチャは、まるで太陽の恵みを詰め込んだ缶詰のような存在であった。」
ナスビ、、、初夢に見るとよいとされていたもの「一富士二鷹三茄子」。富士山や鷹はいかにも縁起が良さそうな感じも擂るが、なぜ三番目がナスビなのだろう」 キュウリ、、、「キュウリはきうり、黄瓜だった」
さらに、ネギ、、、「古来、においの強いネギは邪気を払うといわれていて、ネギの花は神聖なものとされていた。橋の欄干や、御神輿の屋根に付いているタマネギのような形の擬宝珠はねぎ坊主を模った形であるといわれている」
(↑籠神社)
あるいはサツマイモ、、、「おならの悪臭成分であるアンモニアや硫化水素は主に肉類に由来するから、サツマイモのおならは、ほとんど臭わないのだ。もっともガスが多いので大きな音がしてしまう。まあそれもサツマイモの風情の一つ。」
、、、などなど。いずれもこの夏、横着な作り手を励ましてくれた野菜たち。暑いときに秋のネタ仕込み、夏の読書にいかがですか。