世屋街道の入り口の日置、スイセンに続いて、遅まきながら、梅も蕾を膨らませています。金剛心院境内のツバキはすでに満開です。
さて、スイセン前線、世屋街道を行き来しながら見ているのですが、日置で停滞中!です。地面のものが花を咲かせるのには、まず地面を覆う雪のカバーが外れないことにはなにも始まりません。下世屋は平らな部分でも、地面の見えるところが、拡大しつつあります。しかし、上世屋の残雪は、腰のあたりまで。当分は雪見です。
例によって、「春が遅い!大きなお世話!春が早かったら上世屋といわんのじゃ、花見なんかいつでもできるわ、春のこなんだ冬があったか、雪見のどこが悪い!」とわけの分からないことをぶつぶつ繰り返しているうちに、ふと光が差したのに気がつきました。
「 雪見!」「そうだ、雪がまだあるんだあ!」スイセンの別名、たしか『せっちゅうか』といったな!「雪中花」。「ツバキ!そうそう ♪酔ってつぶれるこのおれに♪あれ、雪つばきだ」 つまり、インスピレーション。
雪とスイセン、雪とツバキ、これはお互いの相性が実にいい! 雪見と花見をセッティングするかあ!日置で花見、せやの道、ちょっと走れば花見と雪見、これこれ!!
で、どうするの?そんなの簡単だ、と名乗りを上げてくれたのが、『月桂冠あじわいまろやかあとあじすっきり つき』のカップ。「おれ、つこてくれ。20、30コロコロしてる!」
いやそれはありがたい、じゃあと頼もうと思ったところ、思い出したのが、街道の道中の竹君、名前を裏切ってだらしなく雪折れしている、あれに名誉挽回の機会を作ってやったらいいかも」月桂冠つきカップくんの申し出にアイデアをもらって、緑の竹の筒に赤いツバキを生けて白い雪に差す、これぞ雪ツバキ。
緑の竹の筒に黄色いスイセンを生けて白い雪に差す、これぞ雪中花。他にも春は来ている。フキノトウも使える。菜の花も咲く。これも使える。
そんな経過のにわかづくりの雪の中の生け花展。。並べたのは高原休憩所の下の道のカーブするあたり。とりあえず、20本ばかり。犬の散歩のおばちゃんが通りかかりました。
「どう?フィールドアートのパフォーマンス スイセンやツバキから、雪解かしの光がでるンや」
悪くない!笑ってくれました。 「グランドつこて、もっとふやしはったら」
笑って返しました。悪くない!
■ツバキの雑学
①材木 ツバキは生長すると樹高20mほどになる。日本のツバキのほとんどは伐採され、大木は残っていない。(せや姫神社のツバキは貴重です。)印材や将棋の駒に使われている。木質が固く緻密で摩り減らないためである。
②木灰 日本酒の醸造に用いるは木灰は、ツバキが最高とされている。
③木炭 ツバキの木炭は品質が高く、昔は大名の手焙りに使われた。
④椿油 種子(実)を絞った油で高級食用油、整髪料として使われるほか、古くは灯りなどの燃料油としてもよく使われた。 搾油で出る油粕は川上から流して、川魚、タニシ、川えび等を殺すのに使われた。