ばあちゃんの畑にたくさんスイカがなりました。、
この畑、荒らすな!
「案山子・かかし」が見張ります。
ところで、「かかし」と「案山子」は本来、別物同士の組み合わせです。
ともかく作物がイノシシ、タヌキ、スズメカラスなどに荒らされるのを守らねばなりません。
一つは、彼らの嫌うにおいを出すものを燃やすこと。電気柵を使うようになるまではそうしていました。これを「かがす」と言いました。これは和語です。漢字を当てると「嗅がす」。髪の毛などを混ぜると効果があったと言います。散髪した髪の毛も捨てずに使った訳です。魚の頭も焼いて畑に立てました。
もう一つの方法は、お祓いです。作物が実る頃になると、悪霊がイノシシ、タヌキ、スズメカラスなどに乗り移って人に害をなすので、田の神、山の神にお願いして退散させてもらおうと里の人たちは考えました。そこて、田の神、山の神を立て、見張ってもらったのです。
さて、田畑に立つ人のような形にどんな文字を当てるか、日本人は実にぴったりの言葉を中国の文献に見つけました。「案山子」がそれ。「子」は、孟子、孔子のように人のこと。「案山」は山の平らなところ、つまり畑に人の代わりに立つ人。
日本の「かがす」と農業神と中国の「案山子」とは、鳥獣害から作物を守るという共通の行為、ならば合体させようじゃないかと。
丹後でもあちこちで創作案山子が立ち、楽しませてくれます。