宮津エコツアー · 竹資源有効活用プロジェクト~観光に食らいついて、稼ぐために立ち上がれ~

竹資源有効活用プロジェクト~観光に食らいついて、稼ぐために立ち上がれ~

竹やぶを囲むたけ垣!

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下世屋へ移住し、農園を積極的に経営されるTさんの仕事の1つです。実に美しい世屋の新しい宝物。

目的は、美味しいタケノコをイノシシから守って収穫すること。この竹林に幾本の竹があり、イノシシをどれだけやしなっているのでしょう。

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さて、先だっての「里山未来形プロジェクト」※2/8橋立ユースホステル では、宮津市が取り組んでいる「バイオマスタウン構想」、について井上市長自ら紹介されていました。

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その中心事業の竹発電は◆山荒廃の元凶を資源に ◆竹1トンで30KW ◆脱原発 そして地産地消への取り組み!と注目されているものです。
地域の環境を資源に、それはエコツーリズムと同じものです。お客さんにもお話をしなくてはいけません。おさらいにすこし付き合ってください。

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電力労働運動近畿センター – ZAQ の2012.2.18連合通信の記事では次のように紹介しています。
バイオマスで地域再生目指す京都府宮津市日本三景の一つ、天橋立に世界初の「竹バイオマス発電所」
◆竹1トンで30KW
仕組みは、竹を機械で砕いてチップと粉末にする。チップは炉の燃料となり、その熱で蒸された粉末からでるガスを集めて発電する。竹1トンから生まれる電力は毎時30KWで、ざっと一般家庭3日分の消費量に当たる。※40キロの竹で20kw/時、一般家庭10軒分の発電ができる。総事業費は2億5千万。
市は将来的に発電所を増やし、主力産業である観光・農業施設にするプランを温めている。
発電所から有望な「副産物」も生まれている。竹をガス化する過程ででるメタノールができる。ガソリンに変わる自動車燃料やモバイル機器の電池原料として注目されているアルコールの一種で、大量販売が出来れば新しい地場産業に育つだろう。
事業担当者の小西正樹氏は、「自立環境型経済社会推進室」で、市が2010年に掲げたバイオマスタウン構想を実現させるための部署。様々ある再生可能エネルギーから竹バイオマスを選んだ経緯は、「太陽光は日照時間が少なく、風車も雷が多く故障しやすい。しかも、太陽光と風力発電は稼働し始めれば、市民の関わりはほぼ終わる。これでは、市民がエネルギーを自給自足しながら新産業を起こすという構想から外れてしまう。その点、竹バイオマスはこの地に適している」と。
◆山荒廃の元凶を資源に
市を取り巻く状況は、天橋立の効果で観光客数は横ばいを保っているものの、人口は19,942人(09年)でピーク時の1950年代からほぼ半減。高齢化も35%に迫り、働き手の不足が深刻。市の面積の8割を占める山林。近年手入れ不足がたたって、竹が他の樹木を押しのけて乱立し、約110万本も生えている。
竹は根が浅く、雨水を土壌にたもつ機能に劣るため、大雨が降ると土砂崩れが多発する。山の荒廃が進み、動物たちのエサ不足で田畑を食い荒らされ、被害が増えた。
この環境を断ち切るのが「竹発電」だった。竹を定期的に切り出してエネルギーとして使い、自然環境を守れて、街おこしにもつながる。しかも竹は成長も早く、化石燃料のように枯渇する心配はない。ピンチをチャンスに変える逆転の発想だ。
◆市長の脱原発宣言
市はし尿処理施設の老朽化という重要課題の解決もバイオマスで図ろうとしている。生ゴミやし尿でつくる「メタン発酵」という肥料を月1トンのペースでこしらえて、一部を昨年初めて田んぼにまく実験をした。収穫は化学肥料よりも多く収穫できた。今春は散布する田んぼを増やす計画。
市のバイオマス推進は、関電大飯原発が若狭湾を挟んで20キロ圏にはいることも無関係ではない。もし原発で重大な事故が起きれば、観光や農業どころか市民は故郷を追われる。
井上正嗣市長は昨年「脱原発」を公言したのも当然の帰結だった。
◆理解と協力がカギ
「宮津が抱える課題は、全国の自治体の悩みと共通点が多いはず。竹バイオ発電所を動かすには年間3万本の竹が必要で、地元住民が伐採を手伝わなければ事業を続けられない。
メタン発酵も農家が受け入れなければ普及はおぼつかなくなる。再生可能エネルギーによる地域再生は技術面よりも、市民の理解と協力をどれだけ得られるかが鍵を握っている。
※ blog.zaq.ne.jp/denkinki/article/1286/

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つまり、 高く評価します。しかし、評価はできても果たして初めてのこと課題もある、もくろみ通りに進むとは限らない 「市民の理解と協力が鍵」ということです。そしてその指摘通りに、議会では
「竹資源的な形で一つの事業を起こして、それで宮津市が全部が潤うかといったら、そうはなりません。雇用も若干できるかもしれませんけど、宮津市全体の広がりにはならない。だから、行政として一番大事なのは、宮津市全部、地元の事業経営者の方、また商店の方、会社の方とか、そういった方がどうしたら元気になるか。行政としてこういった施策を打つことによって、宮津市全体の波及効果があるというのを、やはりその時々で政策でしっかり打っていくということが一番大事ではないんですか」との質問。けれども市長さん、動じません。
『新産業の創出についてでございます。 これは、自立循環型経済社会構造への転換戦略の一つとして、豊かな農林水産資源や未利用資源などのさまざまな地域資源を生かして新たな産業を興し、雇用機会の拡大につなげていこうとするものでございます。このため、現在、宮津市バイオマスタウン構想のもとで竹資源有効活用プロジェクトによる産業の創出に取り組んでいるところであり、竹資源の安定供給といった川上部分と、カスケード利用による販路確保といった川下部分をしっかりとつないでいくために、宮津竹資源管理センターの設立に向けて準備を進めてまいりたいと考えております。また、竹資源の安定供給を通じて、産官学による研究・技術開発等に取り組み、できる限り早期の事業所や工場の立地につなげていきたいと考えております。リスクを伴うことは重々承知しておりますが、宮津の発展のためには、これを何としても乗り越えなければならないとの思いで取り組んでいるものでありますので御理解をいただきたいと存じます。』

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「竹バイオマス発電所」というのは何でも世界初の試みなんだそうです(^.^)初めて!と言うのは英語でパイオニアともいうのでしょう、竹林の現状はどぎゃんかせにゃならんものというのは誰もが思うところ。110万本ある、よく数えたものです。三余年で20mになり、続々再生する、これを生かさないてはない、よくぞいままでほっといたものだ!ともかく試行錯誤に失敗はつきもの、成功しませんでしたではすまない、成功させなければならない事業なんだなぁとあらためて思います。

竹林の整備が進んでいる様子も各地でみられます。

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明るくて風通しがよくて実に気持ちいいです。

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念ずれば花開く、、花開くまでやるべきことなんでしょう(^.^)

市長さん、もう一つ、呼びかけておられます、

「今一番悩んでいるのは、そういうふうにして市民の皆さんが立ち上がっていただく。立ち上がっていただければ幾らでも応援できるんだと思っていますんで、そこが今一番私たちとしても悩んでいるところだというふうに思っているので、どんどんとほんまに特産品はつくっていかなければいけないところですし、観光に食らいついて、農も商も工の皆さんも稼ぐために立ち上がってくださいよということをやっぱり一番お願いをしていかなきゃならないんだと、、、」(24年市議会)

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(↑ 天の橋立ワイナリー 農産物直販所)

観光に食らいついて、農も商も工の皆さんも稼ぐために立ち上がってくださいよ!

それは、「エコツー世屋・ガイド部会」もしっかり受け止めなければならないことです(^.^)!

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