宮津エコツアー · 若鮎を育む川

若鮎を育む川

日置の扇状地へと出て、堰堤を落ちる水、

IMG_9869

ブナの葉に降り、ブナの幹を走り、湿原のミズゴケを養い、棚田を潤し、龍渓を降って、海、直前、世屋の山水のすべて(^.^)。

IMG_9855

アユがのぼるのも見えます。

IMG_9761

上流へ上流へとのぼることを体が覚えている若アユ。

でも、、、、ここからうえには行けない、

IMG_9780

助走をつけるよどみがないからです。これはいけません!アユにとって(´・ω・`)。

アユの遡上力の研究があります。

、、、、、

川に遡上してくる稚アユの堰斜面遡上力はどの程度あるか?
岡山県高梁川潮止堰での調査結果
(堰の斜面確度=30度、越流水深2~3cm、流速=150cm/秒)
堰の斜面を登る距離を調べると、個体によるバラツキが大きいが、80~120cm登るものが多く、最高で130~140cmだった。140cmを越すものは1尾もいなかった。
堰斜面を50cm以上登ったものの登面スピードを調べると、毎秒25~35cmのものがもっとも多かった。つまり1mの斜面を登るのに3~4秒を要する。
この調査をした小山長雄氏は、「高梁川の堰にしろ櫛田川の堰にしろ、この種の、越流型の流下堰面は2m以上はあるので、稚アユの遡上は完全に阻止される。これを防ごうとすれば、斜面角度をゆるやかにして流速を下げるか、流下堰面の長さを1m以下にするしかない。それが不可能ならば、堰面の途中に階段式魚だまりを造成し、ワン・ステップおいてアユを越提させるなどの方法もあろう。」と述べている。

(稚アユのジャンプ力は、止水中では平均25~30cm、流れがあり水が落ち込んでいる場合には60~70cmとびはねる。
稚アユのジャンプ力からすれば50cmくらいの落差は飛び越えられそうに思えるが、実際はジャンプしたアユが流れを体側に受けるように落下することが多いので、飛び越えられる落差は30cmくらいだそうだ。)

※稚アユの遡上 – Biglobe www5e.biglobe.ne.jp/~tomozuri/ayu0-2.html より

ここに、自分たちの飛び越えられない「魚止め」がある、それはなぜだとアユに説明してあげてください(`ヘ´)
それにしても、ここは、やはりアユの立場にならざるを得ません。上に上がること、生育範囲が広くなると産卵数も多くなる、稚魚も増える、稚魚が増えればそれを補食する魚も増える、、、単純な理屈です。川のアユはたんぼのカエル、小川のメダカと同じなのです。また、世屋川や波見川も含めてアユの遡上困難な堰堤という生育環境の問題、これは上流の民の皆さんのためだけではありません。橋北の海の漁業者、宮津の海に釣りを楽しみに来られるお客さんのため、でもあるのです。海に降った稚魚は河口から4キロの範囲で生活しさらに母川にのぼってくるのですから。

IMG_9758

こういう看板もいいです。けれど、これで責任が果たせたと言うことならちょっと疑問です。河川環境が生き物にとってよくないのなら積極的に変えていく、そういう立場にたって改善を図ってほしいものです。

IMG_9852

それと、もう一つ、アユの生息できる日置の清流は、世屋の森林が守っていることを考えれば、世屋川の河口から上流、源流まで一体の物として、「自然環境特別保全地域」とすべきではないか、そういう思いを強くします、新議員と市長さんを選出して新しい宮津を作ろうという動きが始まっています、こういうことが町の魅力になると思いませんか(^.^)

※雨でした。せっかく申し込みがあって、台風一過の晴天を予定していた「ここよみ」掲載のブナ林トレッキング、中止にせざるをえませんでしたので、水と生き物の話題!

 

このページのトップへ