瑠璃唐草!
日本の目が先進国欧米へ向いていた明治初期、日本へ行きたいとやってきて、そのまま居着いて繁昌した種です。
天人唐草とも、
星の瞳とも
当時世界への窓口は東京。見たこともない花だとなんというやつだろうと目に留めたのが、牧野富太郎博士。 研究の末、和名をということになったとき、不幸だったのは、在来種に近縁のものがあって、それが「イヌノフグリ」と呼ばれていたこと。牧野先生、それより大型なので、「オオ・・・・」と名付けようとおっしゃったので、以後それを踏襲することになったということ。しかし、花は全く印象が違うのに、近縁だからということでつけられたこの外来種の和名オオイヌノフグリ、それが、後に物議を醸すことになろうとは考えていらっしゃらなかった!
ちなみに英語ではPersian speedwellとかBird’s-eye speedwell。などと呼ばれます。 speed+well の複合語だとしたら、well は首尾よく;運よく。speedは古くは「成功;繁栄」という使われ方をしていたということですから、speedwellはだいじょうぶ、きっとうまくいくよ!という意味。
つきあいの長さの違いなんでしょうけれど、「ものの名前というものは、そうむやみに変えてよいはずのものでなく、よほど特別の理由でもないかぎり、昔からのよび名を尊重すべきだと思います」と博士はおっしゃいます。それはそうですが、こればかりはミスネーミング!speedwell!だいじょうぶ、きっとうまくいくよ!と坂の上の雲をおいかけて苦悩しながら歩む明治を明るく励ましてくれた遠来のお客に失礼だし、対話の溝になって植物とのふれあいの妨げになっていると思います(^.^)