地蔵さまにお供え
ここでも地蔵様のお奉り。
ところで、「地蔵盆」、といっても特別に地蔵さまの盆というのがあるというわけではないということ。
というのが、親より先に亡くなった子供が賽の河原で苦しんでいるのを救うという 地蔵菩薩。その地蔵菩薩の縁日、この日に参詣すると、普段以上の御利益があると信じられたのが毎月24日。地蔵会(じぞうえ)というそうです。旧暦7月24日については盂蘭盆(お盆)の時期、それにちなんで地蔵盆。つまり、お盆の月のお地蔵さまの縁日、これを地蔵盆というわけです。
ちなみに、仏様はたくさんいらして、まいにち 何らかの仏様の縁日、それを一ヶ月におさめたのが、 「三十日秘仏」。こうなっているそうです。
『一日、定光佛。二日、灯明佛。三日、多宝佛。四日、あしゅく佛。五日、弥勒佛。六日、二万灯佛。七日、三万灯佛。八日薬師如来。九日、大通智勝如来。十日、日月灯明佛。十一日、歓喜佛。十二日、難勝佛。十三日、虚空蔵菩薩。十四日、普賢菩薩。十五日、阿弥陀仏。十六日、陀羅尼菩薩。十七日、竜樹菩薩。十八日、観世音菩薩。十九日、日光菩薩。二十日、月光菩薩。二十一日、無尽意菩薩。二十二日、施無畏菩薩。二十三日、大勢至菩薩。二十四日、地蔵菩薩。二十五日、文殊菩薩。二十六日、薬上菩薩。二十七日、盧遮那仏。二十八日、大日如来。(私に思うにお不動様もこの日を縁日とするのはお不動様も大日如来の教令輪身であるからでしょう)。二十九日、薬王菩薩。三十日、釈迦如来。』
じぞう盆は、子どもの守護仏さまなので、子どもの行事という側面をもつものの、あくまでも、地蔵菩薩さまのご縁日。
そういう伝統を大事にされていらっしゃるのが、日置の金剛心院さん。
本堂に地蔵菩薩を祀り檀家さんがあつまり法話をたまわり、ご詠歌をうたわれるそうです。
そして、「奉盆句」の披露も。
奈良の元興寺地蔵会でも、 「本堂の智光曼荼羅の前に地蔵菩薩2体を祀り、堂内では各地から奉納される書画を貼った献灯揮毫行灯に点火されます。無病息災を祈願した法要の後境内浮図田にて万燈供養が行なわれます。」と言うことですが、親、大人を諭し心を癒やす日、それが本来の地蔵盆。
90歳のおばあちゃんの鍬と鎌た゛けの仕事だと思えます?