稲も順調なら、畦の草の成長も「順調」です。飯尾さんの田も、若い衆がやってきて草刈り。
総勢五人。五台の草刈り機のエンジンが唸りをあげ、その先からは草のくずと削った土とが混じったほこりを舞いあがります。
なんだかオートレース会場にいるようだと音を聞きながら、うむ、これはあれだ!おもいあたったのが、「おつべると像」です。
その冒頭、「おつべるときたらたいしたもんだ。稲こき機械の六台もすえつけて、
のんのんのんのんのんのんと、おおそろしない音をたててやっている、、、、」
宮沢賢治さん、六台の稲こき機械が一斉に動くときにたつ音、のんのんのんのんのんのん、そう表しました。その音なんです!
堅い草があるときには重く、柔らかい草のところは軽やかにスピードを上げて、六台それぞれの唸り方が違います。すごく複雑な音なのです。
「のんのんのんのんのんのん」の読み表し方、これを読んでくださっている方の中に、小中の先生がいらしたら、是非、この音聞きにいらっしゃってください、ヒントが得られますよ。
その音の中で草刈るてるみさん、鎌と草がしゃっしゃっしゃっしゃっと音はたてているんでしょうが、それはそれで里山の音なのですが、今日ばかりは、のうだの棚田は「ロック」の練習会。
ちなみにてるみさんのこの手仕事、7月2日午前10.05からのNHK総合ええとこ「母ちゃんが支える郷土の宝~京都・宮津~」で紹介されますよ。