上世屋の農家にはみな庭先に、この花が咲きます。
大柄なすてきな花がともすれば梅雨のうっとおしさにめげそうな気分を励ましてくれています。
だから、別名「つゆアオイ」。
(上 めしべ)
しかし、お百姓が、そんな「無駄」なことをするはずはありません、大事にされるのには訳があります。
一つは、「大和本草(やまとほんぞう/1708)には、タチアオイの茎を水に2日ひたし、皮をとり、枯れた茎を焼いて灰にして、その灰に火種を入れておくと、火種は久しく消えないという記述がある」 とのこと。
二つ目は、「花を採取して日干しにして乾燥したものを生薬名で蜀葵(しょっき)と呼び、煎じて利尿」効果を期待したということ。※薬草ロッドコム 参照
この花、原産の中近東あたりでは、ホーリー・ホック。ホーリーは神聖という意味だと、牧野富太郎先生。ただし、その感動が立ち上がる話す型にたいしてなのかまた、その薬効に対してなのかはおっしゃっていません。
ちなみに、この花びら、すくりゅう型に重なり合っているので、よくみてください。