傘に花を挿したような、、、
タラです、全身に棘を持ち、うっかりさわろうものなら三年うずく、いやいやそんなどころではない「せんねんうずきやで」と昔から里山では厄介者扱いされてまあさっぱりの樹です。
ところで、やっかいついでに昔の人はさらに考えた、この樹は人や作物に災いをくわえるもののシンボルと。そこで、一計を案じた、この樹と花の格好をまねして踊れば、闇に潜む疫病神や悪霊たちが集まってくるだろう、そうして彼らの取り付いた傘を集めて焼いてしまえば、一網打尽、人間の安全が保証される、どうだろう!それは名案じゃ、そうしよう、、、、
災厄神の退散、それが、笠に花を挿して踊る花笠踊りの起源である、という説があるそうです。
ただし、その傘に挿す花が「タラ」だというのは、根拠はありません。花笠といえば華やかなかぶり物を想像しますけれど、でも、ファッショナブルにしたのは最近のこと、観光のためなんでしょう、元の発想を考えれば、ありえないことはないという私の想像です。
稲刈りに先駆けて、暦の上の秋を告げて咲くタラの花、じっと見ていると、厄介者ではなくて実は、豊かな実りに一役かっているのだ、そういっているような気がしてくるのが不思議です。