宮津エコツアー · 「こなぎ」たちが「いもくさ」と呼ばれるわけ!

「こなぎ」たちが「いもくさ」と呼ばれるわけ!

田圃の命は畦!です。

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今日も草を刈るてるみさんに、標準和名で言うところの「こなぎ」をみせながら、これなんと呼んでらっしゃるかを聞いたら「イモグサ」だ。

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「とってもとっても生えるやっかいな草ですでこれは。」
こなぎは、水田耕作における強害草の一つなので、おっしゃる表情がちょっときつくなったのも納得しながら、いもくさ!へぇーえ、なんで?とおもったのです。根に芋がつくわけでもないじゃないですか。

それをたずねると、てるみさんも「そうですなぁあ。」

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さて、そこで調べてみると、意外な事実が!
ウリカワ 水田
コナギ 水田
ドクダミ 畑
ヘラオモダカ 水田
ホタルイ 水田
オモダカ 水田
これらの植物、実はみな共通した呼ばれ方、いわく「いもくさ」!なんです。
いやぁ、これはこれは!
いもくさといわれる草たちの共通点は、畑や水田で人が育てたいものと競合して強い妨げになるということ。どあつかましいというか不作法とというか、人が明日食うのも困るという状態にあるのもしらないでどんどんはびこって我がままし放題なこまったやつだ、という目でみられている、そういうことで共通しています。
そこで「いも」の意味を調べると「栽培場所を選ばず安定供給が可能なため、得易く安価な食料として庶民に広く親しまれているけれど、「何処でも得られる食料」ゆえ、蔑まれる傾向も見られる。それゆえ、たとえば「いもざむらい」「いも大臣」「いもすけ」というように、あかぬけていない、いなかくさい、ださい、と言った意味あいで、「いもっぽい」と使われる」といいます。
だから、ほっておけば米の取れ高を半作までに追い込むという「こなぎ」は、お百姓にとって代表的な「いもくさ」。

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結論的にいえば、いもくさと言う命名は、学者がつけたのでなく、お百姓さんたち。しかも、この米泥棒のいもやろう!そんな煮えくりかえるほどの実感から一括してつけたいわば業界用語、そんなふうに考えていいのではないでしょうか。
芋自身はそんなことの引き合いに自分のたくましい性質がつかわれることは、不本意なんでしょうけれどね。

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