宮津エコツアー · ヒマワリとイノシシ

ヒマワリとイノシシ

「よぉーくやってくれたぁ、あなた方の六十日に及ぶ奮闘に心からの尊敬と敬意と感謝をもうしあげたい!」 DSCF3987

(草むらに放置されているようにしかみえませんが、なにいってんですかぁ) このヒマワリを蒔いたのはこういう状態のところ、 DSCF3982

つまりイノシシがぼこぼこにしたところに、咲いてくれと蒔いたのです。

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(じゃあ、イノシシが耕して人間が種を蒔いて花をさかせた、イノシシと人間の共演ってわけだ!) いえいえ 里は実りの秋、厳重な警戒をしています、「イノシシと人間の共演!」なんてとんでもない話です。 しかし、ヒマワリに限ってはどうも事情が違うようです。 DSCF3989

イノシシは廻りは掘ってもヒマワリは痛めてはいないのです。避けているようです、 なにかある!「リサーチ開始」調べてみるとこんな情報が。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

■その1 (.) キク科:マリーゴールドおよびヒマワリ マリーゴールドを栽培するとネグサレセンチュウ防除に効果が高いことが知られている。また、マリーゴールドは、オンシツコナジラミ、ヤガ、ミナミキイロアザミウマなどの害虫を防ぐ効果もあるといわれている。アレロパシー物質としては、α-テルチエチルという殺センチュウ物質が含まれていることが報告されている。また、アレロパシー物質は同定されていないが、マリーゴールドの地上部をすき込むことによって雑草を抑制できるとの報告もある。 また、ヒマワリは緑肥作物であり、雑草の生育を妨げる作用のある作物である制圧作物でもある。特にポーランドではヒマワリのアレロパシーを大いに利用している。それゆえ、2つの面からのヒマワリの利用は効果が高いと考えられる。ヒマワリのアレロパシー候補物質としては、heliangineおよびchlorogenic acidなどのフェノール性物質が報告されている。 以上のように緑肥作物の多くは抑草や殺センチュウ作用を示すアレロパシー物質を含んでおり、そのようなもの作物は緑肥効果とアレロパシー効果の二面性を同時に利用することが可能である。 『 緑肥作物の利用 .(Adobe PDF) www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/hozen_type/…/ntuti28.pdf  』

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■その2 『樹の散歩道』.植物生存のための闘争 山野に見られる多様な植物は,実に穏やかな姿を見せているが,別の見方をすると,現在の植物の分布状態自体が,多くの植物の生存競争の結果を示しており,また現在も生存競争が続いていることを示している。 競争の手段も多様で,種子を播くにもいろいろな工夫があることが知られている。生長に際しても巻き付いたり,絞め殺したりと目で確認できる形態もある。さらに,なんと生物化学兵器を使用する植物があった。 「アレロパシー(Allelopathy)」という語がある。「他感作用」と訳されている。モーリッシュ Hans Molisch(1856‐1937)が1930年代に提唱した用語で,ある植物が生産する特殊な物質(アレロパシー物質)が同種あるいは異種の植物(広くは昆虫など動物も含む)に対して及ぼす作用のことをいう。 身近な具体例としては,セイタカアワダチソウが有名で,セイタカアワダチソウが周辺の植物を駆逐して旺盛な群落をつくるのは,ある種の阻害物質を出して周辺に生えている植物の生育を阻害しているためであるとされるものである。しかも,最後のオチがなかなかよくて,自分の出した物質で自家中毒に陥って,ついにはその勢いを失うといわれている。 まだ研究がそれほど進んでいないとされいるが,昔からの経験則としてもいろいろ知られている。これらにも,やがて科学的な裏付けがなされるものと思われる。以下にいろいろな資料から具体例を拾い出してみた。 なお,これらの現象を利用すべく,雑草を雑草で抑制する手法も研究されているという。なかなか興味深い話題である。 樹木の例 クルミ クルミの木の下では他の植物の育ちが悪い。葉中のユグロン。 タイサンボク タイサンボクの下では鉢植えがよく枯れるといわれる。 ヒマラヤスギ 木の下に雑草が生えにくいことが知られている。 ナギ 春日大社ではシカの支援もあって純林を形成している。ナギラクトン。 【注】シカはアセビやナギは食べない。 アカマツ アカマツの木の根元は下草が生育しにくい。 シンジュ 後から発生する草の生育を抑制。 Potent post-emergence herbicidal activity ユーカリ類 葉の出す物質が他の植物の生育を抑制。 クレオソートブッシュ Creosote bush(Larrea tridentata) 米国産。 ハマビシ科の常緑低木。雑草を排除。 草本の例 セイタカアワダチソウ ポリアセチレン化合物が他の植物の生育を抑制。 ヒガンバナ ネズミ,モグラ,害虫除けによる畦畔の管理。 ヒマワリ 他の植物の生育が抑制され,これ自体が緑肥となる。 オオムギ グラミンが雑草を抑制。 コモチマンネングサ ベンケイソウ科。葉の付け根にむかごをつくり、それが落ちて根付き越冬して芽を出して増えるが,親株の近くでは生長しにくい。 ハッショウマメ イネ科以外の雑草の生育を抑制。 マリーゴールド アルファテルチエニルがネグサレセンチュウの生育を阻害。 ソバ 雑草抑制。 ヘアリーベッチ マメ科の緑肥作物。雑草の抑制ができるという。 ※www.geocities.jp/kinomemocho/sanpo_allelopathy.html ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

これらの情報をもとに考えられるのは、ヒマワリのだすアレロパシー物質にイノシシが反応し、イノシシが嫌がっている可能性があるということです。 DSCF3966

ということなら、優秀な里山景観作物になるじゃあありませんか。ことしは急な小さな棚田跡4枚に試してみましたが来年はさらに広げられるとおもしろくなりそうです。いっしょにやりませんか!

また、その成分を抽出し畑やその周辺に散布するとイノシシバリアができるかも知れません。まずは茎を焼いて灰をまいてみますか。

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