つゆ草です、
いいえ、蛍です!
いえいえ、トンボの顔だよ
ほらほら、帽子に似てないかい!
花びらの青が素敵だわ、、
花の名は一つだけとおもうことなかれ、それはあくまで、標準和名。
視点を変えて表した味のある名前をいくつも持っています、それを調べるのは意外に楽しいものです。ツユクサのばあいも、螢草とか、青花とか、とんぼ草とか、万葉集では、つき草とも。
俳人はそのあたりの違いを知って、句でも使い分けていらっしゃるようです。
■■■きそひ摘む子や今朝の秋 佐野青陽人
○○○摘む朝の光を摘むごとく 大串章
飛ぶとんぼ仰ぎ見るかに△△△ 西山美枝子
▲▲▲咲けばとて雨ふるふるさとは 種田山頭火
朝咲き夕は消ぬる□□□の消ぬべき戀も吾れはするかも(巻10 2291)
上の作品で省略した部分には、螢草→、青花→、とんぼ草→ ツユクサ→つき草の順に使われています。
さて、この花、いわゆるツユクサは、いろいろ楽しめるその見かけとは異なり、生存のために持つしたたかさは相当なものと言うことです。
『目からウロコの自然観察』(唐沢孝一 著 中公新書)によると、、、
①一日花であるため、虫による受粉が出来ないときに備え自家受粉できること
②雄しべを三種類準備しておびき寄せること
③花弁の青を背景にして雄しべの先端の花粉の黄色が目立つように工夫していること
④花びらが三枚なのに、一枚は半透明で見えないこと
⑤蜜を作らず、製造に必要なエネルギーを節約していること
など。
しってかしらずか、ヒラタアブがおとずれました。