宮津エコツアー · ぶなかじゅもくいちょうびょう

ぶなかじゅもくいちょうびょう

萎凋 なんと読みますか?と恥ずかしながら、尋ねました!

(イチョウ) はぁ!

い‐ちょう ヰテウ【萎凋】. 〘名〙. ① しぼんで衰えること。 ② 草木の水分が不足してしおれること。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 … しぼ・む【▽萎む/×凋む】[動マ五(四)] 1 草花などが生気をなくしてしおれたり縮んだりする。「花が―・む」 2 いっぱいにふくらんでいたものが張りを失い、縮む。「風船が―・む」 3 好ましいものへの期待で大きくふくらんでいたものが、勢いを失って小さくなる。「気持ちが―・む」「夢が―・む」 デジタル大辞泉 それじゃあ「萎凋病・いちょうびょう」というのは?

ええ、「病徴は根や茎の地ぎわの導管の部分に病原菌が繁殖し,水分の上昇が妨げられ地上部がしおれてついに枯死する、そういう植物の病気の一種です」 IMG_9186

つまり、なら枯れというのは、 「ぶなかじゅもくいちょうびょう・ブナ科樹木萎凋病」

かしながきくいむしによって運ばれた病原菌が道管から樹細胞内に侵入し水分通導を停止させるというもので、とくに枯死被害が大きい樹種はミズナラとコナラ、なかでも、ミズナラとりわけ直径10cm以上が枯死しやすい。繁殖効率が良いためたくさん羽化し、それが翌年の被害拡大につながっていくというわけです。 IMG_9187

ちなみに、「昔の薪炭林は20年前後の若齢林のため,カシノナガキクイムシの繁殖は,ほとんど見られませんでした。」と神戸大学 森林資源学研究室 黒田慶子さん。 このナラ枯れが、林道成相線一帯で広がっています。 IMG_9203

いぜんにもこういう状態が起きたことを記憶していますが、それは、四十年ほど前の事だったように思います。大径木のミズナラが無くなる!といっても、幼木が枯れる訳ではないので、また再生してくるといいますが、あまり気持ちのいいものではありません。 IMG_9204

これについての対策は?

「森林病害虫等防除法」という法律があるそうです。 「農林水産大臣は、高度公益機能森林又は被害拡大防止森林につき、第一項第一号の規定による命令(松くい虫等が付着している樹木の伐倒及び薬剤による防除に係るものに限る。)又は前項の規定による命令をするに際し、又は命令をした後において、特定原因病害虫により当該特定森林に発生している被害の状況からみて、これらの命令のみによつては早期に、かつ、徹底的に、松くい虫等を駆除し、又はそのまん延を防止する目的を達することができないと認めるときは、その必要の限度において、これらの命令の区域及び期間の範囲内で区域及び期間を定め、当該特定森林を所有し、又は管理する者に対し、松くい虫等が付着しているおそれがある樹木(枯死しているものに限る。)の伐倒及び薬剤による防除(以下「補完伐倒駆除」という。)を命ずることができる。」 ということで、ひたすら駆除防除が対策と言うことのようです。

それにしても、カシナガキクイムシはなぜナラの木をいじめるのでしょう。

「はた迷惑なだけでなく、木を枯らしてしまったら自分たちも困るのではないですか」と質問したら、

「 成虫、幼虫ともに木の中にすんでいて、菌をエサにしています。メスは背中に菌を貯蔵していて、菌はエサになるもののほか、木を枯らす原因の菌が含まれています。」という回答。
住処であること、キノコ食であること、いじめる気があるのかどうかはわからないが、背中に貯蔵している菌の中に無害のモノと有害のモノとがあるということなんです。

緑の山肌に増えていく「茶褐色のひろがり」を眺めながら、
遺伝子レベルで木を枯らす原因の菌を持たないかしながをつくり放つことも対策の一つになるのかなぁと思っていると、後ろに人の気配。

そして、おっしゃるのです

「森の世界にはな、
何一つ無駄がないんじゃ
植物も 動物も 微生物も
みんな つらなっている
一生懸命生きているんだ」
は? 何一つむだがない!

「メスは背中に菌を貯蔵していて、その菌の中にはかしながのエサになるもののほか、ブナ科の木を枯らす原因の菌も含まれている」というところだよ!

どういうことですか?
「一種の生きものが
森を支配することの
ないように
調和の世界が保たれるように

神様はさまざまな仕掛けをもうけられている」

ということは、ミズナラキラー菌も神様の仕掛けの一つ、ミズナラという種を守るために人が手を出しミズナラキラー菌をなくす、そういうのはいけないことだとおっしゃるのですか?

森には
美もあり 愛もある
はげしい闘いもある
だが
ウソがない

、、、、もしかして、その人はどろ亀さんだったのかもしれません。

 

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