山桜背に蒼穹を負ひにけり 篠崎圭介
(↑ 大宮町三坂付近)
「蒼穹」の意味と使い方をチェックすると『「蒼」は「深い青色」ですが、「穹」には「ドーム型・アーチ状・弓形」といった「円を描くような形状」を表す意味もありました。広々とした空だと感じられる場所で天を眺めてみた時や、水平線よりも少し上の位置から空と海を見た時に、空が円を描いているように見えることがあります。また、「青が濃くて深く感じる」空もあります。漢字の意味からすると「青い空」=「蒼穹」というよりは、「円を描いて見える空」や「深みを感じる青色をした空」を表す時に「蒼穹」の言葉を使うことが最も適切な使い方だと言えます。』。
峠のような高みにある木を下から見ると、「蒼穹」を背に負う、このように見えるのでしょう。
さて、サクラの時を迎えた丹後路のサクラは、まず枝垂れ桜と山桜全線から。
まずは、 真名井神社前の天橋立ユースホステルの枝垂れサクラが、ほぼ満開。
退りては仰ぎてしだれざくらかな 高橋さえ子
歳月の重さを桜しだれたる 遠山風
咲き満ちてしだれ桜の寡黙かな 武井玲子
(↑ 三枚 天橋立ユースホステルの枝垂れサクラ 真名井神社前)
花守の屋根までしだれ桜咲く 中島正夫
鐘の音を含みて櫻しだれをり 荒幡美津恵
(↑二枚 妙立寺の枝垂れ桜)
悠久の時がしだれてゐる桜 松本圭司
(↑ 江尻の枝垂れサクラ 背後の山は由良ヶ岳 真名井神社参道の近くにあります。サクラを中心に一帯がオリーブ園として整備される予定です。)
日置・妙圓寺はさながら山桜寺。
みづからの歳月を経し山桜 津田清子
人間に鴬啼や山ざくら 蕪村遺稿 春
(↑二枚 日置 妙圓寺)
山桜見て居ればつく渡舟かな 波多野晋平
(↑ 伊根湾)
好きな木を一つ挙げれば山櫻 高澤良一
つぼみ膨らむ状態、
「いましばらくお待ちください。」
と案内板。