この花の名は なんとか申す
泊の里から津母に猫落としの難所を越えるときの話です
「は、、さて 名も無き雑木かと、、」
なに、 樹に雑も真もないとな
「申し訳ござりませぬ」
そちがあやまることではない しかし、 自然のものを人の都合で役に立たないからから、雑 と一括りにするのはいかがなものか、、、
「は、おおせのとおり、、、」
しかるべき名をつけよ、
「は」
今すぐつけよ
「は、しかし いますぐともうしましても、、、」
そうか、ならば予がなづけてとらそう
「ありがたきこと、して、、その名は!」
わかさむすめ
「若狭娘 これはめでたい、桜色の花色といい、越前の山を見晴るかす場所柄と言いまことにぴったり、、ではこれからそのように、、、、」
うむ!
、、、、、、、、、、、、、、
後日談
実はこのご家来衆 知っていたというのです、「たにうつぎ」
しかし、殿様には、癖がある
やたら名前をしりたがり、名前を付けたがられる。
そして、名前はない、どうぞおつけくださいと持っていくと機嫌がたいへんよろしい、、、これも、家来の処世術というもの、
なるほど、、、しかし、自分の五感で感じ取って名を付けようという殿様も、大事なメッセージをはっしておられるように思います。