2012/06/09
関西も昨日から梅雨入り!五十河から見る内山山塊の頂は、雨雲に隠れていました。世屋の里は、その雨雲のなか。
雨の世屋の里で、飯尾醸造酢米用田の田植えが今週も。
おりから、林の中からウグイスのさえずり。晴れていれば、こんな歌にも聞こえるとうたう人もいらっしゃるのでしょう。
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そろた 出そろた さなえが そろた
植えよう 植えましょ み国のために
米はたからだ たからの草を
植えりゃ こがねの花が咲く
そろた 出そろた 植え手も そろた
植えよう 植えましょ み国のために
ことしゃほう年 穂(ほ)に穂が咲いて
みちの小草(こぐさ)も 米がなる
「田植えの歌」 作詞 井上 赳・作曲 中山晋平
これだけの人たちが歌えば、ちょっと聞き物でしょうねえ。しかし、さすがに世屋の雨は冷たく、今日はここまでと早いめに切り上げ!
一方、この雨を首を長くして待っていたのが、この人、いや、この生き物!
雄が雌に抱きつき、雌が産む卵に精子をかけ受精させる体外受精です。モリアオガエルは、水の外に出て産卵する道を選びました。それによって、安全度が格段に向上します。しかし、どうやって精子と卵子を受精させ、お玉になるまでの期間を過ごさせるか、今までにはない、方法を獲得しなければなりません、それが、泡方式です。
さて、受精は、この泡の中で行われています。このねばねばしたアワの中を精子は卵子への旅を行っているのです。ここで、!?まてよ、?!この泡のねばねばの中を泳げるのか、すいすいと泳いでいけるのかということに疑問を持った研究者がいます。かれはそれを、走査型電子顕微鏡で見ました。そうしたところ、モリアオガエルの精子は、 頭部は、先端部は4.5周の逆回転コルク抜き状、中間部は8周のバネ状、後部は2周の大きなループ状からなり、尾は頭部の長軸に対してほぼ垂直方向に延びだすという形だということを見つけたのです。そしてその精子は、緩く巻いた尾部の運動により、頭部を反時計方向に回転させながら、コルク抜きがコルクに進入するように直進することを観察しました。京大の久保田先生の発見、大変評価されたということで、ニュースになりました。
ちなみに久保田先生、自宅の庭にひょうたん型の池を埋め、年に百個以上の産卵をさせて、一つの卵塊からお玉が500匹生まれるとして、100×500=50,000匹を自然に帰しているとのことです。
それにしてもこの池、どれだけの命を自然に送り出すのでしょう!