2012/06/22
笹百合が咲き輝いています。
里山は、家の集まる里部を中心にして、円を描くように水田、草場、林、森が広がり、状況に適応した動植物が生活していました。草場は毎年刈られました。その環境に笹百合は適応したのです。
木を切れば笹場に変わり、そこに笹百合が群生し、次第に木がはえこんで、木が切られるまで休むということが繰り返されたのです。
人が自然に慎ましくあった時代、を象徴する花です。
そんな百合を詠った詩があります。
「深々と 人間笑う 声すなり 谷一面の 白百合の花」 北原白秋
馬場明子さん 「風に揺れる百合の群落は、かすかな音響を発し、人間の世界のせせこましさを笑っていると白秋は詠った」のだと説いています。
世屋の谷にわずかに咲く笹百合、