2012/05/30
早苗の揺れる田んぼの畦の赤い花。

すっぱいが食べられた。
花は筒型をしている。
それをイグサに刺しては長さを競った。
潜んでいたムカデに舌を刺されたのは、遠い思い出。
痛みを伴うふるさとの原風景。

ちなみにこの花、丹後ではあかばな、あるいはこせんじょとも。これがサツキかツツジかといえば、サツキ。ツツジは、普通4・5月の始め、サツキは5・6月。さつきのさは、さみだれのさ、さなえのさと同じ、田植え、農耕の意味の古語。
世屋・高山ガイド部会の活動ブログ
2012/05/29
世屋の春を楽しむ会でお世話になった庄司信洲先生(華道嵯峨御流教授/万葉生け花研究家)から、お便りをいただきました。
「嵯峨野では、石綱(定家葛)の花が咲き輝き、万葉のロマンを漂わせております。先だっての、イベントでは、諸々お世話になり、ありがとう存じます。小生も勉強になりました。世屋の良さをたくさんの人たちに知っていただくことになるとよいですね。お礼方々、、。」定家葛を写したフラワーフォトレターでした。
数々のご無礼と失礼を思い出し、恥ずかしくなりながら、激励いただいたことを励みにして歩みを新たにしたいと思いました。紹介させてもらいます。

さて、【咲き輝く!】うーむ、唸りました。せいぜい私の頭は、「咲き誇る」まで。早速使わせていただきます。世屋の里では、休憩所の石垣に植え付けた世屋ナデシコの実生苗が根付いて、咲き輝く日を待っています。世屋高原では、サクラウツギ(タニウツギが「わたし、いやなんだけどタニっていわれるの!」とつぶやくもんで、じゃ呼んでほしい名前あるのって尋ねると、こう言ったんです。サクラウツギ!と。園芸店で聞いたような気がするけど、と言っても、いいの、と。豪雪に耐え、地滑り地を修復してくれるけなげな木が他にありましょうか、聞かない訳にはいきません。)が咲き輝いています。
「花衣」をまとっていると形容した人もいるぐらい。新緑のブナ、紅葉のブナに負けない世屋の良さの一つです。ふるさとを壊した高度経済成長30年が、せめてお詫びにと作ってくれた一目千本の花景色、そりゃ見事です。ぜひ見にいらしてください。
2012/05/28
子供達の姿が畦道に、小川に、田んぼに。月曜?代休なんだ、今日は!裸足です。丁寧に草刈りした畦道は、痛くないのです。

ズボンをめくって素足になると、田植え靴を勧められました。「ヒルがいるから!」
なにですって!ひーる!私らは、「ひーる」と伸ばしたのです。ひーるがいるんですって。
「イネ以外の生物の共存を許さないかのような現代の水田農耕」は「異常」だ、は、光田重幸先生。ヒルも田んぼの仲間なのに、里山の生態系を描く番組でも、カエル、とんぼ、いもり、イトミミズ、ミズカマキリ、せいぜいヘビ止まり。ヒルのでた場面など見たことがありません。

予告通り、寄ってきてくれました。三葉虫の時代の海の生き物のような泳ぎです。苗を指す指もとに狙いを定めてすっと寄ってきます。指したり、抜いたり、試して見ました。確かに反応しています。ひょっとして、足を見ました。 吸ってくれていました。ふくらはぎと、向こうずねを。いたくもかゆくもありません。その場面の写真を井之本さんに頼みました。ですから、ヒルのお食事中の様子を見たい人は、井之本さんがデータを持ってらっしゃいます!
この原稿、野球中継を見ながら、振り返っています。フェンスの広告が目に入りました。「父と子は男旅をしよう!」男旅とは、本物体験と言うことなら、合力の田で、田植え体験。これ絶対お奨め。もちろん無用な危険を避けるのは当然です。(私の体験は単なるノスタルジア、愚の骨頂絶対まねはしないでください!)その上で、仮に吸われたとしたら、騒がずに、冷静に、ヒールによる被吸血体験を逆手にとって、ヒルは、口にノコギリ状の歯を持っててその歯で傷つけるんだって、痛っと思うのが普通だろう、不思議だなあ、少し血は出ますが、消毒をしっかりしておけば大丈夫。しっかり対策を取って危険を恐れないこと、不幸にして遭遇したら冷静に必要な措置を取ってやること、そのことで、親子の絆が深まること、請け合い。今だけ、、ここだけ、あなただけ、の男旅、連絡は、ここ、0772-45-1625(宮津市観光課)。

ちなみに、普段彼らの吸っているのは、ドジョウやカエルなどの体液。ですから今夜、合力の田んぼのチスイビルたちは「何年ぶりだろう 血を吸ったぞ人間の血を」その話で盛り上がっていることでしょう。
2012/05/27
「イネ以外の生物の共存を許さないかのような現代の水田農耕」は「異常」だ、は、光田重幸先生(同志社大学工学部准教授. 保全生態学(陸上植物) ・植物系統分類学/7月8日予定世屋の夏を楽しむ会の講師)の持論。

棚田の保全、里の景観の保全、さらに、食の安心、安全、生物多様性の回復などの着実な前進が注目されている合力の田や飯尾醸造酢米田は、人間と自然の共生の回復という大きな期待を担った試みです。

苗の旅立ちの今日、井之本さんは、晴れ姿(藤織り)で作業です。
白石さんは、一歩進めて、黒マルチをしないで米作り、
そんな現代農業への挑戦を励ますように、イチョウウキゴケ(京都府カテゴリー 絶滅危惧種 ・環境省カテゴリー 準絶滅危惧(NT) )が、宮ノ前の小川君の田や飯尾醸造田に再生しています。
ちなみに、イチョウウキゴケは、山口県など多くの府県で絶滅危惧種になっています。除草剤や農薬の使用による水質汚染や水の富栄養化、水田などの農地の整備で減ったのではないかといわれています。イチョウウキゴケは、世界中に広く生育する植物であるのに日本では、広い範囲で急速に姿を消しているのです。日本の植物相に何か大変なことが起きているのではと危惧させる現象の一つとされています。