こんにちは。沖縄の金城です。3月の末に家族3人でガイドをお願いしたものです。当日の天橋立ガイドツアーはあいにくの雨にもかかわらず、本当にありがとうございました。普通の観光用のガイドではなく、エコツアーのガイドを希望して本当に良かったと思っています。娘たちも現地の人からいろいろと話しが聞け、触れ合えることができてとても喜んでいました。今回は、春休みを利用した「安くて、ゆったりとした、現地の人と触れ合う旅」ということで、(中略)十分にその目標を達成できたと思っています。ガイドの白石さんの話、そして触れ合いがとても良かったです。機会があればまたうかがいたいと思っています。(中略)そして座禅や地引き網等の体験もしてみたいと思います。ガイドの白石さんにもよろしくお伝えください。
4月24日 あまな 草刈りや野焼きの行われるような、里山的環境に見られる
4月26日 やまえんごさく
4月28日 うりはだかえで
5月1日 むべ、
トキワアケビ(常葉通草)。
5月1日 ふじ
5月1日 うわみぞざくら 日当たりのよい谷間、沢沿いの斜面などに生える
5月2日 やまなし
野生のナシ(山梨)の自生地は、人里周辺に限られる。大陸から人の手によって持ち込まれたと考えられている。文献には『日本書紀』に持統天皇の693年の詔によって五穀とともに「桑、苧、梨、栗、蕪菁」の栽培が奨励されている
中心部ほど酸味が強いことから「中酸(なす)」としたという語源説がある。
5月2日 くさぼけ
5月2日 やまぶき
5月2日 やまふじ
5月2日 おにぐるみ
5月2日 やまざくら
あした、天気になーれ
2012,5,3
5月4日、大津からのお客さんの案内は、Yが対応します。ファミリーです。両親と、小4の男の子。子どもさんに自然体験をさせてやれるところをとさがされるなか、インターネットで、ガイドウオークや里の伝承体験を掲載している宮津エコツー「HP」にフィットしたという経過です。(エコツーもいよいよ、ネットの時代ですなあ!)
そんな意向を踏まえて事務局の方でコーディネートのお手伝い。計画は、2泊3日。具体的には、1泊は伊根の民宿、2泊目はしおぎり荘。1日目に伊根で、釣り体験。 2日目午前中に天橋立ウオーク、午後、世屋で里山体験。3日目に柿渋塗り体験 という形で実施されることになりました。天橋立ウオークは橋立部会、柿渋塗り体験は物作り部会が担当されます。
世屋の里山体験は、当初、合力の会の田植えに関心があったようです。田植え体験をさせてやりたいが可能だろうか、と。合力の田植えは、大人子どもさまざまに混じっての手植えです。そこに参加されるのが理想です。が、日程が合いません。そんなことで、田植え話はキャンセルだと思っていました。
けれども、上世屋では時季外れの田植えでも、平地ではやっているじゃないですか。なんと、田植え体験へのこだわりは生きていたのです。どうとかなる話かどうか、あらためて問い合わせてみました。「エコツーで田圃作ったらええやんか」とIさん。「いつでもどんなお客さんにもあいてできるし。」ごもっともな提案です。「きよっさん、今年からつくらん田があるいうとるそ、ちいさいで、てごろや、」とKちゃん。おいおい、あさってのことやぞ!、、、そんなことです。、、、、アウトやな!わけをいって断らないととあきらめかけました。
そんな中で、耳よりの情報を寄せてくれたのが、Mくん。「松尾で、Nさんが連休にうえるだいうとんなる、機械だけど、四隅は手でうえなあかんところがでる。そこ、たのんでみたらどうだ」。さっそくNさんに電話してみると、「一坪ぐらいなら。」それだけあれば7,80株は可能です。そんなことで、田植え体験セーフ!ここだけ、いまだけ、貴方だけ!そういう気持が明日を開く!!エコツーは、人と人と人と人と人と人と人と人と人と人とのネットなんだと、今回も勉強しました。
そこまでしてあげる必要があるの?と親切な問題提起もあります。はい、じゅうぶんにうけたまわっておきます。が、お客様は神様、ご無理ごもっともの世界がツーリズム、(でっせ!)、期待の連休の一度しかないせっかくの旅に、宮津を選んでくださったのです。世屋の里を選んでくださったのです。ご馳走するのがおもてなし、走り回って走り回って段取りするのがご馳走、あぐらをかいてる店は口コミで広がります。
ブナの森は命の宝庫!忙しい日常から気持ちを切り替えて、自然の中に身をおけば、いつの間にかリラックスしている自分に気づくはずです。
概要 | 炭焼き、柴刈りなど、上世屋の住民の暮らしの中で守られてきた里山ブナ林。巨樹、奇樹に触れながらの魅力のトレッキング。H21環境省「自然公園ふれあい全国大会」で好評を得た自慢のコースです。 | |||
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実施日 | 8月2日(木)、9月20日(木) | |||
所要時間 | 約5時間(途中昼食・休憩含む) 午前10時~午後3時 | |||
集合場所 | 午前10時集合 世屋高原休憩所(宮津市上世屋) ※お車で「与謝天橋立IC」から車で約35分。 | |||
受入人数 | 10名(定員) 最少催行人数5人 | |||
参加料金 | 3,000円(ガイド料、こだわり弁当・お茶、傷害保険、ガイドブック、施設使用料等) | |||
備考 | 一帯は京都府自然環境保全地域に指定されているほか、地域の皆さんが大切に整備されている山です。 くわえタバコ、たき火、山菜・動植物などの持ち帰りはご遠慮ください。当日はガイドの指示に従って楽しく散策してください。 | |||
お申込先 | 宮津市役所産業振興室 宮津市エコツーリズム推進協議会事務局 電話0772-45-1625 |
■集合場所
カエルの合唱団!男声合唱か、女声合唱か、はたまた、混声合唱か?
2012,5,3
田植えが始まっています。連休の後半にピークを迎えます。一方、上世屋の田植え。0君は18日、合力の会では28日を予定しているとのことです。苗の成長具合、その後の天候の見通しなども睨んでの準備がすすみます。
田植えに備え水が注ぎ込まれた田圃はカエル王国。いったいどれだけのカエルが鳴いているのでしょう。里山の棚田は、カエルの合唱団の大ステージ。
クアックアックアックアッ、げろげろ゛ろろ゛ろ カタカタカタカタ ぶおーぶぉー フィーョフィーョ くくっくくっくくっ。
さて、そこで質問。この合唱団は、男声合唱か、女声合唱か、はたまた、混声合唱か。カエルは喉にある鳴き袋を膨らませることによって音を発します。これを鳴嚢(めいのう)といいます。この鳴嚢を持っているのは、オスだけか、メスだけか、はたまた両方が持っているのか、ということです。
鳴嚢を持つのは、はい、Sさんどっちですか。メス、いつも泣くから!そりぁ泣かしているんでしょ違うんです。オスなのです。だから、カエル合唱団は、男声合唱団。
もう一つ質問。なぜカエルの男性は鳴かなければいけないのか、それは、二つの理由が考えられているそうです。
① 縄張りのアピール
オスがここは自分のテリトリーだ 寄るな 別のオスのカエルに対して誇示する必要がある。
② 居場所のアピール
カップルを作るのは夜。ここにおいで、こっちだよ、メスを呼び寄せる必要がある。
「広告音」と呼ばれる鳴き声。田植え時期には幾つもの種類が混じっています。暗いと分かりません。メスは鳴き声によって、カエルの種類を見分けるといいます。
クアックアックアックアッ、げろげろ゛ろろ゛ろ カタカタカタカタ ぶおーぶぉー フィーョフィーョ くくっくくっくくっ
みんな一つ一つ意味のある「カエル語」。
それにしても、ピーひょろーピーひょろーと鳶の歌、からすなぜなくのとカラスの歌、かえるのうたが、、、、とカエルの歌、あれまつむしが、、、と虫の歌。自然の生き物の声を取り込んだ歌の多いこと。自然の生き物と共生してきた中で、民族的に培われてきた暮らしの背景の音を音楽ととらえる感性がこれらの歌を生んだのでしょう。
死に近き 母に添い寝の しんしんと 遠田の蛙 天に聞こゆる
齋藤茂吉
里山の振興は、日本人の音楽的感性の継承という課題もあるということです(空恐ろしいなあ!ですって、ぼちぼちいきまひょかいな。)
『万葉弁当』を作ってください!
2012,5,2
「楽しむ会」実施にあたっては、おおくのかたを「悩」ませました。なかでも困らせたのは、お弁当を注文した、いーぽーと世屋・しおぎり荘さんだったのではないでしょうか。
『万葉弁当』を作ってください!支配人のSさんは怪訝な様子で、「スタッフがこまるようなものはできない」とすんなりと受けてくれません!「どんなメニューをご希望なんですか」と、突っ込まれます。例によって、頭にあるのは、まんようべんとうという中味のない空の弁当箱。言葉だけしか、もちあわせちゃいないのですから、返答もしどろもどろ。「いやーウリや栗を食ったとか、セリを摘んで彼女への贈りものにしたとか、粟を蒔いてどうこうしたとか、そんな歌があるんですけども。万葉植物というのはですね、里山のなんでもない草木ぱっかりでその、、」
そんなやりとりを見かねてでしょうか、厨房のMaさんは、勇敢でした。「考えてみましょうよ」。
ということで誕生した「世屋の里・万葉弁当」。
そのお品書き。煮物(コンニャク・シイタケ・ニンジン・コゴミ・高野とうふ)テンプラ(鱸・シイタケ・ニンジン・ふきのとう・よもぎ)酢の物(ネギとイカの酢みそ和え)焼き物(カレイの一夜干し・だし巻き卵)ご飯(雑穀ごはん・ワサビむすび)漬け物(キュウリの粕漬け・あかかぶの甘酢漬け)甘み(ヨモギ団子)
ふきのとう、コゴミなどの旬の山菜や野菜類、あわ、キビなどの穀類は地元に食材を求めて頂きました。イカや鱸やカレイも宮津の里海のものです。甘みの団子には、ヨモギを混ぜてくださいました。みんな、歌に含まれているか、あるいは、木簡などに記録のあるものばかりです。
ツクシやふきのとう菜の花や桜、戻ってきたツバメ等をデザインしたカバーは里の仕掛け人Yさんの作品です。奈良時代の食生活を踏まえて見事に再現していただいたオリジナル弁当、「万葉の味」を皆さんに楽しんで頂くことができました。あらためて感謝。
歳を忘れるほど長生きした。名前の由来は千貫匁の価値があるということだ。1726年の「丹後国天橋立之図」に載って居ることから想い起こすと500年は生きたことになる。国宝「天橋立図」の雪舟さんにも見て貰ったことだろう。
この間、1872年の豪雨で天橋立が約90m切断され、大天橋の水戸ができたこと、阿蘇海で金樽イワシがよく獲れたこと、1907年大正天皇が皇太子の時、ワシのすぐ近くに山陰巡行上陸され、傘松公園に行啓されたこと、多くの文人墨客がワシを眺めながら通ってくれたことなどを想い出す。
いま、ワシの近くで可憐な花々が、見詰めてくれている。両側の阿蘇海と与謝の海から吹く風は優しく、時にはワシの杖を折らんばかりに荒々らしく吹いてくれるが、天橋立を世界遺産登録しようと頑張ってくれている人々がいることが、余生の楽しみじゃ。
こんなワシを見に来て下されや! ハハハ・・・
「山笑う」から「山滴る」へ
今日から5月。Mさん、毎日新聞のコラム余録、迫力がありましたよ。松江観光協会プロデューサー高橋一清さんを取り上げているのです。その一節。「単なる名所巡りではなく、一歩踏み込んで土地の魅力を味わいたい人も多いのではないか。美しい風景の奥にあるものに触れたい観光客が増えているような気がする。」4/30の会を成功裡に終え、それを踏まえこれからのエコツーリズムを展望するものとして、なにかうずうずするものを感じませんか。全文は図書館へ寄って読んでくださいね、あしたすぐに!!
さて、あらためて今日から5月。野山の様子を表す季語が「山笑う」から「山滴る」へ変わります。里波見の川では、稚アユを釣る人の姿。せやでは、多少悔しいですが、ゴルフ場の古木の藤がいいです、金をかけた「女優美」です。一方、宮ノ前棚田上では、野生「やまふじ」が満開。苦労しながら自力で咲いています。そのけなげさは、「伊豆の踊子」のようです。
ところで、Sさん、お好みは、どちらのタイプですか?
(どっちでもいい、からみついてくれたら!そりゃあないでしょう!!!)
休憩所では、藤棚の藤、階段横に植えたどうだんつつじが白い壺型の花を開いています。フキが種を風にのせる高さになった雌花ばかりになっています。
自然は、きれいなかわいいものばかりではありません。スギナも伸びて、休憩所や土手が、くさかりしてほしげな顔をしています。
「標高450mのせやフラワーツリー」
~世屋の春を楽しむ会をふりかえって~
おつかれさまでした。京都新聞が報じているように多くの皆さんに、世屋の春を楽しんでいただくことができました。かかわって頂いた皆さんの智恵や技術や汗の籠もったお世話が、今はやりのいい方をしますと、「標高450mのせやフラワーツリー」を立てたのではないでしょうか。エコと聞けば何を置いてもいかなくてはいけない、まいた先生(宮津エコツーアドバイザー)からもぜひ行ってあげてほしいといわれたと、万障繰り合わせて足をお運び頂いた庄司信洲先生。後援いただいた宮津市、上世屋自治会、藤織り保存会、合力の会、京都府地域力再生支援事業等にささえられながら、チケット販売、チラシ掲出、弁当、さらには、焼き物の協賛出展を頂いた伊根工房様など、そのお世話を提供して頂いた方を映画のエンディングにテーマソングとともに映し出される出演者スタッフふうに紹介するとすれば、五分ぐらいかかる!くらいです。ご理解ご協力協賛頂いた皆さんのネットワーク。これが何より大事な財産です。
それにしても、貴重な体験でした。検証しておけば、今後に生かせると思います。
まず、動機。
はるはるはる 水をはるきがはる体をはる
本来、命の精気が体に、里に、生き物にみちてくることをはるといいいます。世屋の里で、いま迎えようとしている春は格別、田圃に、三日月のような棚田に水がみちて命がよみがえっていく、そんな本来のはるです。
エコツーリズムを推進する立場として、二つ思いました。
一つはこの絶品の春を皆さんに味わって楽しんでいただきたい。この強さが原点でした。
しかし、絶品とかいってもしょせん主観の世界、「どこにでもある!」「わざわざいくほどか?」お客さんのおしりは重いのです。集客の決定力に欠けます。
もう一つ、自然+ワンを添える必要がある。ニューツーリズムの三要素「ここだけ、今だけ、あなただけ」から見れば、ここだけは、◎。しかし、「いまだけ・あなただけ」がない、それをどうするか、ということです。わざわざ行くほどか?と問われたときに、自信をもって、「ええ!わざわざ来ていただくべきです。」と答えられるもの。「天橋立+ワン」の発想が、宮津市エコツー設立の動機ですが、その「ワン」の「世屋・高山ガイド部会」もまた、その「自然」に「+ワン」を添える必要があるわけです。
今回は、里山の原風景・植物+日本人の心の原風景万葉集・万葉植物+いけばな」をくみあわせることができました。その部分がヒットしたと思います。里山の原風景+心の原風景、日本人の心の原風景のくみあわせは、今後のモデルになるかも知れません。ともかく、世屋・高山の「自然」に加えての「+ワン」。これが今後も問われていく世屋エコツーの生命線であることは、間違いありません。
部会員さんの個性ある持ち味がいよいよ輝くときです!