宮津エコツアー · 7月 2012

7月 2012

昨年11月 試験的に世屋と天橋立を舞台に行われました。今年からは、丹後野外実習として大学の正式授業、単位認定もされます。

6月30日は、上世屋で合力の会と飯尾醸造さんが対応されました。7月1日は、天橋立での授業。参加学生26名、ほとんど海外からの留学生。先生4名、総員30名で参加者の国別は、米、英、独、仏、中、印、ブラジル、フィリピン、インドネシア、コロンビア、スウェーデン、日本等。この授業の責任者は、宮津ではおなじみの「京大大学院景観生物保全論分野」深町加津枝准教授。

パネルを使っての天橋立倒木松の再生(リーバース)のお話

流ちょうな日本語通訳解説 最左側の女性

三班に分かれて、小天橋・大天橋・籠神社へ。

小天橋では、ハマナス、有害外来植物、環境汚染など。ここでも通訳から再説明。

質疑応答も

丹後一宮 元伊勢籠神社へ

本殿拝殿の中で、海部禰宜さんから「日本神道」のお話。留学生の皆さんも、神妙な顔つきで聞き入りました。

先ず、日本の古式にのっとって「ケガレや罪を取り除く」お祓い後、天橋立の神話、日本人の自然への畏敬・尊崇の念と神様について。昔から日本人は自然と共生、これが日本神道の基本。

皇室の祖神である天照大神と豊受大神の役割分担。籠神社の国宝「海部氏系図」、2千年前の伝世鏡等について、分かり易くお話しいただきました。留学生の皆さんにも日本の文化の一端が伝わったことでしょう。

日本旅館での昼食

畳、お膳、箸、お造り、てんぷら、おすまし、漬物と日本古来の食事風景。さすが留学生の皆さんは、日本に住み、学び、遊ぶ。日本文化への適応も堂に入ったもの。

グループ別 研修成果のマップ作り

翻訳辞書を見ながら懸命

ほかのグループも

プレゼンテーション グループ別

全員発言。終了後案内人のコメントも要請された。「短時間に課題をよく把握されました・・・・植生・水質・ごみ」

今回地元の対応で感じたこと

この授業は、今年から京都大学の正式授業として採用されました。地元にとっては、大変大きな意義があることだと思います。開催された7月1日は海開きというこれも大切な行事。大学・地元とも日程の変更調整ができなかったようです。

天橋立に限って言えば、当日の対応が天橋立を守る会と一部の方に限られたことの一抹の寂しさを感じました。

2012/07/02
日本の山、日本の里、日本の渚、日本の名作、日本の滝 いろんな100選がある。自然のことであれ文化のことであれ何でも選考されるのにはそれなりの特徴が必要だ。それが、50、10、7、と絞られ選考に残るとなると、多くの評論に耐える、傑出した顕著な特徴を持つ必要がある。ここからさらに、三大随筆、三大俳人、日本三蹟のように国民の皆さん誰もが折る指三本に、選ばれるというのは、長い時間にもさらされねばならず、絶望的な確率になってくる。それだけに、三大■■に選ばれたものは、尊重や畏敬の対象になる。宮津には、天橋立、文殊様がそれに当たるが、宮津には、他にも日本三大■■に選出されているものがあるということを知った、、、、。

さて、Mさん、ということですが、それはなんでしょうか?日本三大■■ですよ!しかも、場所は、世屋に、です。

・・・以下、想定問答。
日本三大里山ブナ林、日本三大V字谷、日本三大地滑り地形、
うーむ、生物です。
日本三大氷河期生き残り植物生育地、日本三大一本桜、日本三大蛙合唱団
うーむ 湿地植物です。
湿地というと、ミズゴケ、モウセンゴケ、ノハナショウブ、レンゲツツジ、。
もっとありませんか、
トキソウ、カキラン、それに、、看板にはドクゼリなんかも。

それ、そのドクゼリ!その毒力が三本の指に入るといって日本三大有毒植物の一つに入れられているのです。そのすごさといえば、ソクラテスがあおった毒杯は一説によると、このドクゼリではないかとも。
ちなみに、あと二つは、ドクウツギ、トリカブト。
・・・・現実に戻ります。このドクゼリ、生育環境の悪化によって数を減らし、保護すべき貴重種として京都府準絶滅危惧種 、近畿レッドデータ 絶滅危惧種Cに指定されています。

 

2012/07/01

「キアゲハは、心臓に毛が生えています!強心剤にされるるぐらい薬効を持ち、アンジェリカ・天使の草とも呼ばれセリ科植物。シシウドを食草にして育つからです。」嘘かほんとか。半分ほんとです。

シシウドは薬草です。上世屋では、人肥の発酵に重宝した植物です。このシシウドがたくさん生育する世屋のキアゲハは、主にこれに産卵します。

(↑ 上側の葉、中央右の白いものが卵)

しかも、どんなものでも生むわけではなく、一度刈られたあとから再度芽を出したものを選んで、孵化した幼虫に柔らかい葉を食べさせられるように配慮しているようなのです。

一面緑の草たちのの中から、シシウドを選び、その中でも、若い芽にだけ卵を産み付ける能力、超高感度のセンサーの塊なんでしょう。

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