宮津エコツアー · 12月 2013

12月 2013

葉の落ちた梢越しに成相寺の五重塔、

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ちなみに、塔が五重であるのには、下から地(基礎)、水(塔身)、火(笠)、風(請花)、空(宝珠)という仏教的な宇宙観を表現する意味があるということです。

また、西日が当たる時間に行くと、弁天の池に美しい姿を映すと駐車場係の方。

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確かに、逆光ではすこし厳しいです。

ところで、この成相寺、慶雲元年(704)真応上人の開山と伝えます。世屋観音の開山と同じです。今の山号は「成相山」ですが、かっては(世屋山)であったようにこの寺の檀家という方が下世屋や畑に多くいらっしゃいます。

女工哀史がみえ、一色氏の闘いが見え、渡来人が見え、千石船が見え、百姓一揆がみえ、縮緬飛脚が見え、グラマン艦載機がみえ、白銀に描くシュプールが見え、鯨が見え、戻ってきた鮭がみえる、、先史、古代、中近世、近代、現代、未来と時空を越えて、人と人とがつながって生きたふるさと丹後が見える、そんなところへ案内してくれというお題をいただいたら、、、、

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ここへご案内します。

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ただし、こんな無粋な行き方はしません、、、

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スタートはここから、そして歩いて。

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上から下へ降ります。

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エコツアーってのはそういうもんです(^.^)。

おー、ウイーナラー!わがふるさとよ。

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そして、民宿「川尻」さんの温泉と世界遺産「日本の和食」で精進落とし!

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遠方の方の宿泊は、天橋立ユースホステル(^.^)

 

新年を迎えるに当たり、今年も「迎春 天橋立一斉清掃」を行います。

多くの方々のご参加をお待ちしております。

 

日   時  12月8日(日) 午前 8:45 ~ 10:30

集合場所  小天橋(文珠側)、船越(府中側)

ご準備品  軍手、熊手等(主催者側でも準備しています)

 

img112 一坪作戦

 

フユイチゴがある学校の玄関先の花飾りに。

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花瓶を囲む蔓は、あけびなんだそうです。活け手は里山世代、巡る季節に敏感です。感激しました。

さて、こういう素敵な物が飾られているところがたいてい職員玄関であること、それはそれでいいのです。けれど、季節感を育んでやらねばならないのは子ども、子どもが鑑賞できるところに置く、そして自然への愛情と尊敬の念を育む、それが学校でしょうが!と「ことさめる」思いがするのが残念。

「子どもは神様が人間にまだ絶望していないのだというめっーセージを携えて生まれてくる」という文が京丹後市民ミュージカル『サイラスマーナー』 のポスターにありました。インドの詩人タゴールさんの言葉だそうです。

 

宮津・与謝林業研究会、上家透様より、会誌「山と里の年輪」を寄贈いただきました。

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本地方の林業史と山と木の資料、伝承・物語・植物方言などの記事が掲載された労作です。大敷き網の浮き具として孟宗竹が大量に使われていたこと、ナツハゼは「あたまはげ・ててまら・はちまき」と呼ばれていた!ぱらぱらとめくるだけでも明日使えるネタが拾えます(^.^)

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井之本さん、白石さんも上世屋での活動を寄稿されています。

世屋高原休憩所でご覧いただけます。

 

「これが穴太積みですな!」

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あらためて、しげしげとじっくり拝見しました。

ほっほー、とりわけ下部の石組み。大きな石の右斜面から左にかけての石の置きよう(^.^)

一つひとつが収まるべき所に収まっていて、重なり合って重いはずなのに、それぞれの石が“「おもいー!」とわめいていない!にこにこしているし゜ゃないですか。石の声を聞く”という穴太積みの極意がここに見られる気がします。

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見事です。高さは5メートル。

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この高さにした理由について、ご住職「かって日置も津波を経験したと伝えられていて、その高さが約5メートル。津波対応ときいている」

値段 一パック500円

配達 宮津・与謝郡・京丹後市のみ配達します。

クリックすると新しいウィンドウで開きます

(↑ 借用写真 )

◇ナツハゼは里山のジャバニースブルーベリー。ガイド部会とビオラビット対馬シェフとの共同開発の里山商品です。深みのある甘酸っぱさを生かしてシェフも納得の味に仕上がりました。数量限定。売り切れのさいはご容赦ください。

【申し込み→ 世屋・高山ガイド部会 090-7346-4639 安田 】

ナツハゼ(夏櫨、ツツジ科 スノキ属の落葉低木。二次林の尾根付近によく見られます。

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紅葉がハゼノキのように美しく、枝振りもよく生け花の花材にすると野趣があります。

 

月二つ?!

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まさか、小さい方は、宵の明星、金星。、光度は-4.87等で、1等星の約170倍の明るさということです。

月は新月から上弦の月へ向かう細い三日月。方角は南西方向 時間は日が落ちたらすぐ。

◇空をゆく 月のひかりを 雲間より 見でや闇にて 世ははてぬべき   小野小町

「ばんなりました」(丹後山陰地方)  「おつかれなって」(山梨地方)さむのうてええなあ、日暮れ時の挨拶です。

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さて、日が落ちて暗くなると、たっつけはいて背板をしょって、、みんなおなじ身なり格好をしていれば誰だかわかりません。あの人は?ということになります。そこで「たそ、かれ!」「たそ、かれ!」。さらに「たそがれ」(^.^) 一方、夜明けの薄暗さもどなたか判別しがたいのは同じ。この時は「あの人は誰だろう?」そこで「かわたれ!」。 たそがれ時とかわたれ時とは、厳密には「一日のうち日没直後、日の出直前で、雲のない空に夕焼け、朝焼けの「赤さ」がある時間」をいいます。

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「山は暮れて 野はたそがれの すすきかな」 蕪村

立派な美しいこの石垣!

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感動して、通りがかりの物腰の落ち着いたお年寄りに尋ねました。

「さぞかしこの石垣は由緒のあるものなんでしょう、ちと由来をおきかせねがえんでせうか?」

翁曰く 「このおうちは上からからおりてきなってはじめは天文台のあたりに家を構えなっただだが、そのあたりを「いしごら」、石河原の意味だわな、さらにここへとでてきなって、その時この石垣はくみなったんだが、そういうことでいしごらのいえというとる、

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この石垣は穴太衆だなんて職人に頼んだもんだない、自分らで積んだもんなんだ、昔は川の堤防でもたんぼの土手でもみんなよりおうてみんなでやったもんだ、もちろん石はここにゴロゴロ出るのをつかったんだ。」と。そしてこの付近もまた「中河原」と河原がつくのだそうです。

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「イカガは石の多いところです。」大陸と地続きの頃は大河の中下流域だったところがそのまま隆起して高山・内山山塊となっていったのを想像したら容易に理解できます。その過程で無数の大小の石が流出してきたのでしょう。 なんでいかがは「五十河」と書くのかというのはずうっと疑問でした。「五十河、五十日は、イカカともイカコとも読まれる、イは接頭語だろうから、カカあるいはカコ系の地名のように思われる。この与謝郡にはよく見られる名で、籠神社、香河、嘉久屋橋など。カカはヘビの古語だろうか、カコもそうだろうが、銅などの金属も意味する。ヘビ信仰を持つ金属集団が開いた地かと思われるのである。」 ※www.geocities.jp/k_saito_site/doc/tango/ktngc/ikaga.html - Kiichi Saito (kiichisaitoh@hotmail.com)と解く方もあります。が、申し訳ないですが、ちんぷんかんぷん(^.^)

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けれど、目の前の地の石を用いた美しい石組みを見てふとわかったような気がしました。 ~想像です、~ 「五十鈴」と書いていすずと読みます、五十はたくさんのという意味で、鈴は神を招く神器を意味します。五十の意味は、「たくさん、多くの」であれば、「河」は?河原!あわせて「五十河」石がたくさんゴロゴロしている河原。どうなんでしょう(^.^)

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世屋の里の石積みも美しいです。

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(上 滝道の石垣)

丹後半島形成の過程で地滑りや土石流がくり返されてそれを人の営々とした営みが農業のできる里山に変えていったという点で、尾根を隔てて隣り合う世屋の里と五十の里は兄弟であることにあらためて思いをいたしました。

 

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