宮津エコツアー · 10月 2016

10月 2016

草刈り機をようつかわんので、というてるみさんは、手鎌による毎日の草刈りを欠かしません。

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すこしでも怠ると草は伸びるだけでなく、木質化して堅くなり、鎌で刈ることが大変しにくくなるのだと彼女はいいます。
鎌は3本もって畑に出ます、そして、それを毎日朝と昼に研ぐということです。

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なので、砥石もこうなります。

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『きんさん、この砥石は「日本の里」の「有形農業遺産」として鎌とともに永久保存を図らねばとおもうが、どうだえ、賛同してくれるかえ!』

(良農は草を見ずして草を刈る、じゃ!こうだったらこうなるからこうしておかなくてはいけないのでこうしておく、そういう見通しを持った行動力、これのない人間がが多いこと、これはわしの時代もおなじことじゃった。だから、これはおおいにすいしょうすべきことじゃぞ。)

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、、、、、そんな声が聞こえたような気がしました。

『里山で木を織る~藤布がおしえてくれた宝物~』(汐文社)出版に関わって案内させてください。
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 日置ッズというのは宮津市立日置小学校旧小長谷学級の通称です。日置ッズたちは、五年生六年生の二年間、地域のみなさんから、米作りをはじめ、藤織り、紙漉き、世屋川河口から源流までつながる特色ある地質地形と特色ある動植物のことなどを教わります。
そして、自分たちの漉いた和紙の卒業証書をうけとって、「日置中学校」でなく、橋立中学校に進学していきました。
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ふつうはそこまでのこと。子どもたちが、ふるさと学習からまなびとったことを私たちがお裾分けしていただくようなことは、まずないことです。
ところが、彼らの積み重ねた2年間のその里山学習が児童文学作家・川北亮司氏によりノンフィクション『里山で木を織る~藤布がおしえてくれた宝物~』というタイトルで、日置小学校様はじめ多くの皆様のご理解と協力を得て、児童書大手の「汐文社」から発行されることになり、お裾分けが実現することになりました。
 
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川北亮司氏は、「マリア探偵社」シリーズ全25巻(岩崎書店・フォア文庫)など著書多数。日本児童文学者協会会員で理事代表の要職を務められた作家。若い頃の世屋の里との出会いから、今回の企画が実現しました。私たちガイドの会も、日置ッズたちの学習に呼んでいただき、ブナ林を案内させて頂きました。
 発行予定は今月25日です。淀徳書店様、浪江書店様、サトウミップル内書店様、まるぜん野田川店・マイン店さまなど最寄りの書店でおもとめいただけます。
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日置地区自治会連合会様はじめ◆小川農機サービス◆地球デザインスクール◆丹後の優しい農業家の会◆大槻菓舗◆ NPO法人京都発・竹・流域環境ネット◆丹後グリーンバレーズ構想実行委員会◆NPO法人丹後の自然を守る会 ◆木子ふぁーむペンション◆家族旅行村しおぎり荘◆オーガニックレストラン ビオ・ラビット◆ (有)坂野石油  ◆ペンション自給自足◆天橋立YH ◆波見カントリーフレンド◆まるたん蕎麦、、各様など(一次分)からもご期待の声をいただいています。
地方再生が問われる今日、その「地方」に受け継がれた里山文化を継承しようとした教育が、過疎の地方からさらに広く発信されますよう、皆様のいっそうのご理解ご支援がいただければ幸いと考えております。よろしくおねがいいたします。

まるはなばち君、君が蜜を吸っている花の名前をしってるかい?

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しってらぁ、かえるぐさってんだ!
すじぐろしろちょう君、君が蜜を吸っている花の名前をしってるかい?

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しってますよ、かえるぐさっていうんです!
、、、、、まあ、そういうことです、、、、、。

蛙も、俺たちが餌場にする草むらを作ってくれる草という意味だから、こだわらないよということです。
それにしても、この自称かえるぐさの群生の美しさも、コンクリートでかためられた管理社会では見られなくなりました。

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だもんだから、これはみぞそばでタデ科の植物、こっちはつりふねそうでツリフネソウ科。釣船か吊舟かどっちだとおもいますか、なんてどうでもいいことを言うようになっちまったんです。

このアジサイも

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このアジサイも、

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このアジサイも

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里に咲くアジサイは苗を買ったものではないんですって。

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近所に咲いたアジサイの枝を挿したんだそうです。

なので、試みた挿し木苗。

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比較的容易に発根したなぁという印象です。

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6月中下旬、花美世屋の里の彩り、頼んだよ、と地に下ろしました。

せや姫さん!

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それにしても、クッションのようなボタンのようなものを手芸品のように組み合わせた森。よくできていますねぇ!

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描かれたのは大原隆行さん。

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ミッブル浜町ギャラリーで展示されています。

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さて、このお社、上世屋の下の部分に位置する村社で、祭神は、せや姫命、建速須佐之男命、大山山祇命、日本武尊の四体。せや姫さんは本体はヘビで、慈眼禅寺の石垣に夫婦でひなたぼっこしている青い目の大蛇がよく見られたのが、それだと伝えられています。
また、大山山祇命は、伊弉諾尊と伊弉冉尊との間に生まれたお子さんの一人で、山の精霊を総支配した方とされています。

なかなかべっぴんさんだねぇ

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妹さんかい

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人に捕まらぬうちに山へかえんなよ、

ほら旦那が呼んでるよ
「さを鹿の 入野のすすき 初尾花 いづれの時か 妹が手まかむ」 万葉集 作者: 不明

「 このころの 秋の朝明に 霧隠(こも)り妻呼ぶ鹿の 声のさやけさ 」 巻10の2141 作者未詳
その雌を呼ぶというシカの鳴き声について、万葉学者の伊藤博さんは『「カーヒョー」長く尾を引き、澄んで高い声は哀調を帯び、 余音を残し一声だけで終わる。』とおっしゃっているそうです。

田圃の命は畦!です。

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今日も草を刈るてるみさんに、標準和名で言うところの「こなぎ」をみせながら、これなんと呼んでらっしゃるかを聞いたら「イモグサ」だ。

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「とってもとっても生えるやっかいな草ですでこれは。」
こなぎは、水田耕作における強害草の一つなので、おっしゃる表情がちょっときつくなったのも納得しながら、いもくさ!へぇーえ、なんで?とおもったのです。根に芋がつくわけでもないじゃないですか。

それをたずねると、てるみさんも「そうですなぁあ。」

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さて、そこで調べてみると、意外な事実が!
ウリカワ 水田
コナギ 水田
ドクダミ 畑
ヘラオモダカ 水田
ホタルイ 水田
オモダカ 水田
これらの植物、実はみな共通した呼ばれ方、いわく「いもくさ」!なんです。
いやぁ、これはこれは!
いもくさといわれる草たちの共通点は、畑や水田で人が育てたいものと競合して強い妨げになるということ。どあつかましいというか不作法とというか、人が明日食うのも困るという状態にあるのもしらないでどんどんはびこって我がままし放題なこまったやつだ、という目でみられている、そういうことで共通しています。
そこで「いも」の意味を調べると「栽培場所を選ばず安定供給が可能なため、得易く安価な食料として庶民に広く親しまれているけれど、「何処でも得られる食料」ゆえ、蔑まれる傾向も見られる。それゆえ、たとえば「いもざむらい」「いも大臣」「いもすけ」というように、あかぬけていない、いなかくさい、ださい、と言った意味あいで、「いもっぽい」と使われる」といいます。
だから、ほっておけば米の取れ高を半作までに追い込むという「こなぎ」は、お百姓にとって代表的な「いもくさ」。

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結論的にいえば、いもくさと言う命名は、学者がつけたのでなく、お百姓さんたち。しかも、この米泥棒のいもやろう!そんな煮えくりかえるほどの実感から一括してつけたいわば業界用語、そんなふうに考えていいのではないでしょうか。
芋自身はそんなことの引き合いに自分のたくましい性質がつかわれることは、不本意なんでしょうけれどね。

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