宮津エコツアー · 11月 2017

11月 2017

立冬を越えて熟す柿。

DSCF0078秋

どうして柿(かき)という名前になったのかについて、ネットを探ると、「柿の実が堅いことから「カタキ( 堅)」という言葉に由来しているのではないかと言われています。 その他にも、柿の実が つやつやとしていることから「カカヤキ(輝)」という言葉に由来して」など。  語源を 触感視覚的印象に求めての説明。ほうほう、そうかぁ柿色やでねぇ!です。

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しかし、それで一件落着させるのは安易すぎるかも。
韓国語では柿・かきを 「감、kam、カム 」という情報をみつけました。日本語でいうところの「かき」の「か」には、韓国語で柿を意味する「 감、kam、カム」の「か」ではないのかということです。   カキノキは、カキノキ科の1種の落葉樹である。東アジアの固有種で、特に長江流域に自生していると Wikipedia。kam、カムに木を加えたら、かむのき、、、むとのが中抜けすると「かき」になるではありませんか!  半島経由で稲と共にもたらされたもの、と考えればその説得力はかなりのものと思うのです。

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ただし断定ではありませんよ。たとえば「とち」の語源探し、朝鮮語語源論があるかと思えばいやこういうのもあるとたいそうおもしろいものです。

トチノキの呼び名について(Adobe PDF)dspace.lib.niigata-u.ac.jp/dspace/bitstream

がおもしろい論考をされています。

柿語源にも複雑な由来があるのかも知れません。

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、、、、、かきくん、本当のところはどうなんだ?

はや春の葉芽、花芽をつけたくろもじの黄葉モミジ。

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はうちわかえでのモミジ・紅葉。

DSCF0036紅葉

黄色も紅色もどちらもまざりあって高原の秋が深まります。

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長岡みどりの少年団の皆さんがせや高原休憩所に植樹して下さった木もあしかけ6年目、華やかに秋を彩ってくれるようになりました。

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さて、モミジは黄葉か紅葉か、 ヤフー知恵袋さんが、  「奈良時代は「黄葉つ」と、「黄」の文字を使うことの方が多いようです。平安以降、「紅葉」の方がより一般的になったとおっしゃっていました。※ura9man3さん2008/9/1100:00:46
平安時代といえば、貴族社会が発達して、御殿も朱塗り。庭に!と採用される華美感のあるのはやはり後者ですか。モミジも黄葉から紅葉へ、自然との隔絶が進み、人工美工芸美が追求される時代になった状況をあらわしているんでしょうけれど、この使い分け、アウトドアのガイドにはどうも説明しにい、いっそのこと「黄も・紅み・葉じ」となることを提案したいですね。

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今の「京都丹後鉄道」は、その前宮津線、さらにその建設にあたっては、丹後縦貫鉄道という名で構想されていたことをご存じでしょうか!「丹後縦貫」、命名にその思いを共有するこの林道のリニューアル全線再開通の意義は、半島丹後という地域の海里森にある自然・歴史・文化など全ての資源を一つに結ぶ回廊となるところに有ると考えています。
このような考え方を観光用語では「エコミュージアム」といいます。それは、『エコミュージアム(Ecomuseum)とは、エコロジー(生態学)とミュージアム(博物館)とをつなぎ合わせた造語で、ある一定の地域において、住民の参加によって、その地域で受け継がれてきた自然や文化、生活様式を含めた環境を、総体として永続的な(持続可能な)方法で研究・保存・展示・活用していくという考え方、またその実践である。エコミュージアムは、展示資料の現地保存、住民が参加しての運営などにより、地域を見直し、その発展を目指すことに特徴がある。エコミュージアムは博物館として明確な形態があるわけではなく、さまざまなタイプのものが存在しうる。』と定義されています。
さて、今回のお披露目ウオークのコースは、この考え方をふまえ、丹後ふるさとミュージアム、宮津高校フィールド探究部、宮津世屋エコツーリズムガイドの会、丹後広域振興局森づくり推進室など多くの皆さんの協力をえて、丹後縦貫林道沿線自然ガイド編集委員会で企画させいただきました。
若い力を借ります。ご案内にあたっては不慣れで不十分なところが多々あると思いますが、皆様に補っていただき、このウオークが、丹後縦貫林道の新しい可能性を探る機会になりますように、ご理解ご支援いただきますようお願いします。            丹後縦貫林道沿線自然ガイド編集委員会

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企画のこのような思いは天にも届いたのか、天気は晩秋の丹後名物「うらにし」。

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降ったり晴れたり、その間に美しいチンダル現象もみせてくれるなか、「海の京都の展望台縦貫林道ガイドウオーク」実施させてもらいました。

そのコースの概要。

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そのアルバム。
資料館駐車場 集合 この時、強い雨脚。

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① 成相寺大観望 雨止む。海が光っていました。若狭湾形成をガイドするのはフィールド探求部。
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② 逆杉 樹の廻りで手をつなぐのは大人十人。

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③ 林道「奥山樹林園」ウオーク  みょうが谷橋に着いたとき、少しあめ、風も多少。

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スペシャルサプライズ! 準絶滅危惧種丁字菊の紹介と種のプレゼント、苗がでたらをここへ戻しにきてほしいと呼びかけ。

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林野庁浅谷保全林看板で折り返し、ブナ林ミニ登山。

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林道はさながら紅葉落ち葉のプロムナード。

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④ 昼食・休憩 (しおぎり荘) ムカゴ入りの赤米ごはんやサワラフライなど山海の地元素材を生かして心づくしのもてなし。

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⑤ 戦争遺跡「上世屋特設見張り所」跡の森作り 取り組みを報告する探求部。

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⑥木を織る 藤織り見学

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⑦ 棚田草の畦道

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⑧ 丹後郷土資料館 見学

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京都市内福知山市からの方を含めて迎えたお客は15人の定員を超えて17人。開通への期待の高さを感じました。

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さらに里山丹後の自然学ぶフィールド探求部の高校生たちの果敢なガイド、学びの成果を披露して、自然を守る主体への着実な成長をかんじさせてくれました。

また、今回のウオークで、林道随一の巨木、大トチの周径を計測できたのも大収穫。

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6m30cm!

これは、トチノキ全国巨樹リストでは、全国43番目に相当、

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巨木トチノキ 全国リスト
番号  名称  樹種     幹囲(m)    所在地の地名 記念物指定
1 太田の大トチノキ トチノキ  13.0 石川県白山市 国
2 赤岩のトチ トチノキ  12.4 長野県長野市 市町村
3 脇谷の栃の木 トチノキ  11.9 富山県南砺市 国
4 赤崩沢のトチノキ トチノキ  10.5 長野県飯田市
5 君尾山のトチノキ トチノキ  10.4 京都府綾部市 都道府県
6 小長辿の大トチノキ トチノキ   9.6 兵庫県美方郡香美町 都道府県
7 贄川のトチ トチノキ   8.9 長野県木曽郡楢川村 都道府県
8 藤屋洞の大トチノキ トチノキ   8.8 長野県木曽郡木曽町
9 平家平のトチノキ トチノキ   8.7 福井県大野市 市町村
10 出尻のトチノキ トチノキ   8.7 長野県木曽郡木曽町
11 大木の栃の木 トチノキ   8.7 長野県木曽郡上松町 市町村
12 アカクボ沢の大栃 トチノキ   8.7 静岡県浜松市
13 見倉の大栃 トチノキ   8.5 新潟県中魚沼郡津南町
1 桑平のトチノキ トチノキ   8.5 徳島県美馬郡つるぎ町 都道府県
15 日影のトチノキ トチノキ   8.4 山梨県北杜市 都道府県
16 高沼八幡宮のトチノキ トチノキ   8.2 富山県南砺市
17 子トチノキ トチノキ   8.2 石川県白山市
18 杉箸山神神社のトチノキ トチノキ   8.2 福井県敦賀市 市町村
19 渡原の大栃 トチノキ   8.0 富山県南砺市 市町村
20 姥の栃 トチノキ   7.7 山梨県山梨市
21 伊太祁曽神社のトチノキ トチノキ   7.4 岐阜県高山市 市町村
22 稗田のトチ トチノキ   7.4 岐阜県大野郡白川村 都道府県
23 天神社のトチノキ トチノキ   7.4 兵庫県豊岡市 都道府県
24 岩谷のトチノキ トチノキ   7.3 福井県南条郡南越前町
25 とちの大木 トチノキ   7.2 岐阜県高山市 市町村
26 熊野の大トチ トチノキ   7.1 広島県庄原市 国
27 臼坂のトチノキ トチノキ   7.0 岐阜県飛騨市 都道府県
28 落合のトチノキ トチノキ   7.0 岐阜県下呂市 都道府県
29 小野の大トチノキ トチノキ   7.0 兵庫県宍粟市 都道府県
30 羽出の大栩 トチノキ   7.0 岡山県苫田郡鏡野町 市町村
31 福本の大トチノキ トチノキ   6.9 三重県松阪市 市町村
32 宮処野神社のトチノキ トチノキ   6.9 大分県竹田市 都道府県
33 小原井のトチノキ トチノキ   6.7 宮崎県東臼杵郡諸塚村 市町村
34 森のとちの木 トチノキ   6.6 岩手県紫波郡矢巾町 市町村
35 柳平のトチノキ トチノキ   6.6 山梨県山梨市
36 新名白山神社のトチノキ トチノキ   6.6 岐阜県飛騨市 都道府県
37 和木山のトチノキA トチノキ   6.5 新潟県佐渡市
38 川久保のトチノキ トチノキ   6.5 山梨県北都留郡小菅村
39 池生神社のトチノキ トチノキ   6.5 長野県塩尻市 市町村
40 高岩神社のトチノキ トチノキ   6.5 大分県大分市
41 越知神社のトチノキ トチノキ   6.4 福井県丹生郡越前町
42 富沢のトチノキ トチノキ   6.3 山形県最上郡最上町 都道府県

※ 丹後縦貫林道成相線のトチノキ 6.3 京都府宮津市上世屋

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43 糸姫の栃 トチノキ   6.1 岐阜県郡上市 市町村
44 江和稲荷神社のトチノキ トチノキ   6.1 京都府南丹市
45 茨島のトチノキ トチノキ   6.0 青森県三戸郡階上町 都道府県
46 日吉神社のトチノキ トチノキ   6.0 新潟県糸魚川市
47 本社のトチノキ トチノキ   6.0 長野県木曽郡木曽町 市町村
48 川原平のトチノキ トチノキ   6 青森県中津軽郡西目屋村
49 大松川のトチノキ トチノキ   6 秋田県横手市 市町村
50 四万温泉のトチノキ トチノキ   5.8 群馬県吾妻郡中之条町
51 栃の木峠のトチノ木 トチノキ   5.8 福井県南条郡南越前町 都道府県
52 前谷床並社跡のトチノキ トチノキ   5.8 岐阜県郡上市 都道府県
53 七葉樹 トチノキ   5.6 石川県白山市 市町村
54 与四郎のトチ トチノキ   5.6 岐阜県高山市
55 黒内春日神社の大トチ トチノキ   5.6 岐阜県飛騨市 都道府県
56 鳥住春日神社のトチノキ トチノキ   5.6 奈良県吉野郡黒滝村
57 川又観音のトチ トチノキ   5.6 和歌山県日高郡印南町 都道府県
58 栃窪逆栃 トチノキ   5.5 青森県三戸郡新郷村 市町村
59 日吉神社のトチノキ トチノキ   5.5 秋田県能代市
60 木戸木の栃の木 トチノキ   5.5 福島県相馬郡飯舘村 市町村

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5m以上は大半が都道府県市町村記念物指定、京都府では三番にランクされる大きさ。

IMG_3488大栃計測

ちなみに、10mもので樹齢1000~2000年、滋賀県では幹回り7メートルを超える巨木について推定樹齢500年以上とされていることを思えば、この樹の樹齢も、それに匹敵するのではないでしょうか。まさに林道の守護木です。

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グレートサンクス!

京都のTくんへ

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道の崩れたところ、山城さんがきれいになおしてくれました。

それにしても、台風21号、24時間の降雨量350mm。

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龍渓橋から一人地蔵まで。ここも落ちてしまいました。

それにつけ思うのは、せや谷や上世屋の特徴的な地形。

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これは地形は数千年という時間の単位の中で、数え切れない豪雨を経験してできた者なのでしょうね。

 

 

成相寺の秋。

DSCF6173成相もみじ

11月はもみじ月。

、、、ガイドとしては「もみじの雑学を仕込んでおかなくっちゃ!」です。

まずは、もみじはもとは和語で、はのいろが赤や黄色に変色するという意味の動詞「もみ・づ」が名詞になったもの。の動それに漢字を当てて【紅葉づ・黄葉づ】。

次に、(紅葉づ)と(黄葉づ)にも使い分けにも歴史があるとのこと。
「奈良時代は「もみつ」と言っていました。その頃はまだ、しっかりした漢字表記はなく、万葉仮名で書き表していましたが、「黄葉つ」と、「黄」の文字を使うことの方が多いようです。
平安以降、「黄(いろい)葉」よりは「紅(い)葉」の方を重要視するようになったようで、また、「もみつ」ではなく「もみづ」と濁音で言うようになって、「草木の色が色づくこと、またはその葉」を「もみぢ」と言うようになり、漢字表記も「紅葉」の方がより一般的になったのです。ですから、 「黄葉づ」と「紅葉づ」の両方の表記があるのですが、平安以降は「紅葉づ」の方が多く使われた、ということです。」   ヤフー知恵袋ura9man3さん2008/9/1100:00:46

そこで、応用実践!。、、、、、
「雪降りて年の暮れぬる時にこそつひに紅葉ぢぬ松も見えけれ」この歌の作られたのは、万葉集ですか、古今和歌集ですか?

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