宮津エコツアー · 世屋・高山ガイド部会

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世屋・高山ガイド部会の活動ブログ

「わたし忘れてない!」という声が足下から。

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おっとと、忘れていました。バッサカの下付近に毎年咲かせている小さな群落があるのです。

学名:Salvia glabrescens Makino、サルビアという言葉が見えます、シソ科のサルビア属。Makinoとは牧野先生(でしょう)。興味深いことに、同じアキギリでも、花の色が地域によって違うことです。濃い紫は本州の中部~近畿地方の山地に限定。兵庫県から南では黄花に変わるのです。このようにある所を境にして色変わりするのにはどんな意味があるのでしょうか。

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ちなみに、この花の形は吸蜜にもぐり込んだ昆虫の背に花粉を付ける仕組みになっています。

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ツリフネソウも同じです。

寒露の候、山にはナナカマドの赤い実、

「湿原に 神の焚く火か ななかまど   堀口星眠」

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海からはハタハタ漁の便り、夜はキリギリスの鳴き音。野は野菊の花の盛り。

畑では、タマネギ植え。

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少し早いようですが、ここの寒冷さは東北並み。植え付けは10月中下旬。

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ところで、タマネギにつきものの涙の原因成分を硫化アリルといいます。それこそ、体の新陳代謝を活発にしたり、血液をサラサラにする働きをするビタミンB1を吸収するのを助ける成分!タマネギは二エジプトではピラミッド建設労働者には給料代わりに支給されたと伝えられるほどの優れもの。家族の健康を守る畑の定番野菜です。

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ちなみにタマネギ、明治になって北海道開拓使によって移入されたものです。一気に普及させたのが、明治初期に関西地方に発生したコレラ騒動。「玉ねぎはコレラに効き目がある!」誰が言ったか定かではありません。

京都府生物教育会の先生たちを案内して、松尾から高山ブナ林へ。雨が心配でしたが、曇り時々晴れでラッキーです。

ブナ林の紅葉はまだ少し早いですが、山桜やヤマボウシなど紅葉しかけたのもあり、これからが楽しみです。

DSC_6593木々紅葉

まずは1600万年前に湖底だった地層が露出した場所へ。葉脈まではっきりわかる葉っぱなどの化石が、泥岩層から出てきます。私有地であり、化石発掘体験は、一人300円ですが、短時間で見つかりますよ(^_-)

化石探索

次は世屋高原の松尾田んぼです。とびっきりの宮津・舞鶴湾の景観が自慢です。道ばたには貴重な植物もあり、さすが専門家ばかり、真剣に見ていただきました。

松尾田んぼからの絶景

駒倉入山口では、リンドウやホクチが出迎えてくれます。

ホクチ

高山山頂では、まだミヤマクワガタが生きていました。

ミヤマクワガタ

秋空の下で食べるペンション自給自足さん特製の「秋のブナ林弁当」は、やはり格別でした。

自給自足特製の秋のブナ林弁当

栗の木の熊棚を2カ所見つけました。

栗の木の熊棚

それぞれ専門の先生5人に、いろいろ教わった一日となりました(^_^;)   <midorimushi>

上世屋展望

 

 

ある日の世屋高原休憩所。
「お茶飲みに来にゃぁか」と招き猫がゆうとります(^.^)

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カップは伊根工房さん、スイーツは岩滝の大槻製菓さんでお出ししますよと。

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世屋高原休憩所には、川が流れています、過去から現在へ、そして未来へと流れる川の音を聞きながら、コピンヌさんにたてていただくコーヒー、呑みにいらっしゃいませんか、と。

鮮やかな橙色の帯模様が美しいアカタテハ!

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野菊で吸蜜していたかと思うと、フジバカマで吸蜜。

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カメラを向けても不用意に動くとぱっと飛び立ちます。動くものへの反応の素早さ、これがあるから自然の中で生き抜けるんだなあと思います。

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飛翔スピードも早い。けれど少し待っていると戻ってくるところが実にかわいい(^.^)

食草は、カラムシ、クサマオなど。この中に幼虫がいます。

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まもなく雪が来ますが、アカタテハは成虫でも越冬します。

 

落葉間近のほおの葉!

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わが背子が捧げて持てる ほほ柏  あたかも似るか青き蓋(きぬがさ)     恵行

すめろぎのとおみよ御代はい敷き折り   酒(き)飲むといふそ このほほ柏     大伴家持

古代から傘に見立てたり、敷物にしたりと、ホオノキの特徴は、まずは葉っぱです。

抗菌性が強いので朴葉寿司、特に黄色ブドウ球菌に強いことがわかっています。また熱にも強いので朴葉味噌焼き!

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もう一つの見所。自然状態で生育する大きな樹の下、そこに生えている他の植物の少なさ。

落葉や根などから他の種子の発芽や、発芽したあとの生育を強く抑制する他感物質を分泌しているんだそうです。

材も、細工がしやすくヤニも少ないので用途多数。日本刀の鞘はこれでないとということですし、樹皮に含まれる精油には、胃腸の粘膜組織を引き締める作用があるということですから、ホオは有用樹中の有用樹。

クズにも上れないツルツルボウズ街灯!

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でも、ツルは上ろうと巻き付こうとするはず、東京オリンピックは7年後!その時には吸盤を発達させたクズが、世界をアッと驚かせるかも。

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挑戦することに意味がある!

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クズの挑戦に目が離せません(^.^)

波に呑まれても、、、

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また浮かんでくるサーファー!

サーファーたちの群れるそのなぎさに一本のマツ(クロorアカ?)

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「あんたもあんな波をかぶるだろうに! 砂漠にカエルが進出して、高山の風衝地に小さな草が生えて、、、生き物の限界に挑むチャレンジャーは多々あるけれども、あんたもそうだ!こんなところにようはえとれるわなぁ!ほでも、ここは広々していて他のもんもおらんし、ええトコには違いない、それにしても秘密があるだろ、ほら、水や栄養の摂り方とかちょっと教えてくれんかのお(^.^)」

10月17日、ええ雲でしたぁ(*⌒▽⌒*)

内山上空の雲

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橋立ワイナリー上空の雲

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栗田半島上空の雲

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若狭湾上空の雲

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どこから見ても、みんなええ10月17日の雲でした。

こまくら峠付近でイノシシ君。

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付近にはコナラや栗の実が落ちていました。

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そういうものだけを食べていてくれればいいのですが(-Φ-)。

ところで、山鯨とか薬喰いというのは、イノシシ肉を食ベるためのカモフラージュ語なんですが、実はイノシシは「鯨偶蹄目」。彼らはシロナガスクジラとも親戚筋なんです。

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昔の人は直感で感じていたんですかねえ。

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