2012/07/24
ネム前線、世屋姫神社を過ぎて、
標高 500mの世屋高原に到着。
里に咲く合歓、
色の濃い花はいかにも桃屋の桃。、
白い花は白桃。
青空を背景にした花は浴衣姿の娘といった風情、
「合歓の巫女」の見た黄色い蝶も頂きや葉の間を舞っていました。
世屋高原はいま、ネムノキ高原です。
世屋・高山ガイド部会の活動ブログ
バスが宮ノ前の棚田を降りてきました、オンディマンドバスです。
今日のお客さんは、Tさん。冬の雪、夏の草、世屋にくらす年寄りの悩みです。そして、移動手段、これは生命線です。
バス路線を、木子、駒蔵、野間の住民まで利用するからと、上世屋まで延長させた功労者、吉岡初衛さん(元世屋村村長)。生前常々おっしゃっていたのは、「なんとしてもバス路線は維持するように!」ということ。
暮らしを優しく見つめた老政治家の思いが、今も世屋の棚田を走ります。
僻地と都市とは経済効率で話をすることはできません。過疎地、僻地を守るのは政治的努力に期待するところが大です。
その意味で、国会で最近「過疎地域」自立促進特別措置法五年延長 離島振興法改正10年延長という法律が成立しているのは注目しておいていいのではないでしょうか。 この法律延長に早稲田大学の宮口としみちさん (社会地理学・地域活性化論)は、『私は自然を扱う暮らしの技の蓄積こそ山村や離島のかけがえのない価値だと考える』そういう価値を持つ地域だから『国は市場原理が中心になる都市に対し、過疎地域を人間論的・社会論的に、都市では生まれない対局の価値を持つ地域と位置づけるべきである。』 7/17読売- と期待を語ります。 ちなみにこの法律は、次のことを目標にしています。
3.過疎地域自立促進のための対策の目標(法第3条)1)産業基盤の整備、農林漁業経営の近代化、中小企業の育成、企業の導入及び起業の促進、観光の開発等により、産業を振興し、安定的な雇用を増大すること2)交通施設、通信施設等の整備を図ること等により交通通信連絡を確保するとともに、過疎地域における情報化を図り、及び地域間交流を促進すること3)生活環境の整備、高齢者等の保健及び福祉の向上及び増進、医療の確保並びに教育の振興を図ることにより、住民生活の安定と福祉の向上を図ること4)美しい景観の整備、地域文化の振興を図ることにより、個性豊かな地域社会を形成すること5)基幹集落の整備、適正規模集落の育成を図ることにより、地域社会の再編成を促進すること ・・・・・・・・

景観整備、文化振興!エコツーにかかる期待を自覚しながら、世屋・高山ガイド部会の活動が交通施設の整備、産業振興、安定雇用という目標につながる地域での様々な活動と絡んでいければいいとおもいます。
天橋立ワイナリー併設の農産物直販所がオープンしました。
木の香の新しい広々としたスペース、新鮮な農産品はすべて地元生産者の顔写真付きです。
橋北観光期待のお立ち寄り所です。店には、まごころいちにおられた、Kさんも。世屋エコツーも積極的に提携したいですね。
出品物の中でひときわ眼を引くのは、世屋女性加工グループ産品。まず生産者写真、たくましいせやこまちたち。
ふるさとの土の香り満載梅ジャム、ニンニク味噌などパッケージも垢抜けています、Aちぉん作です。
店内を巡るお客さんのアシを確実に止めています。
これら世屋女性加工グループの商品は、世屋のお婆ちゃんたちが育て、おばちゃんが加工し、娘がデザインしたもの、いわば三世代、地域ぐるみの作品です。 こうして、畑で育てたお婆ちゃんに、加工したおばちゃんにデザインした娘にお金がまわります。
地域の活性化とはこういうことなのでしょう。 先だっての講演会で、京大・岡田先生は経済やコミュニティーの、小さいことの今日的な大事さを説かれました。小さなシステムの、しっかりとしたねづき、岡田先生も、にっこり!なのではないでしょうか。
わたしも、野のものやけど、うってくれん?
合歓は夕方から花芽にたたんでいた雄しべ雌しべを伸ばします。ジェット風船、膨らますように水を送り込んで「膨起」させます。
それが合歓の開花です。上の写真は16時ころ。羽化する蟬が羽を伸ばすようです。
花穂はいくつもあります。何日にもわけて順番に開花させるのです。水を供給する弁を外す順番をコントロールしている。精密な仕組みがあるんでしょうね。水門の番人役を置いている!
打ち上げ花火を考えた人は、植物が花を一定期間順番に次々と咲かせていく、つまり「点花」していく方式にヒントを得たのだと思いますよ。
それはともかく、蘂がのびきるのは日が落ちてから。合歓はねむりません、夜咲く花。夜の受粉を意図した虫媒花。蝶と蛾の種の数は、そりゃ圧倒的に蛾がおおい、危険の多い、また暑い昼間にとびまわるのはよほど物好き、行動は夜がいい!それが虫の理屈、ならその虫の理屈に合わせた方がいい!しかし、やはり夜は夜、虫たちにはここだよと目標にならなければならない。どう考えたか。
星ふる月夜に、夜目にも白くボーッと。つまりl幽霊作戦。わたし、幽霊に見えますか?もう一つ、葉がじゃまになる。これを何とかしないと、いけない。そこで、葉に指令をだした、眠っていてくれ。、、、(※病床の母の枕元の合歓がしゃべってくれました。)
Mさん、梅雨明けしましたね。梅雨明け宣言したのは、誰だと思います?世屋のナデシコですよ。岡の前の稲木立の山側の道端で
「 野辺(のへ)みれば なでしこの花咲きにけり 我(あ)が待つ秋は 近づくらしも 」
巻10の1972 作者未詳
( 野原を見ると撫子の花がもう一面に咲いています。私が待ち焦がれている秋がすぐそこまで来ているようです )
「なでしこが 花見るごとに娘子(おとめ)らが 笑(え)まひの にほひ 思ほゆるかも 」
巻18の4114 大伴家持
(なでしこを見るたびに あの愛しい娘子の笑顔のあでやかさが思われてなりません)
園芸店で購入したものは、花も茎も大柄です。花を終え種になっています。万葉の歌人が見たのは、今から花期の始まる世屋ナデシコのはず。オリンピックを一緒に応援します。
2012/07/16
太平洋高気圧に覆われて照り輝くお日様も、日差しの強さとは裏腹に、昼の時間を少しずつ縮めています。人は花を見、花は人を見ながら、里山の一年を織り上げていきます。世屋織りの命柄文様、どこまで織り上げられたのでしょうか。世屋の里・暮らしと自然、4,5,6,7の四ヶ月を振り返ります。
まず、スタートは4月21日。
4月21日 晴れ
世屋の一年は山の神様をもてなし豊作をお願いをするところからスタート
フクジュソウ、光を花の真ん中に集め、虫に大サービス。

エンレイソウ 延齢とはいうけれど有毒。花びらのようで花びらではない、ガク片。
世屋の里の桜には、一本一本名前がついています、これは千代子桜。
菜の花
溝の整備
ジャガイモをうえんなんけど土が固いので、、、