宮津エコツアー · 7月 2012

7月 2012

2012/07/13

ヤブカンゾウの側で、いよいよ私の出番よ、いった風情で野菊が草丈を伸ばしています。
さて、万葉の草木がほほえむ世屋の春を楽しむ会、世屋の里五地区巡り、世屋の夏を楽しむ草花観察会、いずれも、「世屋らしい」取り組みと感想をいただくことができました。ひきつづいて、「秋」です。


秋のお題は「薬草」。「世屋の秋を楽しむ薬草観察会」(仮称)として準備していきます。植物の色も匂いも味も、多種との競合や虫の食害、ばい菌の攻撃から身を守るための手段です。人間は、植物の知恵をいただいて健康を守ってきました。世屋の里にも多く伝承があります。
春は文化と植物、夏は環境と植物、秋は、健康と植物。概論・フィールド・応用体験など地域の皆さんとも楽しんでいただける「世屋ならでは」の内容をつくっていきましょう。

 

京都新聞のある記事。
大見出し「50歳以上が9割 200人参加も」
横中見出し「山の三角点を通るトレッキング 人気」
縦小見出し「京都バス 安全に配慮 10人以上同行」
写真とキャプション(本格的な登山が楽しめると人気の三角点トレック 高島市)
・・・・・・
「50歳以上が9割」   「 山」   「トレッキング」 こんな言葉に反応したのでしょう、ブナ林や里山(棚田と岳)のトレッキングなどで世屋のガイドを利用いただいた方と共通しているので。
それが「人気」だって?「200人」も参加しているって、その秘密は何?「安全に配慮」!具体的には?「10人同行」なるほどそりゃすごい、で、それはどこがやってるの?「京都バス」フームム。世屋部会エリアの「岳山」も640mながら「三角点」じゃないですか。
・・・・これは読まざるを得ません。記事には、このツアーは「1996年に始め、これまで京都の北山や比良山系などの山で、約120回開催した」。世屋のツアーに京阪神から参加いただいた方の中には、このツアーを利用されている方がいらっゃるかもしれませんね。「往復バスを利用できることと安全管理」これが「人気の理由」。バスについては、参加費が往復で、1100円含む資料代。安全管理については、「登山になれた社員が下見し、登山道を整備。10人以上がツアーに同行し、分散して誘導している」。
この事前の下見、整備、また複数ガイドの対応、これは世屋部会のやってきたことじゃありませんか。「エーゲ海クルーズツアーよりよかった」とは里山・岳ツアー参加者の感想。世屋の里が他に比べても遜色のないトレッキング資源を有していることは評価済みです。「ハイキングよりも健脚者向き」でという注文にも、たとえば、
■下世屋~松尾田んぼ~岳 ガラシャ夫人隠棲コース
(バス降車下世屋 岳下待ち受け)
■ 世屋姫神社~上世屋棚田~岳  日本の里・棚田直登展望コース
(バス 同上)なら、こたえられるのでは。
7月7日に催行予定の「三谷峠・なっちょコースツアー」は、標高812m、歩行距離約9km、ということです。その歩行距離なら、
■岳登山口~岳~高山ブナ林~内山~五十河 丹後半島分水嶺コース(バス降車 岳下 乗車 五十河)
が相当するのではないでしょうか。

あちらにニーズが生じており、こちらにもソフトがある!のです。なら、あとはハードな部分。京都の北山や比良山系と丹後との距離差は、自動車道整備により、ぐーんと縮まっています。北部観光コーディネータ養成研修受講者の短絡的な頭は、ぴぴーんとスケッチします。そして、勝手に夢を見ます。京都に京都バスがあるなら、我が丹後にも、「T海陸観光バス」。そこに限らず健康志向の中高年の要望を吸収し、観光立地、地域振興につなげる意義を認め「円滑に安く」ソロバンをはじいてくれる関係者はあるのではないか、と。

2012/07/13
スズサイコ が世屋の棚田の土手に、咲いています。

ただし一本だけ。この観察は、 要ガイド!草に紛れて発見は容易ではないです。

湿地には クサレダマが咲いています。群生しています。

クサレダマの好む貧栄養で酸性の土壌が形成されたせいでしょうか。こちらは木子への道から見ることができます。 いずれも、世屋の里のレッドデータ植物です。
世屋の里は、優れた景観が評価され、日本の里100選。しかし、生物多様性に関して、里山イニシアチブを掲げる日本のなかで、その充実は、100選に甘んじていることはないでしょう。人が現代の衣食住を持続可能の面から、安心安全の面から見直したときに、それを喜んだのが、これらの生き物です。世屋の里の棚田「景観」の中で息づいている生き物たちの喜びよう、輝きようは、日本の里のなでも、トップレベル!(ではないでしょうか)。
光田重幸先生、「畦や側溝を含めると日本の水田に記録されたいきものは、5668種。これらが、なぜ日本の水田から消えていくのか、その実態を知ってもらうこと、そういう棲息環境保全の意味を伝えることはエコツーリングの課題」。
読売新聞の記者、藤井さんが、その視点で、八日の観察会を中心にして豊かな生き物の豊かに息づく様子を記事化すべく、取材してくださいました。

合歓木の巫女もにっこり。近日掲載予定。要注目、読売新聞。

広報誌「みやづ」6月号にエコツーリズムの取組が紹介されました。

「エコツアーの担う人々」として、ガイド部会代表と体験担当の前野さんのインタビューも掲載されています。

ぜひご覧ください。広報誌は宮津市のホームページからもご覧いただけます。

■宮津市HP「~見て・触れて・感じる旅~エコツーリズムの取組」

http://www.city.miyazu.kyoto.jp/~info/kouhou/news/2012.6/2.htm

丹後で見られる様々な種類の蝶についていつも情報提供くださる宮津市の西村元延さんが写真展を開催されます。

■西村元延写真展「季節のチョウが舞う」

期間:2012年7月24日(火)~30日(月)10:00~19:00 ※最終日は17:00まで。

場所:浜町ギャラリー(宮津市浜町・さとう宮津店ミップル4階)

今回は京都府北部で見ることができる蝶と日本でも珍しい蝶を展示されるそうです。ぜひご来場ください。

(写真は世屋で撮影されたウスバシロチョウ)

■西村さんからのメッセージです

蝶と遊んで

                      西村元延

このたび、自然を愛する皆様のご理解により、地元宮津で蝶写真展を開催することとなりました。私は、京都府北部を中心に、北は北海道から南は八重山まで国内各地の蝶を追って走り回っています。

各地で出会う美しい蝶たちに感動を受けるとともに、近年の気候変動の中、たくましく生き続ける蝶たちに元気をもらっています。

未熟な写真ですが、蝶写真を通して蝶や自然の素晴らしさを少しでもお伝えすることができればと思っています。

会場では、5年間撮りためた故郷の元気な蝶たちと、日本の少し珍しい蝶たちがご来場をお待ちしています。撮影者も常駐する予定です。

京都府北部の美しい自然に親しんでいられる皆様からのご感想、ご意見をよろしくお願い申し上げます。

(「丹後・若狭虫の会」「日本鱗翅学会」会員)

巡礼の道。文化庁歴史の道100選。数多くの遺跡、藩主の参勤交代の道。

概要 京の都と丹後天橋立をつないだ巡礼古道。多くの文化人、旅行者が往来した当時のままの石畳の道を歩いて歴史文化を感じる。
実施日 9月10日(月)午前10時~午後3時30分
所要時間 約5時間30分
集合場所 午前10時集合 二瀬川駐車場
受入人数 20名(定員) 最少催行5人
参加料金 3,500円(弁当・抹茶・和菓子、ガイド料、傷害保険、パンフレット等)
備考
お申込先 宮津市役所産業振興室 宮津市エコツーリズム推進協議会事務局 電話0772-45-1625

■集合場所

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2012/07/11
夏は、豊かな実りの約束。11日、バッサカの棚田付近に到達した合歓の花が、世屋姫神社に夏を運んできたことを報告しています。

畦道には、ヤブカンゾウが、里に登っていかれる夏の使者合歓のご一行の露払いをする松明のように咲き始めました。

美しく咲く合歓の花は、平和を祈る優しい志のようです。そんな合歓の花にまつわる話があります。
・・・・
(blog.goo.ne.jp/silvergrass/…/c7d25dad85cf14dbfa2e5ddf15b3aeda さんより)。
巫女の娘が 菜の花色の蝶を見て、
初めて合歓木に花を咲かせることに成功し、
嬉しくて
沢山の合歓木に花を咲かせるんだ

けど、ある日
隣国に
故郷と合歓木の丘が焼き尽くされて、

絶望のなか
一人で
巫女の力を使い、丘を再生させる話。

最後に
いつも日向ぼっこしていた秘密の岩に行って、
岩を抱くように生える大きな合歓木を
残りの命 全部使って再生させ、
再び咲いた合歓の花と、その白桃の香りに包まれ、

菜の花色の蝶を見ながら、
美しい走馬灯に 涙を流して 死ぬんだ。
・・・・・・・


「合歓木の巫女」というお話です。
「故郷と合歓木の丘」を「焼き尽く」したのは、「隣国」とは限りません。私たちの内にも「隣国」はいます。木子の森をめくったのはその「隣国」ではなかったでしょうか。当たり前の生き物植物を「希少種」にしてしまったのも、その「隣国」。
世屋の里で今、みんながやろうとしていることは、この巫女の娘がやろうとしたことと同じ、「岩を抱くように生える大きな合歓木を再生させ、再び花咲かせる」ようなことなんだと思います。しかも、この話と違うところは、巫女の娘は一人ではないこと。たくさんの「娘」ががんばっていること!

 

ラーメンにワカメを盛ったものではありません。

写真は、アメフラシの卵塊。アメフラシは日本の沿岸いたる所にいて、体に触れると紫汁を出します。この体験を持っている方も多いことでしょう。アメフラシは冬から春のころ海岸に現れて、アオサなど主に緑藻を食います。通常、産卵期は3~7月のようですが、天橋立ではここ二、三年は6月に見られました。今年はあきらめかけていたところ、7月に入ってから小天橋宮津湾側の水戸口(橋の大天橋)寄りの方々に打ち上げられていました。

写真下は、アメフラシの子どものようです。成長したものは、40㎝にもなるが、これは約10㎝。波が届かない砂浜で砂にまみれて、一見ナマコかと思われる姿。よく見るとかすかに動く。早朝であったため、乾燥で落命とはならなかったようだ。

波打ち際に戻してやると、ごらんのような本来の姿?に戻った。海に戻って、新たな命を育むまで成長してくれることでしょう。

ごみ拾いをして自分流アート。浜辺で工作の材料探し!

概要
海遊びをしながら浜辺で漂着物を拾おう。自分の感性で集めた材料を使って、お店では買えない世界でひとつのアート作品を作ろう!
実施日 8月25日(水)午後0時30分~午後3時
所要時間 約2時間30分
集合場所 午後0時30分集合 KTR天橋立駅集合
受入人数 15名(定員) 最少催行人数2人
参加料金 1,000円(ガイド料、傷害保険、パンフレット等) 小学生以下500円
備考
お申込先 宮津市役所産業振興室 宮津市エコツーリズム推進協議会事務局 電話0772-45-1625
■集合場所

水遊びをバージョンアップ!天橋立の浅瀬でじゃぶじゃぶ!

概要 カニやイソギンチャク。生き物に触れて心を育む体験。きれいな海と砂浜は自然の遊具でいっぱい!
実施日 7月25日(水)午後0時30分~午後3時
所要時間 約2時間30分
集合場所 午後0時30分集合 KTR天橋立駅集合
受入人数 15名(定員) 最少催行人数2人
参加料金 1,000円(ガイド料、傷害保険、パンフレット等) 小学生以下500円
備考  
お申込先 宮津市役所産業振興室 宮津市エコツーリズム推進協議会事務局 電話0772-45-1625

■集合場所

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