宮津エコツアー · 5月 2013

5月 2013

2013/05/11

「アジサイが多いですね」。とお客さん

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確かに。世屋の里 アジサイ持たぬ 家はなし」といった風情です。それにしても、手入れする人がいなくなって、伸張しています。

どこにでもあるアジサイなので、ええ、とうけるしかありません。

ところが、お客さん。

「これを使っておられたんですか、ここでは」、

「え?」 ついていけません!

「火起こし、昔は錐で揉み込むようにして火をおこしたでしょ」

ええ、そうでしたよね。、、、、、それにしても、ますますついていけません。

「錐の先、アジサイをつかうんですよ、檜の穴に弓のようにしてきりきりやって、火が付きやすいのがアジサイなんです」。

つまり、火起こし用の軸木にアジサイがうえてあるのかという質問でした。

アジサイにはそんな由緒があるのですって(^.^)

念のために、確かめてみました。マッチの歴史を1827年の事だそうです。英国の薬剤師ジョンウォーカーの発明。それから明治維新の後日本に入ってきたことを考えると、そうなんですね。

里のアジサイ、 単に観賞用ではない意味があったからうえられていた、そう考えるべきなんですね。 勉強させてもらいました。

 

 

2013/05/11
谷を覆う新緑!

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龍渓が最も美しい季節を迎えていますよ。

緑の濃い方がリョウブ、上の明るい緑がアワブキ。

崖に張り付くのはギボウシとウワバミ草(たにみずな)。

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耳をすませば流れの音に交じって笛の音。カジカの鳴き声が聞こえてきます。

2013/05/11
マムシ草の株立ち!え、めずらしいですか?

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珍しくないですよ、8つの頭を持つ蛇、八岐大蛇がいるぐらいですから。

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マムシ草が五本、六本と株立ちするくらい、何でもないこと(^.^)

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ちなみに包の中。

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栄養が足りていると雌花、足りないと雄花に代わるのだそうです。

2013/05/11

ねじれでべそ!と思います。

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クサノオウです。花柱が朔果、種の鞘になります。種には、甘みのある脂肪塊(エライオソーム)を付けてアリに運ばせる工夫があります。

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(疣草)、(タムシ草)、(皮癬草)、(血止草)などの地方名が薬効のあることを示しています。ケリドニン、プロトピン、サンギナリンなどのアルカロイドを含みますが、その成分の力は半端でなく、素人は絶対に扱ってはならない、いわゆる「毒草」というものだそうです。

2013/05/11

世屋高原休憩所併設の藤棚。

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三年目の今年。

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「よう咲きました!」

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5月11日の様子です。

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この藤棚、50mあります。

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ピークは明日でしょうか。

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2013/05/11

A “ひとむらの 竹の春なる 山家かな”(虚子)

B “一隅の 雨閑かなり 竹の秋”(上条筑子)

A・Bの俳句のうち、春に詠まれた俳句はどちらでしょう! この質問は俳句のお師匠の質問。答えは、「B」。

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(↑ 5/8 下世屋)

竹の葉が明るい茶色になって葉が舞い散るのは春なのです。

ではこんなちぐはぐな事になるのはなぜなのか、ここから、「エコガイド」の出番(^.^) 、、、、、、、、こう説明します! タケノコを育てるため。孟宗竹の場合、2~3ヶ月で、高さ14~15m、直径20cmにも生育します。猛烈な成長には、栄養を大量に一気に投入する必要があります。この時は。葉を維持するエネルギーもタケノコに投入するのです。 何百本ある竹藪でも、一株で結ばれた地下茎の塊なのです。竹は夏から秋にかけて光合成して作った栄養を長大な地下茎にため、春になるとそれをタケノコに投入する、そういうサイクルをもっているのです。1日に120cm伸びるともいいます。かぐや姫は、そんな竹の精なんですね。、、、、と。

幾多の受難の末の「花明山植物園」。

大正8年(1919) 荒れ放題の「亀山城址」が亀岡出身の宗教法人「大本」の教祖・出口王仁三郎師によって、買取られ今日の基が築かれました。

天橋立ガイド部会では、杉山・世屋高山部会のメンバーにも呼びかけ、研修を行いました。

img029花明山植物園DSCN4480植物の数 約1,000種 一日ではとても見切れない数でしたが、それぞれに名札が建てられており、初心者にも優しい植物園です。DSCN4488DSCN4485DSCN4486ハンカチノキDSCN4491ハンカチノキヤマグルマDSCN4471ヤマグルマオウレンDSCN4479オウレンホタルカズラDSCN4484ホタルカズラオオアブラギリDSCN4521オオアブラギリクリンソウDSCN4513

2013/05/10

この白い花、シャクです。

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五月を象徴する美しい花です。 花は、散形花序といいますが、「傘形花序」ともいいます。

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セリ科で独特の芳香を持ちます。食べるというのは、余り聞きません。しかし、ニンジンやパセリと同じ仲間なので、食用可。

古代より山菜として利用されていたという優れものですから、見直してもいいかと思います。

葉は見るからに柔らかそうで納得です。根にも精の付く成分があって、根を掘り上げ、アク抜きして、粉にして、もち米などと混ぜたりするのだそうです。

2013/05/09

水面を覆う緑のつぶつぶ。イチョウウキゴケ。

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他の地域では見られなく成っています。京都府絶滅危惧種、環境省準絶滅危惧種指定の希少種です。

機械と農薬の力によって省力化をはかり、効率をあげる!そういう施策の前に生き物は無力でした、、、。

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なぜここに残っているのか。

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その秘密は、清浄な冷たい水と、泥に足跡の残る曲がった畦の水田が語っているのでしょう。

 

2013/05/09

「お花見にいらっしゃいませんか。」というと「櫻がまだ咲いているんですか」と聞かれそうですね。

花は櫻ばかりが花ではありません、じゃあ、例の藤ですか、それも!

もったいぶらないで教えてくださいな。という前振りをしておいて、これ、

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「ハナイカダ」。シーボルトさんが持ち帰った植物で、学名は、Helwingia japonica。その西洋では花序の軸が葉の主脈と癒合しているのは珍しいが、花には「うつくしさはない」という評価。ところが、日本人は違いますも感動するのです。美しいわー!

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『「花筏」という名前ひとつで、何かドラマができそうな気がします。花は永続するものではありませんし、筏も水の上を流れ去っていく。美しいけれど、はかない雰囲気に満ちています。ハナイカダという植物もそれにふさわしく、しっとり湿った山林の道ばたや谷沿いにひそやかに咲き、実を結び、いつの間にか実を落として、ごくありふれた潅木にもどっていく。いわば隠れ里の佳人の風情といえばあたっているかもしれません。

「大阪百樹」 www.ne.jp/asahi/osaka/100ju/Hanaikada/Hanaikada.htm

美学は風土です。川が日本のように急流でなく筏流しもないヨーロッパでは思いも付かないことなんですね。

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しかし、目立たないのはほんとうです、こういうときガイドが重宝しますよ(^.^)。

 

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