宮津エコツアー · 2月 2015

2月 2015

雪の上って0度、のはず!

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セッケイカワゲラはその上を歩いていきます。

02/21 13:15:12の位置。

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65秒後、 13:16:17には、、、。

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携帯は右端上。かわげらのAくんは、左端中央、わかりますか?。その距離約2メートル。それが分速だとすると、一時間後には120m移動可能。
小さな体の温度も、低温のはず。それでもこれだけ動くことが出来るのは不思議なことです。

彼らの住み処は棚田の沢。

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産卵のために上流をめざす、ということですが、位置と方角を確認する力も備えているというのですから、ますます不思議ないきものです。

さて、セッケイカワゲラのふしぎ、今しかたのしむことできません、ガイドさせていただきますよ、こ゛連絡ください。ながぐつ、必携!

さらに、棚田いく世屋バス、

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いろんな角度から撮影可能ですよ。

小さな小虫のためにわざわざ狭い道をくねくねといく値打ちがあるとはとても信じられないという向きもあるかも。

でもですね、この虫との出会いで、京都大学の日高敏高先生に認められ卒業論文を物し、雪氷生物学の世界を切り拓かれた方がいらっしゃるんですよ。
辛島四郎さん(東京工大)がそのひと、その頃のことを、こう語っていらっしゃいます。※

「僕は一年の半分は山に行っていたので、研究室に籠もって実験することが出来ない。そしたら日高先生が「何でもいいから山で不思議な現象を一つ探してこい」と。「そんなこと言われてもなぁ」なんて思っていたんですが、雪山に行った時でした。ふと「この辺りは夏の間、虫がたくさんいるのに冬の間はどこにいるんだろう」と不思議に思ったんですよ。日高先生にそんな話をしたら、シベリアなどで冬眠する虫は、血液の中にグリセロール(グリセリン)をたくさん放出して、血液が凍らないように調整している、というんです。例え凍ってしまっても、細胞膜が傷つかないように粒子が丸く凍るような仕組みがあると教えていただきました。また高山帯に生息する蝶など、寒冷地に生息する昆虫は、日に当たって体温を上げないと飛べない。つまり寒い時は温かい所に、暑い時は涼しい所に移動しながら自分の体温を調整しているんです。面白いでしょう?
そこで改めて冬山の雪の上を観察すると、なんと雪の上にも虫がいることに気付いたんです。初めて雪山で見付けた虫が、僕が卒業論文で研究したセッケイカワゲラでした。セッケイカワゲラは、カワゲラの仲間で体長1センチくらいの、羽根が無い真っ黒い虫です。初めて見た時、こんな小さな虫が、どうしてこんなに寒い中を動けるのだろうかと思いました。そこで改めて冬山の雪の上を観察すると、なんと雪の上にも虫がいることに気付いたんです。初めて雪山で見付けた虫が、僕が卒業論文で研究したセッケイカワゲラでした。」と。 ※

www.nttcom.co.jp/comzine/no016/wise/
そして、彼らの謎を解明するのにその後10年かけられたということ。そこまでひきずりこむ虫か゛おもしろくない訳がない、とおもいませんか(^.^)

新雪を載せた世屋の家々。

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今度の寒波の積雪予想は40cm。しかし、実際は4センチ、しかも霙すれすれの湿雪。

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怪しい生き物も動き出して、今年の冬は終わり、とだいたん発言!

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そそく゛日差しの力をおもえば、季節は一気に春へなだれうつだろうとの予報、あたりそうです(^.^)

十数年ぶりに両橋のお化粧直しが行われた。

基調色はKTR列車の「あかまつ号」「あおまつ号」にちなみ、小天橋(廻旋橋)は赤系、大天橋は青系の同色使用。

 

小天橋(廻旋橋) 更に欄干補修が行われる

DSCN9495 ◎廻旋橋

小天橋

DSCN9475 ◎廻旋橋

改修前の小天橋 (撮影 平成26年8月3日)

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大天橋の基調色

DSCN9489 ◎大天橋

大天橋

DSCN9487 ◎大天橋

改修前の大天橋 (撮影 平成26年3月23日)

DSCN7169 大会無縁 釣り人

 

なにしてんですか?

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火起こしの予習!

え?

「食と火と」というテーマで 親子ワークショップを 2月28日にやるんで!

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この情報、「海の京都」天橋立観光ガイド お知らせ新着情報として、アップされています。
「京都府食いくの種交付金事業の支援を受け、以下の通り親子向けのワークショップを開催します。
便利になった今だからこそ味わいたい、先人たちの暮らしの智恵。かつては当たり前だった火おこしやお箸づくりなどに親子で取り組みます。今回は、京都府食いくの先生として、大槻菓舗の大槻喜宏店主、レストランビオ・ラビットの対馬則昭シェフを講師にお迎えして実施します。」と。

火起こし器は郷土資料館から借用、まずは習熟しておこうということなのです。

点きそうですか!

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なかなか、、煙から炎へが、ここからがなかなか、、、なんですよ(^.^)

うまそうな鳥!

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さて、キジ を国鳥といいます!錦鯉 が国魚 オオムラサキが国蝶とも。え!ドジョウやメダカ、モンシロチョウは、スズメやヤマガラ、山鳩、は?どうして、どうして!と戸惑います。しかし、学会などの推薦、自然愛好運動のシンボルが必要というので、というのにとどまっているものなんだそうです。その間の事情。「国鳥も日本では法律などで決められたものではありません。あくまでも慣習的なものです。戦後、日本がアメリカに占領され、GHQの統治下にあった時、野生生物課が設置され、有名な鳥類学者であるオースチン博士が課長に就任しました。その時、当時の農林省で狩猟法を改正、文部省では愛鳥思想の普及教育をすすめることとなり、いわゆるバートウイーク(5月10~16日頃)が設定されました。これらの動きに伴い、日本鳥類学会では国花サクラと並ぶ国鳥を決めようという案が持ち上がり、多数の支持を得たキジが国鳥に選定されました。」
※「青い蝶・青い海・そして、、、」zauberkraft1208.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/index.html

国鳥法なんかがあるのではないと聞いて、ほっ(^.^)

ちなみに、キジの漢字表記は「瑰雉」、意味は「美しい鳥」。たしかに、頭から尾のさきまで、赤 青緑、緑、茶褐色の斑などが配列されている雄は、美しい。

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決めてるねぇ!
「決まってるかい」

ロナルドみたい。
ところで、 目立つと危ないんじゃないかと思うんですが!

「そんときははしってにげるさ」

雄の輝くうつくしさ、これは健康色、餌をたッぷり食べていて雄としての機能も健全そのものということのアピール色で、メスはその鮮度でその雄を受け入れるかどうかを判断するんだそうです。

春は曙の『枕草子』、十一段から二十段までは、山、市、峰、原、淵、海、陵、渡り、太刀、家とテーマは設定するものの説明なしの回答の羅列。
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そのなかで、十六段、海の稿は、こうです
「海は水うみ。与謝の海。かはふちの海 伊勢の海。」
単語の羅列そのものなので 現代語訳のしようがない!しいてやるなら、海はみずうみ、つまり琵琶湖。与謝の海。これは今の丹後地方宮津市与謝野町にまたがる。かはふち、これは淀川川口の海とかかわち河内の海とも、伊勢の海は、三重県の海。

海産物などの豊富さ旨さなのか、伝承なのか、景観なのか、宮廷では、おしゃべりが弾んだことでしょう、けれどそういうことは一切記録無し。

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それぞれの海自身も、四つの海の一つに選抜されたことについては名誉なことなのだけれどなぜ私が?と戸惑っているのでしょう。

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言葉と言葉のあいだの空白の部分のおしゃべりを耳を澄まして聞くしかないのですね(^.^)

とうの清少納言さん、じつはそれを計算してのことかも。後世の読者への作文教材につかえるようにと。

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ということなら、やってみましょうか。中宮様の問いかけにたいするお応え集というのか゛枕草紙。問いかけにあたるお題か゛たてば、「笑点」のようにスイスイのはず。

たとえば、海水浴。

中宮様いわく、毎日あついことです、清よ、水浴びがしたい、どこがいいかのぅ?

「海は水うみ。与謝の海。かはふちの海 伊勢の海。」!

あるいは、食べ物。

中宮様か゛お尋ねなりました、清よ、美味しい貝や魚をたべにいきたい、と゛こがいいかのう?

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「海は水うみ。与謝の海。かはふちの海 伊勢の海。」!

また、リフレッシュ。

中宮様か゛いつになくしずんだようす。いかがなされました、と尋ねると宮中くらしはつかれる、ひろいけしきをみてのびのびしたいものじゃとおっしゃったので、海を見にまいられたらいかがて゛しょう、それはいい、でどこが?と問われたので「海は水うみ。与謝の海。かはふちの海 伊勢の海。」!よっつを推薦いたしました。

、、、、いかがでしょう、清少納言様!

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ということなら、このお客さんたちのなかに、中宮様と清少納言さんが、紛れていらっしゃるかも。

ただ、清さん、当時、宮津市与謝野町伊根町をまとめて与謝郡としていたので、そこの海という意味では外れてはいないのですが、「ここより東の海を与謝の海と云ひ、西の海を阿蘇の海と云ふ。」と「丹後国風土記」逸文ではわけてはおりますよ!、、あらそう(^.^)。

傘貸します、、、

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「弁当忘れても傘忘れるな」は丹後人には骨身にしみたことでも、太平洋側からきた方たちはそういう認識はないわけです。

こういう土地柄ですからあいすみません、雨になんの罪もございません、どうぞこの傘おつかいなさってください、、、ありがたいご親切!
◆  橋立や 松を時雨の 越えんとす  蝶夢
◆ 白雨(ゆうだち)や 西日しつかに 内の海  雲裡
◆  橋立は 雪ふる見えて 海晴れたり  山口草堂 ※①

◇橋立や 松を時雨れの 染めかねて 幾たび空を 降り渡るらん  毛呂清氏

◇鳴神の とどろとどろと 与謝の海 阿蘇より晴れて 煙るはしだて   津田青楓

◇与謝の海 めぐる時雨の ひとしきり 渡れる見ゆル天橋立   太田垣蓮月

◇浦風に 雨よこぎりて 橋立の 松のなかばは かくれけるかな    木下幸文たかふみ  ※②

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提案があります!ふるいものをお扱いのお店ですし、この歌の短冊三つ、看板と一緒に下げておけば風流が深まりませんか!

※①与謝蕪村ノート 谷口謙 人間の科学社

※②天橋立百人一首  あまのはしだて出版

低気圧を追うように世屋の山を覆う高気圧!

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気温は8度。

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岳山の雪は水に姿を変え、山のミネラルをお土産に日置の海へ。

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海岸では、ワカメ刈りの舟。

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里山と里海はひとつながり。

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いままで水底の落葉の中に隠れていた世屋の水槽のメダカも姿をみせました。

平成27年3月28日に世屋の昔噺を楽しむ会を開催します。みなさまのご参加をお待ちしています。

世屋の昔噺を楽しむ会のご案内

「世屋の昔噺を楽しむ会」へのご案内!

冬はなんとか短かくおわりそう、皆様にはいかがお過ごしでしょうか。

さて、「世屋の昔噺を楽しむ会」のご案内をさせていただきます。日本の農山村の人々は 里山の自然や技術、文化景観を作りつたえながら語りの文化もつたえて、子育てをしてきたのが昔噺です。
しかし、暮らしのスタイルの変化とともにお話がしていただける方はすくなくなっていました。世屋の里でもそうでしたけれども、光野さんさん、小川つやさん、大江ふささんたちが豊かに精確に語られる優れた語り部であることが知られ、ご健在なうちに、専門的に採集と記録がなされたことはたいへん幸せなことでした。その収集と研究を通して、その語りが奥丹後地方で語り継がれた純粋な内容を伝えていると高く評価され、その内容は日本放送協会出版 『日本の昔話21 丹後の昔話』(岡節三・細見正三郎編)に収められ、後世に伝えるものとなっています。
幸いにも、当時の採集テープが残されていることが数年前にわかりました。口調やことばのアクセントは文字になったものでは失われてしまいます。そのテープを生かして、復元を試みたいと考え源氏物語など古典文学の語りで知られる三田乙絵さんに相談したところ二つ返事、そのテープを生かして再現を試みていただける会を、京都府地域力再生支援事業の助成を受け開催できることになりました。
三田さんは、実は世屋の里ファン。学生の頃歌声のサークル夏合宿が上世屋寄宿舎旧公民館。祭りの振りも地元の皆さんの協力でならったということ。ふる里のように思うところとおっしゃいます。

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(↑ 会場ギャラリーて゛展示物をみておられるTさんは、つやさんの娘さん(^.^))

会では、新潟の民話も語っていただきます、また、語りには さん、さらにハープギター安田守彦さんの演奏も。春直前の藤織りの里でよみがえるふる里話、楽しんでいただければと思っていますのでぜひお越し下さい。
まもなく春の支度、何かと心せわしいことではあります。ご健勝にてお過ごし下さい。

日時 3月28日 午後4時~6時
会場 宮津世屋エコツーリズムガイドの会 事務所兼フォトギャラリー『蛙と人と土と水』

平成27年2月13日付け京都新聞丹後中丹版に安田会長のエッセイが掲載されました。

京都新聞安田会長エッセイ、二つの火とエコツーリズム

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