野のフラワーアレンジメント!
春の生命力を体現するようなコゴミ。本来主役にはなり得ないコゴミでも、この時期はスイセンやモクレンを脇ににおいて主役になるのが世屋我流の風景活け。
このコゴミ、ワラビやゼンマイと違い、アクがなく、おまけにミネラルも豊かな優れものです。湯がいて醤油鰹節だけでもよし、今が旬のホタルイカの唐芥子味付けのオリーブオイル炒めもよし。
菜の花とサクラと古民家と、、、
身近な春を代表する明るい光景とはいうもののこれは出来過ぎ!丹後郷土資料館併設の旧永島邸です。
明日の午前中には晴れ間がのぞくようなので、どうですか、出かけられては(^.^)
資料館の展示も一新され、スッキリとしていますよ。発行されている民俗資料も充実。

さて、この菜の花の咲く光景は一茶さんも大好き。多くの句を残していらっしゃいます。
□なく蛙溝の菜の花咲にけり 一茶
□なの花のとつぱづれ也ふじの山 一茶
□かるた程門のなの花咲にけり 一茶
□なの花も猫の通ひぢ吹とぢよ 一茶
「♪菜の花畑に入り日うすれ…」
菜種 油菜アブラナ 、、、ともいいますが、音の響きがいいのは「菜の花」、、ですね。
折からの青嵐、天気は明日から崩れる、花見のチャンスは今夜のみ、と言うことで夜桜見物。
開花が想定外の早さのためか、ライトアップはありません。中天の月と一緒に花見を楽しみました。

さて、花に嵐のたとえあり、、、サヨナラだけが、、、
いつまでも実がなっていたら、困ります。種は落ちないと意味が無いのです。花びらもいつまでもついていては困ります。虫を寄せて受粉をする、それが済んだらじゃまになります。逆に言えば、落ちてもいいよ、という状況になるまでは、必死に固くついている必要があるということ。
花の場合もういいよとサインを出すのは、雌しべが花粉をしたとき。サクラの場合も、花びらの基にそういうメカニズムを持ったものがあって、受粉の刺激で細胞の結びつきが緩むのだそうです。但し、気温も影響するとのこと。寒いと活動が緩やか、温かいと活発になるので散るのも早くなる。今年は、温かいので、早く散ってしまうかも。11日、伊根の海蔵寺のお花見に参加する予定ですが、それまであるかしら!

また、多くのサクラの品種がありますが、ヒガンサクラとオオシマザクラ、ヤマザクラ、この三つが三原種。この交雑交配によって生まれたといいます。花の色の濃い薄いはその変化の一つ。色はアントシアニンの量によりますが、花色の薄いソメイヨシノはアントシアニン少ない品種になります。濃い色の花との差は、およそ20倍ということです。
前鳴き砂文化館館長・松尾氏のある蝶の調査に同行させていただきましたが、その様子をまとめられた冊子「INSECT丹後・丹波№124」をいただきました。その蝶とは、深山の水気のある山麓に生育するトチノキの花・蕾・若い実を食草にするスギタニルリシジミ。その時遭遇したのが丹後半島初の観測なのだそうです。
さて、蝶がいなかったら、実がなりません!その幼虫は植物を食べて蝶になります。その幼虫の食べ物をどうするか、蝶のお陰をこうむるものみんなが公平に食糧を供給、つまり食べてもいいよというようにするか、特定の関係をつくるようにするか、それを巡ってはおそらくだいぶん研究というかすったもんだがあったに違いないと思うのですが、最終的には後者、私はこの蝶の子どもさん養うわ、じゃあおれんところではこっちの蝶のこどもさんのおせわしてあげることにするということに収まったようです。なぜ前者はだめかというと、好みが特定の種類に集中してしまうことになりかねない、そうするとそれが絶えてしまうほどひどいダメージを受けるかもしれない、それは避けるべきだろう、それは私も賛成です。、、、蝶が特定の樹種と関係をもつことについて、そんなことを思いながら、この記事を拝読。
(↑ 2014.5.18 トチの花)
その蝶の季節がこれからはじまります。