宮津エコツアー · yasuda

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きくいも!

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こんなん俺たちのなかまじゃねぇとサツマイモがいえば、「そうだそうだ、こんなものくえねぇ」とイノシシにも突き放されるこのきくいも。

草丈、二、三mになろうかという大きさからしてさぞかしでんぷんもいっぱいふくんだ大きな芋であろうとおもいますが、さにあらず。
デンプンは含んでいないし、大きさもショウガくらいというものですから、いわゆる芋類からもイノシシからも相手にされないということなのです。

河川敷のような肥料けのあるしめった土が好きでそういうところにせいいくするのですが、繁殖力がつよくて、他を駆逐するかのうせいがあるもので、外来生物法で要注意外来生物に選定されていもいます。

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こういえば、立場のないキクイモですが、、含んでいる成分がイヌリンというもので、これは天然のインシュリンと言われるもの。
インシュリンといえば血糖値を下げる薬でサプリメントの原料として注目されているのだそうです。

うまくつきあえればいいがなぁと思う植物です。

なかなかいいじゃないですか。

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海星公園の野木君制作です。

「橋北」というのは、天橋立の北部。丹後半島の東側にあたり里山濃度の濃いエリアです。

横からみました。

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斜め上横から見ました。

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ここに眠っている宝物を地図にしています。

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まだ生きていますよ、、、!田圃から山から池から、声がきこえる。

「わたしたちはこれからもまだまだ生きていたいんです!」、田圃や山や池の声が聞こえる。
その声に私たちは、どう応えるのか、、

橋北グリーンバレーズツアーは、そんなふうに自然とコミュニケーションを深めるツアーですよ。

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ぜひ、どうぞ。

 

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「9月なんか鳥いいひんで、なんでこんなときにすんねん!」というのがごあいさつ。けれど、野の鳥、山の鳥、行く鳥、来る鳥、いるじゃないですか、鳥の「話」を聞かせてください、、ということで、日本鳥類保護連盟京都 副会長の八木先生、了解していただきました。長年の鳥類保護の活動が認められ、丸川環境大臣から表彰されていらっしゃって植物も含めて話題のつきない先生です。生物多様性500の里せや高原の理解を深めていただけるウオークになると思います。お昼の休憩は、木子ファームペンションです。ぜひ、ご参加ください。

世屋・矢野農園の黒い土。

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それについて、小滝先生から、
「木子のクロボク土を洗浄しました。火山ガラスがたくさん出てきます。顕微鏡写真を添付しました。7300年前に屋久島北方の海底にある鬼界カルデラの噴火で飛散した鬼界-アカホヤ火山灰の火山ガラスです。この噴火で出た火砕流が薩摩半島にまで到達して、縄文人が全滅しています」と、顕微鏡写真と一緒にメールをいただきました。

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黒いさらさらした土は、火山灰の地層!とは知っていましたよ。
けれど、どこの火山の、いつの噴火によるものなのか、ということ、それが調べることができる等と言うことは、端から思いもしませんでした。

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恐怖と絶望の悪魔の灰が、命の土に変わるまでに、どれだけの汗と涙を吸ったことでしょう、、しばし呆然としました。
一緒に参加いただいてた皆さんにも転送、
「当時の火山灰が日本各地で観察できることは知識では知っていましたが、あのようにして目の当たりにすると大地の歴史について一層興味が湧きました。」と返事。まったく同感です。
解説看板を立てようと思います。
《世屋高原くろぼく層》
世屋では芋類、野菜作りに向いているとされた火山灰の層。土を洗浄分析したところ、火山ガラスを多く含み、それは7300年前、屋久島北方の海底にある鬼界カルデラの噴火で飛散した鬼界-アカホヤ火山灰であることが判明した。その火砕流は九州に展開した先史縄文文化を埋めたとされる。

『ビョッビョッビョッ チョウーホイ チョーホイ チョーホイ … 』
その鳴き声を宮崎学さんは、こう表現してらっしゃいますけれど、その鳴き主、わかりますか?

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9月22日予定の、「鳥の目線で世屋高原」(-モデルフォレスト運動・世屋の森 第七回プログラム-)に講師をお願いしている八木あきら先生(日本鳥類保護連盟会員)(京都)とコースの下見に、岳山観察道を歩いていたときのことです。
『ビョッビョッビョッ チョウーホイ チョーホイ チョーホイ … 』
また鳴きます、きれいな声です、
この鳥、なんですか?
八木先生は聞き慣れない名前をおっしゃいました。
「そうしちょう」
里山落葉広葉樹林の鳥の図鑑に載っていましたっけ?
「のってないでしょうねぇ、こんなところまでやってきましたか!」と。
ひょっとして雀よりちょっと大きいくらいで、赤みのあるきれいな鳥じゃないですか?
そうそう、と先生の話を聞いてみると、とんでもない鳥でした。

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結論から言うと、ソウシチョウ(相思鳥、学名Leiothrix lutea)外来生物法で特定外来生物に指定されており「日本の侵略的外来種ワースト100」の選定種の1種。つまり、生態系を壊す力は、かみつきがめ、あれちうり、ブラックバス並みというもの。生息する環境がウグイスやおおるりと同じであり、在来種の生育に影響が出る可能性があるとされているのだそうです。ということは、春を告げるウグイスのさえずりを聞くことができなくなるかもしれない、と言うこと。
どうしてこんなことになってしまっているのか、そんな話を22日はしていただきます。

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要項の詳細を煮詰めているところです。とりあえず、22日は空けておいてください。また、秋は鳥の渡りのシーズン、森には鳥の姿の見えにくいときですが、里山と森について、あたかも鳥がいるかのように楽しくお話してくださいます。来年5月の繁殖のシーズンにも探鳥会を計画してます。二回連続シリーズの前段としてぜひご参加ください。

同じ田圃で、繰り返し繰り返し作ることが可能な米。

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上世屋を拓いたのは704年ということですから、1312回目の秋!と言うことになるのでしょうか。
田植えの前に浸種10日、籾の芽だし30日、田植えから刈り取りまではだいたい 135~140日といいます。だから合計 175~180日かけて、太陽エネルギーを糖分に変える作業を稲はしてくれます。
稲刈りは、今月8日ぐらいにいうことです。

上世屋の米作りは、天日干し。稲木干しの期間が加わります。

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かける日数は200日近く。ということになります。

しかし、せやの里は自然の最前線。

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(↑ 縦貫林道からの展望。二つの黄色部分がせやの棚田、右が松尾田圃、左が上世屋田圃)

米作りのゴール前に試練。

一つは台風、12号が日本海コースをたどることを予報しています。

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もう一つはイノシシ。また一頭檻に入りました。

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88ともされる手間、あらぶる自然からつきつけられる難問難関を一つ一つ乗り越えてようやく手にするお米、格別にうまいはずです。

 

台風一過の里のキバナコスモスレストランにお客さん

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ほうじゃく

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うらぎんすじひょうもん

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やれやれと吸蜜を楽しんでているかれらに、「引き返してくるかもしれないよ!」という冗談が冗談に聞こえないような台風10号でした。

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その強風大雨は今も東北北海道方面をおそっているということですがそのなか毎日新聞が「棚田の防災機能」を話題に。

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谷の田は作り続けろとの言い伝えもあると。

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上世屋や波見の棚田での米作りプロによると、ここらには「あとずり」百姓という言葉がある。くずれたらまた、崩れたのをなおして、そのくりかえし、気づけばずいぶんさがっている、という意味だ。「維持が大変」というのだが、あとずりしながらでもそれでもつくりつづけたというのは、米作りだけでない意味が込められているのかもしれません。

また、かれらいわく、棚田は維持だけではない肥料管理も難しいと。

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同じ田でも、風は同じに吹いたのだが倒れるところと倒れないところが出てくる。上手の方から水が湧く、濃度にムラがでる、安定しないからだ、気をつけていてもこうなる、と話してくれました。

「日本一や」

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そうおもいませんか、世屋の金さんのロケーションは!

ところで、世屋には巨岩がごろごろ埋まっていて地滑りのたびに現れます。

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それらは成相山付近から北西にかけて、500mの厚さで埋もれているということです。

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この金さんも、もとはそれらの巨岩の一つ、目利きの石屋さんが選んで丁寧に彫り上げられたんだということです。

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岩質は新生代になって貫入してきた宮津花崗岩ということです。

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Ishihara・久城原図による花崗岩の系列別分布図(高橋正樹著書から)
花崗岩にはチタンをたくさん含むタイプと磁鉄鉱をたくさん含むものとに分かれるそうですが、宮津花崗岩は磁鉄鉱を含んでいて、磁石を当てるとくっつくということです。

ところで、金さんには、弟がいらっしゃいます。

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世屋在住の仏師さんの作です。

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ジオパーク延長に、田圃の巨岩と、金さんと成相聖観音さん、これら花崗岩の文化財には一役かっていただかなくてはなりません。

おっとも一つ!

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六地蔵さんも。

 

真名井神社のなみせき地蔵様

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その看板

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大宝年間1300年ほど前に大地震と大津波。

一方、世屋成相新観音

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その看板

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慶雲元年年704年に真応上人世屋高原来山。

大宝といえば、慶雲の前。701年 – 704年の期間といいます。。
半島をおそったとされる地震、津波伝承
その直後に、半島に点ったとされる法灯伝承、

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「地滑り地形の典型とされるせやの形成となにか、つながりがあるのかもしれませんね。」とジオ&エコウオークで小滝篤夫先生。
地学の専門家の眼にかかるとこの二つの看板が結びつきます。

加悦奥の秋、

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実りの秋景色、

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さて、こんなに広々したのはいつ頃からなのでしょうか。

上画面の一番奥の山並み、雲と接するあたりに位置する上世屋の秋。

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加悦奥の田圃もかっての様子はこんなだったのでしょう。

前者は里町に適応した風景のすてきさ、後者は、里山原風景のすてきさ。

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どたらも日本人の勤勉さや、人間の可能性が想像できてすてきな秋です。が、そば、小豆、白豆、米、など暮らしの組み立て方の緻密さや宿す命の濃密さに、心がより強く反応するのは後者です。

大型機械対応していないで、この愛おしいほど超稀少な景観をうむのがこのくさかり鎌。

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この維持保全をといいます。

それもまず、うつくしいわぁ  ほれほめれするなぁと惚れるところから!

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24、25日のツアーは里山に惚れ込んでいただくことそんなミッションももっています。
里山にかならず惚れさせます
ぜひいらしてください。

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