宮津エコツアー · 4月 2012

4月 2012

今年も初夏の味覚、丹後とり貝の季節が近づいてきました。

味、大きさ、肉厚ともに日本一と称される丹後とり貝を地元料理店などで食べていただく『宮津天橋立・丹後とり貝昼処』も6年目を迎えます。

今年も間もなく開店です。

 

今日は、栗田とり貝育成進行協議会さんのご好意で生産現場を案内してもらいましたのでご紹介します。

丹後とり貝は、京都府の独自技術で生産される大型の二枚貝で、首都圏・近畿圏の市場でも高い評価を受け、京のブランド産品に水産物として初めて認定されています。舞鶴と宮津の海が生産地です。

海上に組まれた筏。丹後とり貝は、ここから水深5〜7メートルのあたりにつり下げられたコンテナの中で、天然とり貝と同じようにプランクトンを食べて大きくなります。

コンテナには砂の代わりとなる活性炭の粒が敷きつめられていて、約1年、この中で1センチの稚貝から約10センチの大きさにまで成長します。

出荷を控え、大きく生育したとり貝は20個ずつ新しいコンテナに戻されていました。

コンテナは海水を含むと20kgを超える重さになります。

これを足場の悪い筏の上で、一つひとつ引き上げては中味を取り出し、新しいコンテナに移し替えて海に戻す。この作業が定期的に行われるそうです。

京都府立海洋センターさんによれば、京都府北部・丹後の海はトリガイにとって住みやすい穏やかな環境で、周囲の山々から流れ込む栄養分のおかげでプランクトンも豊富なため、他地域に比べて特に大型に育つのだそうです。

世屋のブナ林や上宮津の大江山の豊かな恵みと宮津の漁師さんの愛情で1年間すくすくと育った丹後とり貝。

今年も楽しみに待っていてください。

     二年生も参観、中学二年生、クラブ活動では、後輩を迎えたお兄さん、先輩はいるけれど、半年後には、中心に。自分の明日に向かって、自分を考え、自分を知り、仲間に磨かれる葛藤の時をすごします。そんな二年生のために、最初の国語学習にはこれを、と置かれたのもやはり詩、ポエム。

    「 明日 あす 」 谷川俊太郎 ・・・・ こんな詩です。・・・・・

    ひとつの小さな約束があるといい
    明日に向かって
    ノートの片隅に書きとめた時と所
    そこで出会う古い友だちの新しい表情

      ・・・・・・という連からスタートし、以下

    ひとつの小さな予言があるといい
    明日を信じて
    テレヴィの画面に現れる雲の渦巻き
    <曇りのち晴れ>天気予報のつつましい口調

    ひとつの小さな願いがあるといい
    明日を想って
    夜の間に支度する心のときめき
    もう耳に聞く風のささやき川のせせらぎ

    ひとつの小さな夢があるといい
    明日のために
    くらやみから湧いてくる未知の力が
    私たちをまばゆい朝へ開いてくれる

    ・・・・・・と続け、そしてクライマックス。

    だが明日は明日のままでは
    いつまでもひとつの幻
    明日は今日になってこそ
    生きることができる

    ・・・・・・最後に

    ひとつたしかな今日があるといい
    明日に向かって
    歩き慣れた細道が地平へと続き
    この今日のうちにすでに明日はひそんでいる

    ・・・・・・と結びます。 谷川俊太郎さんが、 明日というつかめるようでつかめないイメージを、約束・予言・願い・夢・明日・今日この六つの名詞を柱にし、その言葉と 向かう 信じる 想う 湧く 等ダイナミックな動詞を組み合わせ、描きあげた詩です。およそ人の数だけ「明日」はありました。人生の数だけ「明日」はあります。今生きている人の数だけ「明日」はあるでしょう。生きている内容そのものを表す言葉、人間であることの意味そのものを表す言葉はなんだろう、、、、有名無名・古今東西をとわず、、国籍・老若男女も問わず、人間として生きた人達の数限りのない人生を見た詩人の、厳しいフィルターに残った言葉、それが「約束・予言・願い・夢・明日・今日・ 向かう・信じる・ 想う・ 湧く 」等なのでしょう。
     生徒の音読を聞きながら、世屋の里のエコツアーガイドとして、わたしも、「ひとつの小さな夢がある」「ひとつの小さな願いがある」とつぶやいていました。ちなみに、この俊太郎さんの息子の賢作さん、ピアニストですが、昨年しおぎり荘へ来られているんですよ。

    嵯峨御流の大覚寺展

     さて、mさん、sさん、kさん、siさん、今日の京都・嵯峨大覚寺訪問、お疲れ様でした。楽しかったです。三人寄れば文殊の知恵、というのに5人もよったんですよ、なんの智恵にたとえたらいいのでしょうか、ありがとうございました。
     さて、御流の華は美しかったです。道の駅「和」に出荷されているセリやフキも美しかったです。いける手、摘む手に明日への夢と願いがあるからでしょう。

    「ひとつの小さな夢があるといい
    明日のために
    くらやみから湧いてくる未知の力が
    私たちをまばゆい朝へ開いてくれる」

    と、念じながら、生けられたのでしょう、

    「ひとつたしかな今日があるといい
    明日に向かって
    歩き慣れた細道が地平へと続き
    この今日のうちにすでに明日はひそんでいる」

    と、念じながら、摘まれたのでしょう、

     私達にとっても、「たしかな今日」でした、ね mさん!

 快晴。久しぶりに走った京丹後市ジオパークラインは碧い海、青い空をバックに桜、菜の花、らっぱすいせんのフラワーロード。昨日の雨と風は今日のためのクリーニング役だったことを知りました。。
 畑に目をやれば、フキはとうがたって、畔には、キジむしろ、たちつぼすみれ、ひめおどりこそう。そして、たんぽぽ。耳を澄ませば、カエルの「さえずり」。世屋では、のびをしている春も、ここではすでに爛漫の域に達していました。
 走った目的は、A中での授業参観。一年生の授業。これから新たに中学校生活を始める彼らのために、私達大人が準備した初めての教材はこれ、『ねがいごと』という詩。 ~お孫さん、甥御さんなどのおられる方のためにレポートしますねMさん、姪御さんもしっかり勉強されていましたよ~
 作者は、たんぽぽ はるかさん。ええ、姓はたんぽぽ、名ははるかさん。こんなかわいらしい詩です。

ねがいごと
               たんぽぽ はるか
あいたくて
あいたくて
あいたくて
あいたくて
・・・・・・
きょうも
わたげを
とばします

作者のはるかさんは、中学一年生の女の子。4月生まれ、お父さんお母さんは。春香・春花・春佳とも考えたらしいが、まろやかなひらがなでと考えられた。その思いの通り優しい、しかし、しっかりと根を張る頑張りやさん。中学生になって、前には、真っ白な雪野原。どんな道をつけようかと胸を膨らませている。そんな気持を書きました。
 、、、ははははは!冗談につきあっていただいて、ありがとうございます。実は、工藤なおこさんの詩集「 野原うた」に収められている作品の一つです。タンポポは、ロゼットで冬越し、花は地面に張り付くように咲かせますが、綿毛になるころには、花茎をぐーんと伸ばし、風にのせます。 
 生き物は次世代の生育場所を確保してやらねばなりません。そのために、さまざまに試みました。球根でやろう、地下茎でいこう、蟻に運ばせよう、鳥に食べさせよう、動物にくっついてやろう。
 タンポポはどう考えたか、彼らの好きなのは、日のよくあたりしかも、湿度のある土地。しかし、そんな条件は自然界にはそうそうあるものではないのです。どうするか、風を利用しようよ、しかし、風任せは運任せだよ、じゃあたくさん飛ばさなくっちゃあと思いついたのが、彼らたんぽぽ。
そんなたんぽぽの習性!と人の旅立ちの緊張感とを重ねて、詩にされたのです。大人にもほろ甘い思いがにじんでくるいい詩です。
■ あいたくて が四回繰り返してある よほど気持が強いのだと思いました、
■・・・・・はどういう意味なのかと思いました。
手を挙げはきはきと発表するのに、やるなあと感心しながら、エコツアーガイドは、あのなあ、タンポポの綿毛を数えてごらん、とつぶやいていました。

宮津市在住の谷口政彦さんから情報提供をいただきました。

大江山や世屋の写真も出展するので見に来てもらえたらということです。

谷口さんは大江山観光開発協議会や観光協会など各種団体の写真コンテストで数々の受賞歴を持つ方です。ちなみに宮津市内にあるスピードプリントセンターにお勤め。お店にも写真が飾られています。

大江山のチシマザサの群落と砥石岳にうっすら雪がつもった写真、素敵でしたよ。

ぜひお運びください。

■写真展「光彩饗宴」~糸井洋・井上敏和・坂本幸三郎・谷口政彦・牧野英喜~

と き 2012年4月22日(日)~5月20日(日)午前9時から午後5時 ※月曜日休館

ところ ぎゃらりぃ知遊館(与謝野町立生涯学習センター知遊館)

    与謝野町字岩滝2271 電話0772-46-2451

 斜めに走る雨と顔打つ風、悩みました。岡の前で、、、!今、世屋に向かって来られているお客さんに、どういうか、せっかくの撮影旅行です。なのにこの天候。気の毒です。けれど、「あいにくな天気になりまして」などと、気分をいっしょにになって落としているわけにはいかないじゃないですか。「昨日だったらよかったんですけど、」などは、禁句中の禁句。テンションをあげなければなりません。
「ガイドの精進が悪くて」、、、心にもないことを、、月並みすぎ、、、、
「水中カメラを持ってきてもらってますか。」、、、、ごまかしのジョーク、、、
「必ずしも、撮影日和とは言えませんね。」、、、、そのとおりすぎ、、、、
「春の天気は4日周期、あしたは晴れますよ」、、、、なにいってんだか、、、

霧の中の柿の古木

ギブアップ、思案投げ首で向かいの山に目をやりました。 向かいの谷をガスが登ってきます。ふと、思いました。「晴れていなくてはいけないという理由はあるのか!霧が、写真を撮ってくれと、絵を描いてくれているじゃないか!」根が単純です。「そうなんだ、上世屋には霧が似合う! これでいこう。」
「雨が似合う 風が似合う、それが上世屋、自然とマッチするのが世屋の里、雨も風も霧も大地に息づいている命の波動。成熟したカメラマンには、それが見える。」
春の命の波動を撮ってもらうぞ、心にそう念じて、お客さん一行を迎えに世屋街道を下りました。

その雨の中、照美さんは世屋マーケットに出すふきのとうを摘んでてくださいました。フキみそには開きすぎてるのでと言われましたが、テンプラには充分です。11個入り、百円、四袋完売です。坂田さんは、そばがきのお汁を準備してくださいました。これも好評。白石さんが火をおこし茶釜をかけ待ち受けて頂いていた囲炉裏にはカメラの放列。山県君も手伝いに来てくれました。しずかさんは、福寿草の咲く背戸の通行をこころよく承知して、雪掻きで痛む腰をさすりながら、こぎれいにと片づけてくださいました。そんな様子を井野本さんが見守っていてくださいました。
 桜など撮りに来たときは、個人でも里の中にはいっていいか、とたずねられるお客さんがありました。世屋を美しいと思って頂く気持ちが入場券ですよ、とお答えしました。

前日までの好天から冷たい雨となった4月11日、川西写真クラブの23名様に雪の残る上世屋の里を歩いていただきました。雨と強風で状況が悪い中でしたが、そこはカメラになれた皆さま、「良い写真が撮れたと思う」との一言が大変に嬉しかったです。雨の棚田、上世屋の里

ガイドが事前に下見して、地元の方たちに同意をいただき、絶好のカメラポイントを特別にご案内です。

今回のガイドが考えたテーマは「自然と人が作り出した曲線美」です。

自然の曲線美

ただ、雨と強風、そして草道のぬかるんだ滑りやすい状況から、考えていたコースの変更もありましたが、福寿草が咲き、フキノトウとラッパ水仙が顔をだして、歓迎してくれています。

福寿草とラッパ水仙、フキノトウ

雪が消えて、あちこちの残雪もなかなかのものです。里の人たちは、やっと春が来たとの思いで一杯です。

残雪の里

通る人のいない里道には雪が残り、水が流れてトンネルとなった先にはつぶれてきた茅葺き民家が見えています。

通る人のいない里道と雪のトンネル

最後は、古民家をみんなの力で改装した合力(こうりょく)の家で休憩。かまどや囲炉裏では火が焚かれていて、ホッとします。やはり、なんだか落ち着きます。

合力(こうりょく)の家を遠望

どうぞまた、訪ねてきてください。お待ちしています (*^_^*)    <midorimushi>

 

天橋立ユース・ホステル主催:指導者を目指す方のカヌー講習

 

概要 天橋立を含む丹後地域をフィールドにしたカヌー体験指導に興味がおありの方へ。実技指導方法。安全管理までをお教えします。
実施日 全6回講座:4月22日(日)、5月13日(日)・27日(日)、6月10日(日)・24日(日)、7月8日(日)
所要時間 約2時間30分 13:30~16:00
集合場所 午後1時15分集合 天橋立ユース・ホステル(宮津市中野905 電話0772-27-0121) ※お車で「与謝天橋立IC」から約20分。
受入人数 10人(申込先着順)
参加料金 連続講座で合わせて18,000円(カヌーレンタル代・保険料含む)※カヌー持込の場合6,000円
備考 ■服装・持ち物水にぬれても良い服装、バスタオル、ぬれても良い靴、帽子、飲み物、メガネバンド(メガネ使用者)、着替え(ぬれた場合)、防寒を考えた服装、雨具、保険証のコピー ■注意事項・インストラクターや主催者の指示に従ってください。・海上講習中は漁業者の網や船に近づかないように注意してください。
お申込先 天橋立ユース・ホステル 電話0772-27-0121 メール:info@hashidate-yh.jpまたは、宮津市役所産業振興室 宮津市エコツーリズム推進協議会事務局 電話0772-45-1625

■集合場所

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楽しい1日をありがとうございました。

これだけのんびりと気持ちよく歩いたのは久しぶりです。

その時々にいろんな木々の花やら植生についていろんな話を聞かせてもらいました。とても興味深かったです。
それにしても、みなさんが花や芽について語る時の、何と楽しそうな表情であることか‥

いろいろと気配りもしていただき申し訳なかったです。
とても豊かな、贅沢な時間でした。ありがとうございました。

(ガイドより)

当日はご参加くださいまして有難うございました。ほんとに快晴で素晴らしい展望でしたね。
木々の花も丁度咲きかけの状況で良い1日でした。
杉山はいろいろ見どころがあり、時期折々に違う装いでまた別の季節にも歩いてください。
季節ごとにはツアーの予定も立てておりますので、HPで確認していただければと思います。

■ツアー報告 http://miyazu-et.com/?p=3209

ゆるやかな傾斜と広い道幅。道々にはタニウツギの花。



 
概要 杉山(697m)は国定公園に指定されている大江山連峰の北東部に位置する山で、中腹から山頂まで蛇紋岩質岩石で形成されているためその山容はなだらかで美しい山です。2〜3mの高さから幾重にも枝分かれしている天然杉のの巨木群は見ごたえがあります。時期によりますが、運がよければ、地元ガイドと一緒にネマガリタケ採りと試食ができるかも!?
実施日 5月23日(水)
所要時間 約6時間30分(途中昼食・休憩含む) 午前9時~午後3時30分
集合場所 午前9時集合 大江山レストハウス(宮津市小田 電話0772-22-8433) ※お車で「宮津天橋立IC」から車で約10分。
受入人数 5~20名(先着順)
参加料金 3,000円(ガイド料、こだわり弁当・お茶、傷害保険、ガイドブック、施設使用料等)
備考 杉山は丹後大江山国定公園特別地域に指定されているほか、地域の皆さんが財産区有林として大切に整備されている山です。 くわえタバコ、たき火、山菜・動植物などの持ち帰りはご遠慮ください。当日はガイドの指示に従って楽しく散策してください。
お申込先 宮津市役所産業振興室 宮津市エコツーリズム推進協議会事務局 電話0772-45-1625

■集合場所

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「種較べ・二題」    2012.4.9

ガイド  生育する環境が生態に影響を与えます。
客    ええそうですね
ガイド  植物でも、森と里では、ずいぶん違いがあります。
客    まああ
ガイド  生育する環境の違う植物について、それらがつける「種」について、比較した人があります。
客    ああそうなの
ガイド  どんな特徴があると結論づけられたと思います?!
客    はあ、(聞くなよ、教えるのがガイドやろ)

・・・・・・不審な顔をされても、例によって、ガイドは、ここで、答をまだ言いません。

ガイド  重い、軽い。多い、少ないということばを使って考えてみてください、

・・・・・お客さんを見回して、よく知っていそうな人に目線を合わしながら、

ガイド  「どう説明出来るでしょうかねえ!」

・・・・「むむ!それはやねえ」とお客さんに首をかしげ始めさせると、組み手はガイド有利の形。正解をおっしゃらられれば、ブラボー、素晴らしい!どうなんでしょう、ギブアップの体なら、もったいぶって、それでは、、、!

種の周りに実が付いたままの種がたくさん落ちています。そよごの赤い種です。
種、 鳥に食べられることを期待した種、食べられずに落ちた実です。
差し込む日を受けて、輝きます。お客さんが、見つけました。
「たくさんキラキラしてきれいですね、なんの実ですか」 とお客さん。
「そよごってんです」、と答えます。
センスのいいお客さんは、そこでとまらずに、こんな風にイメージを広げられるかもしれません。
『いっぱい芽を出しますね』
さて、ここでどう答えていくか、、、そよごは鳥に食べられることを期待してたくさんの実をつけます。二色効果が計算された常緑の葉の中につく実の赤さ。鳥も見のがしません。落ちているのは、鳥に食べられなかった種たちです。種の周りに実が付いたままの種です。
 鳥に食べられた種は、核だけになってうんちとともに排出されます。その時間わずか十分から小一時間。便秘していればですけれど、それだと飛翔に支障が出ます。
鳥に食べられ核だけになった種と果実に包まれたままの種、両者に何か違いがあるのか、という問題です。

 さて、まもなくシーズン!ですよ、mさん!どのように説明なさいますか。

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