「 我が宿の、萩花(はぎはな)咲けり、見に来ませ、いま二日だみ、あらば散りなむ」
( 萩の花、見においでください。早くいらっしゃらないと二日もしたら散ってしまいますわよ(^.^)
作者: 巫部麻蘇娘子(かむなぎべのまそをとめ)
秋にくさかんむりで「萩」。 これはメードインジャパン漢字。
秋の代表花としての地位、それは万葉集の中で、ハギを詠んだ歌は142首を数え、集中最大数を誇っていることにも表れています。
ちなみに、花札でも7月の花は萩。
「持続的な未来の構築」を目指して、交換留学生の学外授業。 今年も宮津市をフィールドに行われました。
総勢27名 初日の6日は、上世屋でのフィールドツアーと伊根の舟屋見学。
2日目の7日は、三班に分かれてA:地場産業(宮津街中)、B:観光と環境(天橋立)、C:エネルギー(栗田半島)で実施。
B班の担当は「観光と環境」。 天橋立駅前の「知恵の輪館」で平成16年の23号台風 倒木松をベースに「松が未来に遺すもの」のお話から始まり、智恩寺、小天橋、大天橋、籠神社まで半日ウオークコース。
受講生は、アメリカ・ドイツ・スエーデン・オランダ・オーストラリア・中国・日本の七国の学生。
ヤマモモのじゅうたん 一里塚付近
よい自然環境で豊作のヤマモモ試食 べりー・グッド!
持続可能な発展のための課題で取上げたり議論になったこと
・天橋立の植生、天橋立の保全、マツ枯れ対策、ごみ問題、アサリの減少、与謝の海と阿蘇海の水質と塩分濃度等。
・栗田半島エネルギー問題では、原発を止めたとしても代替案をどうするのか、侃々がくがくの議論になったそうです。
全員で記念撮影 右端が深町先生
森は緑のダム、ブナ林ウオークを組み立てるキーワードは「水」。 だからこういうコースになります。
スタートは下川橋。→宮の前棚田→上世屋のうだ棚田→駒倉峠入山口→シデ・ナツツバキ・ムンクなど夏緑樹変形巨木帯→高山山頂→大ブナ→内山ブナ帯縦・東谷ブナ巨木帯→内山ブナハウス
さて、このコース、「人の暮らしとつながった里山夏緑樹林のすべて、0r山とつながった人の暮らしのすべてをみることが出来ること」それが魅力です。
今回(7/6)のウオークでは、あのシーボルトさんを惹きつけてやまなかったヤマアジサイがぎりぎり待っていてくれました。
“Hydrangea Hortensia Otaksa” というアジサイの学名もシーボルトさんがつけたもの。
そして、最後の Otaksa という名前はシーボルトの愛人だった「お滝さん」のことと言うのは有名な話し。
装飾花の花弁の色・形・枚数に変異がおおい実に楽しい植物です。
両性花が小さく密度も濃いので、多くの花が1匹の訪問で受粉出来るようです。
内山側では装飾花ばかりが手まり状にかたまった個体を観察することが出来ました。
おたきさんって、こんなイメージではなかったでしょうか。
その他の情報
①萼片が落ちて実がつんと立ったヤマボウシ、たくさんついていますので、秋が楽しみです
②ナツツバキの落花がたくさんみられました。
③リョウブが開花寸前でした。
④東谷の巨木ブナの胸高周径、306cmありました。
⑤観察道は世屋側も内山側も丁寧にしっかり広く整備していただいて歩きやすいです(^.^)
次回は8月10日。夏は盛りでも、ブナの幹はひんやりしています。耳を当てれば水を吸い上げる音が聞こえるかも(^.^)
世屋の里は日本の里100、同じ「100」でも、こちらは日本の侵略的外来種ワースト100!
要注意外来生物ということで、どうかお引き取りいただけませんか!という方です。
かっては鉄道花と呼ばれたように文明開化の象徴のようなヒメジョオン!
けれども種子の数 1個体あたり47,000以上、種子の寿命は35年!恐怖の繁殖能力をもって里の景観を変えています。
当たり前と許容してはいけない光景なのです、
蜜源にしているベニシジミたちには悪いですが!
ちなみに、この侵略的外来種ワースト100で世屋の里で深刻なのは、外来種タンポポ種群です。
「日本固有のタンポポ属20種の脅威となっているのはセイヨウタンポポとアカミタンポポが主流で、いずれもヨーロッパ原産の多年生草本。セイヨウタンポポは1904年に流入が確認され、今や日本に自生するタンポポの8割はセイヨウタンポポと固有タンポポの交雑種といわれ、総苞片が反ったものは雑種と判断できる。局地的に分布する固有タンポポの多くが交雑や競合で危機的な状況にある。」とされています。関心を持って対応が必要です。