宮津エコツアー · 9月 2015

9月 2015

熟した「ヤマボウシ」はクリーミーて゛、さとやまのこどもか゛楽しみにした秋の山の恵み!でした。

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さて、万葉集で「道の辺の いちしの花の いちしろく 人みな知りぬ 我が恋妻は(11-2480)」と歌われるこの「いちしの花」は、このヤマボウシではなかったか、という説も否定できないとされています。
丹後では、「いつき」というのがヤマボウシの丹後方言、これは近畿から北陸、長野のほうでも、イッツキ、イチギ、イチキと呼ばれていた、花も白いことも当てはまることだと。
しかし、この「いちしろし」は、現在の「いちじるしい」、よく目立つ、という意味で、色の白ではないと解釈すべしとされたり、諸資料の分析によって、ヒガンバナと推定するのが妥当であろうとされています。

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残念、ヤマボウシ君!

連休連日秋晴れ。

あきばれ

さて、1000もあるヒガンバナの方言の一つにクチナワバナ。

ひがんばなに

クチナワは古語で蛇のこと。英語に直訳すればスネークフラワー!ほんとうにヘビ、スネークなんですよ、

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和泉先生は「クチナワを模式図的にあらわすと、 >――――  」と示してくださっていますので、イメージ的にはわかりますが、手に取ってみれば生々しくわかります。茎は弾力があるのです、男の子が女の子にむかってくねくねくさせ「くちなわ(へび)だぁ」とびっくりさせて遊んだ様子がうかんでくるではありませんか。

せやたいまつ

さて、さて、クチナワ様のお告げ「22日、新聞各紙はヒガンバナ名所がにぎわっていると報道しとった蛇ろ、。日本人にはたいへん人気のあるものなの蛇、蛇からなこの丘をヒガンバナ園にするがよい」

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なんとおっしゃる、こんなに広いのですぞ!

「だいじょうぶ蛇、秘策を教えよう!」

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大量にいりますよ。

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(↑日置にて)

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(↑府中にて)

「だいじょうぶ蛇、府中日置波見世屋がひとつになればいいの蛇!」

人手はと゛うするんですか

「だいじょうぶ蛇、学生さんたちに相談すればいいの蛇!」

(^.^)(^.^)(^.^)

くちなわ

「そうか、そんな相談なら、わしらも協力せなあかん」、とくちなわ様が!

どんな協力が?

「きょうだいしんせきなかまともだちみんなでみにいく」

◆「京の春」すこし召したかヒガンバナ   世屋野蕪村

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さて、ヒガンバナには1000以上の方言が、、と。

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その一つ、クチナワ花。これは絶妙のたとえだと思いました。
クチナワというのはヘビの古名。平安時代の辞書「和名抄」(源順、931-938)に、「虵  倍へ美み、一名 久知奈波くちなは 」と掲載されているということ。では、ヒガンバナとヘビどこがぁ?というと、葉のない茎の先に付く花冠、切り倒して横にすると何となくヘビに似ているというのです。なるほど。ヒガンバナの咲くころ、ヘビはまもなくくる冬に備えて体力をつけておくために盛んに動き回ります。よく出会います。口を開け、蘂が出た花の形も、ヘビが口を開けて舌を出している様子に似ています。

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さらに、「狐ノタイマツ、火焔ソウ、野ダイマツ」という方言も。

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これもいいですねぇ。
牧野富太郎先生も
「このヒガンバナの花咲く深秋の季節に、野辺、山辺、道の辺、河の畔の土堤、田の土堤、山畑の縁などを見渡すと、いたるところに群集し、高く茎を立てて並び、あの赫灼たる深紅の花を咲かせて、そこかしこを装飾している光景は、誰の目にも気がつかぬはずがない。そしてその群れをなして咲き誇っているところ、まるで火事でも起こったようだ。」おっしゃって、その名付け方に共感されています。  ※「牧野富太郎選集」2巻所載の「万葉集のイチシ」の稿

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かって棚田だった棚の畦に並べてみました。たしかに「野たいまつ」

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ヒガンバナの「和火」のようでした。

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、、、、、、、この稿植物語源研究家・和泉晃一氏の論考「ヒガンバナ―万葉植物「壱師いちし」考」を参考にさせていただきました。

宮津世屋エコツーリズムガイドの会では、森林山村多面的機能発揮対策交付金

を活用して、研修会・観察会を計画しました。

皆さまのご参加をお待ちしています。

世屋の森の研修会・ご案内

紅一点!

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え、ヒガンバナは上世屋の里の野には無いはず!

そうなんです、赤は火の色、

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火事の多かった村にはうけいれられなかったのかもしれません、

これが種明かし、(^.^)

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今日はヒガンバナ晴れ、ただし日置では。

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このヒガンバナ、世屋で「風景活け」をして見たらと「お借り」してきたのです。

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いわばゲストフラワー!あうじゃあないですか。というわけで、、

「風景活け」作品①

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「風景活け」作品②

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「風景活け」作品③

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「風景活け」作品④

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展示のお手伝い、ありがとう(^.^)

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この連休中、晴れていれば展開しています、

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このバスで上がってきてください。

イノシシ、、、

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泥浴びをしているのでしょう。それにしても大地の形を変えてしまいそうなほど。
さて、収穫の秋、

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合力の会の稲刈り。

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たんぼを厳重に囲って、何とか守り抜いて稲刈りにこぎつけられましたが、ガードのあまい所をねらうイノシシ、ちょっとも気をゆるすことはて゛きません。

ところで、動物のいやか゛る忌避成分を持っているヒガンバナ、、、、

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ネズミもイノシシも大きさこそ違え同じ動物、イノシシもいやがるかも。だとしても球根を植えてひろがるまでは時間がかかりすぎ。球根をすり下ろし液をつくり、撒いてみたら(^.^)等と思いますが、どうなんでしょう、「ところさん、じっけんしてくださいませんか」

ヒガンバナがでるで、草刈っとこう!

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お百姓の耕作暦は正確です。

草刈り後に発芽したヒガンバナ、刈られた草丈と同じまでに一気に延びます。 その一気さはまるで水鉄砲。発芽から開花まで計測して見ると   「芽が出て、2日めで20cm1週間で草丈52cm。」だったと『毒を持つ! ヒガンバナ』第799回 2005年9月25日。

ひがん

ところで、このブログ「知識の宝庫!目がテン!ライブラリー」はおもしろいですよ、畦に多いのは、モグラやネズミ避けと言う説についても、ほんまかあと実験していらっしゃる。こういうことです。
「 4匹のラットを用意し、ヒガンバナの球根でさえぎった先に大好物のチーズを置いてみました。しかし、どのラットもチーズの方へ行くために球根をかじろうとはしません。一方、コルクで壁を作りその先にチーズを置いた場合、4匹のうち3匹のラットがいとも簡単にコルクをかじってチーズまでたどり着いたのです。」

ヒガンバナ・モグラやネズミ避け説は成立です。
しかし、そのヒガンバナ、世屋の里の棚田の畦には無いのです。

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これはなぜか、、、寒冷なのではえなかったとか必要が無かったとか、考えられるでしょうけれど、仮説、必要が無かった。モグラやネズミには鷹トビヘビキツネなどあまたの天敵か゛いる、実際に野を歩けば「ぎゃあ!ぎょ!」の連続、つまり生態系が豊かにあったから植える、、とかんがえますが、、どうなんでしょう。

さて、わたしもヒガンバナ

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(↑つりふねそう)

わたしも!

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(↑ キンモクセイ)

「ワタクシも、、、」

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(↑木子 自給自足さんまえ)

あんたはちがう狂い咲き。

 

かも、、、

四角形をちょっと押したらできる平行四辺形、それをひしがた・菱形というのは、ひしゃげた四角計ということなのだそうです。

この水草、

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葉っぱがそんな形だというので、ヒシ。どうも、扇型のようなんですけれど、まあ「ヒシ」。

葉柄がふくらんでいるのは虫瘤?
いえ、!空気が入っている浮き。水草の水草たる所以です。
花は、放射状に広がった中心に咲きます。

ヒシみっつで三菱、菱か゛四つで武田家、繁茂力にあやかろうということuのでしょうか。

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ところで、スイレン、ミツガシワ、アサザ、そしてヒシ、4種類を見ることが出来る小町公園の池、

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ここて゛は、ヒシはとくにアサザと競合しています。同じ浮葉性の植物て゛さ出雲サイズも似ています。

が、と゛うもヒシのほうが分がわるいようなんです。

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(↑ 手前がヒシ、奥のきいろい花をつけているのがアサザ)

地下茎をのばしていく多年草のあさざと一年草のヒシでは勝負にならないのかも知れません。

 

加悦の古墳!

古墳

古代もこんなだっただろうかとを見ていたら、

あれ、

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あれれ

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あれれれれ

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このイタチたち。友達でしょうか親子ずれでしょうか天気もいいのでゆったりのんびり遊んでいるよう。
なにあそびって、きまっているでしょう「いたちごっこ」。

ちなみに、埒が明かない、物事が全くはかどらない堂々めぐりを「いたちごっこ」といいます。 -ごっこということですから、遊びです、どんな遊びかというと、「相手の手の甲を交互に つまみ、手を繰り返し重ねていく」という動作なんですが、延々とつづけるというもの。おもに子供の遊び、それをなぜイタチにたとえたかというと、俊敏な動作が必要なのですが、そこがイタチの獲物を襲う動きと比べられたということ、イタチはかわいい表情ながら肉食動物、その動きは「アグレッシブ」と感嘆されるほど。あんなふうにやりなさいということで、実際にイタチはキツネやタヌキと同じ里の霊獣とされていて、尊崇が背後にはあるわけです。

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流行ったのは江戸時代後期ということですから、比較的新しいといやあ新しいものです。遊ぶときは、無言でやるわけないですから、「いたちがかんだいたちがかんだ」「いたけりゃイタチの糞つけろ」などと唱えながらやったのかもしれません。

ところで、ネットにこんな画像!

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(↑空飛ぶイタチ  イギリス・アマチュア写真家のマーティン・ルーさん撮影 http://karapaia.livedoor.biz/archives/52186269.htmlより)

生き物と人間の距離がなかった里山時代には、日本でもこんな瞬間が目撃されたのかもしれません。

小さなたんぼには充分な仕事をしてくれる稲刈り器。

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◆豊作にあらねど稲を刈る楽し 大隈 草生
といったところでしょうか

しっかりかわいた稲藁も必要なので、九段稲木をくむのが丹後の稲木。

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◆稲架組んで手刈りの頃の話かな 高澤良一 宿好 十月-十二月

こんな稲木が見られるのはもうここだけだと、毎秋いらっしゃるかたもあります。

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◆稲架並ぶ日本の空に帰りけり 太田梨三

世屋の九段稲木、さすがに里山型国定公園です、「残したい日本の風景」の一つではあります。

が、願望と実行にはちょっともそっとも大きな距離があります。

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そこがもんだいです!

※◆印 季語人事秋2 – 010 より

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