宮津エコツアー · 1月 2016

1月 2016

冬波高き阿蘇の海。

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小さな湾にこれだけの波を立てる風はただ者ではありません。方角的には西北西、内山を越えて吹き下ろす雪風です。

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◇阿蘇の海(み)に波立てし風の名問えば 内山下ろしと人のいうなり  世屋野蕪村

沈む太陽の位置が、海を染めて美しいのが今、寒風に耐えて海辺に立つ値打ちありますよ。

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さて、今日の収穫、看板と友達になったこと。

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なるほど、そうかぁ

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面白い、、小式部さんの歌が百人一首に採用され、、でしょうに!

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なんと、英訳付き。

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さて、なんという親切これには、うーむ、看板とついおしゃべりしてしまいました。その中身、整理せずに書き連ねると、、「百人一首に取り上げられているとはいっても、ノアセットフットオンアマノハシダテ天橋立を小式部さん彼女自身が見たことはないわけですから、名前を売り出した功績は否定出来ないものの、当意即妙、頭の切れで作っただけで、天然美に感動した魂の歌ではないので、ねえ、ありがたがるほどの歌ではないんじゃないですか、のだけれども、その歌には、「なんでもすてきなところなんですってね、天橋立、一度ぜひ見たいものですわ、連れて行ってくださらない!」という気持ちも感じられることでもありますし、その功績に感謝の気持ちを表すなら、マイマザー彼女のおっかさん和泉式部さんの歌塚も、知恩院の境内に残っているわけですし、、

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小式部さんをぜひご招待して、

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橋立やおかあさんゆかりの地をご案内し、カニやブリなどで歓待する「たんの丹後プロジェクト」、※「小式部内侍さんに天橋立を」プロジェクト 2016年1月3日付け参照

これはやらないといけません、計画をたてましょうよ、、、」ということです。
参加の条件、歌姫ですから、『和歌を詠んでいただくこと』。

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夕日のさす松並木の素敵さ、小式部さんにぜひみせてあげたいものです。どんな歌を詠んでくださるのでしょうか。

題目山(標高264m)から天橋立を・・・快晴の13日に登って来ました。
予報は曇りでしたが宮津は朝からピーカンの晴れでした。いつ来てもこの景色大満足です。白山は丁度雲がかかり見えませんでしたが越前半島は確認できました。

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少し西を向くと宮津市内が望めます。中央奥には青葉山が綺麗な姿を見せていました。(クリック)

 

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登山道の途中にはソヨゴ(モチノキ科)がサクランボみたいな実を下げていました。

 

DSCN6717登山道は笹が鹿害で枯れる寸前です。この日は鹿に遭遇しました。鹿の寝場所は沢山見かけるけれども出会ったのは初めてでした。

 

 

サッカー選手の頭のような雪景色!

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標高300mぐらいを境に、くっきりと分かれています。寒気の塊の0度帯が、あの位置までおりてきていたのですね、全山雪化粧という訳にはいきませんでした。

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中途半端の見本みたいな積もり方ね、もう一押しできないのなどとの言い方もありましょう、けれど、天然自然がこれがいいとなさったこと、

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丹後ブルーの雪晴れとの組み合わせ、なかなかに珍しくて、楽しませてもらいました。

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美も命も、性質の異なるものがぶつかるところに産まれます

こんなときは、なにはともあれ、五十河の里『小町公園』。

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直行をお奨めしますよ。

また、この寒波、すこし続くとの予報。全山の雪化粧た゜けでなく、1/30のスノーシューウオークも息を吹き返すことか期待できそうな様相です。マツコデ゛ラックスさま、ありか゛とう!です。こ御利益抜群ですからどこかでみかけられたら、お賽銭、あげてください(^.^)きそうな

雪降りのまたの日こそ、世屋の里はいみじうあはれにをかしけれ。
棚田美その①

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あり得ない!
斑雪が引き立てる棚田美の粋。この畦の曲線美、これは機械に慣れた百姓さんでは無理。
慎ましさと忍耐強さと勤勉さと愛情を持ち合わせた「日本の里100選」のお百姓が作る奇跡。

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何万カラットのダイヤモンドも及ばない美しさ、この保全継承は国家的命題。

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棚田美その②生活権は憲法の保障するところ、血管を流れる血液のように斑雪の棚田を走るバス。

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公共の意味を問い続けて雨にも負けず雪の日も負けず、走る小さなバスの燃料は愛。

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撮影などのお問い合わせはガイドの会まで。

周りのミツバツツジたちはいっているかもしれない

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「◇◇ちゃん いまころ咲いちゃったりしておかしい」

私も植物って
「一つの命令に服従して、左をむき 右をむき一つの標的にひき金をひく。」『戦争』金子光晴、、、そういう存在だとおもっていました。
だから、それ以外の行動をするのは、『狂い咲き』と。
しかし、「千度もぼくは考えこんだ。一億とよばれる抵抗のなかで「なにが戦争なのだろう?」という言葉で始まる『戦争』という詩を書いた金子光晴さんが、
『一国をあげて戦争に酔っているとき、少なくとも、じぶんは醒めているということに、一つの誇りがあった。日本中の人間が誰一人、一旦獲得した自我や、人間の尊厳をかえりみようとするもののなくなったことは、恥ずかしいことだ。じぶん一人でもいい。踏み止まろう。踏み止まることがなんの効果のないことでも、それでいい。・・・僕も、人間の良心をつぐ人間になろうと考えた。一億一心という言葉が流行っていた。それならば、僕は、一億二心ということにしてもらおう。つまり、一億のうち、九千九百九十九万九千九百九十九にんと僕一人とが、相容れない、ちがった心を持っているのだから。」(『詩人 金子光晴自伝』平凡社より』と書いてらっしゃることを知りました。

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そして、考えを変える必要を感じています。
気候は変動します、1月に森に光りが溢れ適度な気温にでもなれば、4月5月に咲くという「普通」が徒になる時代が来るかもしれないじゃないですか、
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このミツバツツジ、千度も万度も考えこんだんでしょう。

そして、だした結論。
「じぶん一人でもいい。咲こう。明日寒波がきて、今咲くことがなんの効果のないことでも、それでいい。」この行動が、ミツバツツジの生育期間とエリアを広げ種の繁栄につながるかもしれません。

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この寒咲きミツバツツジ、ものいいませんけれど、細心のセンサーを持ち勇気と戦略を持った存在だとおもえてきましたよ、

天気が異常なのか花がしぶといのか!

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トコナツ・常夏と別名を持つ花なのに、寒に入っても花をつけているナデシコ、、

まれに、本隊は氷河期の終焉ととともに生育地も北上させたのだけれども、寒冷な高原や冷水の湧く湿地などにしぶとく生き残っているものもいます、それを氷河期の遺存種といいます。世屋高原では、ミツガシワ、クサレダマ、シロウマアサツキなどがそれにあたるということですが、寒に入っても花をつけているこの雪ナデシコ、あんたもそういうタイプなのかい、と思いました。じっさい、エゾがつくカワラナデシコが北日本には生育しているそうですね。カワラナデシコとエゾカワラナデシコのといっても違いが、苞の付き方、茎葉の色の濃さという程度なので、専門家レベルの判別力が必要なようですけれど、エゾカワラナデシコが鳥取県に生育していると聞けば、なんだか、ひょっとして!なんて気になってきました。

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さて、今日の世屋、マツコデラックスさんに気合いをいれられたのか※1/11付けブログ参照 雪景色なかなかでしたよ、

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ですが、問題は林の笹を埋め尽くす根雪になることなんですから、まつこ様、もう一発おねがいしますよ。

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「あんたぁこれくらいでいいとおもってんの、だったらあまいわよ」

ちょっとしらべなわからん、ちょっとしらべたかがわかるもの「試験問題」にちょうどいい 、その代表のようなもの!

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オシャクジテンダ!うちのパソコンなんか、もう「お酌事典た゛」とて゛てきます。
なんだそれ、、、シダです、和名か 和名です、、デンダとはシダの古名、オシャクジ!どういう意味?

出回っているコピーは多くが、おしゃくじのジを「寺」ととらえたおしゃく寺ってところでみつかって、でそのお寺は、どこにあったかは、不明です、、、。このレベルだと調査不足ということ(^.^)。

さて、それを光田重行先生※世屋の植物観察会講師先生 が、明快に軽妙に説明。

「温帯系のシダですから京都には中・北部にやや普通にありますが、故郷の四国では見た覚えがありません。九州でも稀では? 喜びひとしおでしたね。
「社貢寺という寺はない」というのは、東大教授だった前川文夫の論考です。だれが社貢寺説を言い始めたのかはっきりしませんが、民俗学的な常識からすれば、これはオシャグジ様(ミシャグジ様)という民間の神さまに由来することはあきらか。東京に石神井(シャクジイ)があるように、左口神(さこうじん)とか宿神(しゅくしん、しゃくしん)と名前を変えながら、広く残っている神さま。塞神(さいのかみ)とクナド神(道祖神)を合わせたような神格であり、流浪芸人の神でもありました。オシャグジ様のほこらにある古木にでも着いていたことにちなむのでしょう。
オシャグジデンダの初出は、江戸期の小野蘭山の本草綱目啓蒙と思われますが、日本独自の本草学を目指して各地を旅した蘭山のこと、どこかの地方名を書きとめたのでしょう。それが木曽だったのかもしれません。 偶然でしょうが、小野蘭山の墓誌は、東京の石神井公園文化館に保存されているそうです。」
※オシャクジデンダ – 花の日記nannjyamonnjya.blog68.fc2.com/blog-entry-1880.html  より

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みんな名を持ちます、スギだ、カキだ、タケだ、どうして?いつ頃だれがどうして、、植物和名はポエジー、語源由来探索が楽しいじゃないですか。
さて、オシャクジテンダ!のオシャクジとは、『ミシャグジ – Wikipedia』によると、
■塞の神(サイノカミ)=境界の神、すなわち、大和民族と先住民がそれぞれの居住地に立てた一種の標識であると柳田國男は考察している
■「ミシャグジ信仰は東日本の広域に渡って分布しており、当初は主に石や樹木を依代とする神であったとされる。地域によっては時代を経るにつれて狩猟の神、そして蛇の姿をしている神という性質を持つようになったと言われている。その信仰形態や神性は多様で、地域によって差異があり、その土地の神や他の神の神性が習合されている場合がある。信仰の分布域と重なる縄文時代の遺跡からミシャグジ神の御神体となっている物や依代とされている物と同じ物が出土している事や、マタギをはじめとする山人達から信仰されていたことからこの信仰が縄文時代から存在していたと考えられてい」る。

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縄文時代からの土地神様 仏教を携えて渡来した新民族と旧居住民族との葛藤と融合の歴史をつたえる神様、そういうことになると、俄然興味が湧いてきます。

でたぁ
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籠神社、牧野土産物店さん前です。このマツコデラックスさん、なんでも「松」のこ゛縁て゛橋立デビューとか。そして、本来は赤マツ・青マツ・黒マツ

の三体セットものということ。なんともてのこんだものです。
ところで、マツコ様、気合いいれたっとくれんか!

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林道で最も雪のあるところでこんなです、今年の冬将軍なかなかエルニーニョにはてこずっているようで、、

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ことしはこれくらいにしといたるわぁ みたいに弱きになっていてね、

あんたならもっとできるとはげましちゃあおるんですけど、、

ことしはこれくらいにしといたるわぁ みたいにそうそうに白旗という風情なんですよ。

上世屋でも、スイセン!さかせとるし

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スイス村スキー場は閉めたまんま。そんなわけで、1月30日のスノーシューウオーク、安全な積雪量の確保が実施の前提。冬型とはいうものの天気予報は雨マーク。こんななさけない冬ってありですか!

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マツコさま」、頼みますよ。

炭焼き窯の中、

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「近寄るとあぶないで  火が噴き出すこともあるから、」

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注意されながらも可能な限り近寄りたい魅惑の色。

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私らも最後は金色に近い赤い衣を着て、旅立つんだね
など思うと、注意などきいてられますか(^.^)

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約1億度の温度に達し、ヘリウムの原子核であるアルファ粒子が3重衝突したときに産まれ、原子番号 6、元素記号は C とされた物質。
人体の乾燥重量の2/3有機物の基本骨格をつくり、全ての生物の構成材料となるもの
それが言うところの炭素。
炭焼きを  定義すれば「有機物を不完全燃焼させ単体の炭素を取り出すための作業』と言うことになるそうです。半ば密閉した状態で加熱するので有機物の蒸し焼きという表現もあります。
炭とは木材の持っている揮発成分を抜いた物、抜ける過程が炭焼き、抜け具合の目安は煙。白、青、薄青、無色へと変わっていくということです。
大まかにはこういうこと、、
その炭出しを撮りたいと依頼していたのです。

「寄り合い窯」

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丹後観光アピール番組で佐藤唯ちゃん藤岡弘さんたちを旅人としてむかえ、炭焼きのご指導なさったこの窯。

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野間は炭と゜ころ、最盛期には130あまりものすみがまからけむりがあがっていたそうです。・野中の畏友F君、退職後はこれ、技術が廃れぬうちにと決めていたんだそうです、
幸い、野間炭焼きを継承されるかたか゛従兄さん。作業の過程、木の据え方から温度の判断、木の種類や性質と炭の種類、用具、窯の素材作り方、木の切り旬時期など一切をつききりで指導を受け、学んだんだそうです。そうして、8年近く、桃栗3年柿8年、微妙なコツもわかるようになり、お師匠さんももう教えることは教えたと言う表情で見ておられるようになったということです。

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ええ物をみせていただきました。ちなみに野間は、世屋と山の尾根をへだてて、向こうとこちら、こい血縁で結ばれた兄弟村です。

丹後半島は数百本の煙がたちあがるエネルギー半島だったのです。人と自然と暮らしとの節度のある関係の作り直しが今求められている中、炭焼きはその課題に直結する営みです。

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なんのいんがですみやきなろたいろはくろなるみはやせる、、、貝殻節じゃないけれど炭焼き歌、、なんだって仕事に楽なことどもあれへん、けれど「たのしい」ということはあるぞ安田君! とおっしゃるFさん、

みたいいう人あったらいつでもつれてこいな教えたげるし、、、じつに気さくな方です、8年のエキスの詰まった話をたのしくしてくださいますよ。

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関心のある方は、ガイドの会へお問い合わせください。案内させていただきます。

 

緑の法衣をまとったおじぞう様

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(↑ 野間 延命寺 1/8)

さて、コケって、日陰で日が当たらない湿っぽい陰気な弱々しいイメージを代表するようです、精子が泳いで卵細胞へ達して受精卵をつくるコケは繁殖するのに水が必要で、光合成に必要な光が弱くても、栄養をつくる事が出来るから、こういう環境に、いわば好き好んで生育しているのです。
明るくからっとした環境でぐんぐん伸びる、その対極におくのは人間の都合です。

コケ地蔵

愛らしさを醸し出すのはコケ、とはいうものの年に一度洗ってあげるのは子どもたちの仕事だったことを思えば、苔地蔵さまを愛でるのも複雑な気分にはなります。

このコケ地蔵様のいらっしゃる野間の延命寺には、苔の作るもう一つの景観、コケ椎!

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巨木を引き立てて神秘観を醸し出しています。

 

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