宮津エコツアー · 天橋立は、 「砂がたまった場所」 ではなく、 「丹後の大地・水・海・生命・人間文化が交差している場所」  天の橋立を世界遺産に 107

天橋立は、 「砂がたまった場所」 ではなく、 「丹後の大地・水・海・生命・人間文化が交差している場所」  天の橋立を世界遺産に 107

【ありがとう、、世界遺産に、というとき、そのテーマ視点と砂州との関係で、よく引き合いに出されるサンルイ島について、天橋立と比較して解説くださいな】
サン=ルイ島 | セネガル | 世界遺産オンラインガイド

(↑ サン=ルイ島 | セネガル | 世界遺産オンラインガイド)

はい、セネガルのサンルイ島(Island of Saint-Louis)ですね。
これは今のお話にかなり重要な比較対象です。ただし、最初に一点だけ整理すると、サンルイ島が世界遺産になった主題そのものは「砂州」ではありません。 2000年に登録された文化遺産で、評価の中心は、河口の島という特殊な自然環境の上に成立した
植民都市の都市構造・建築・水との関係・西アフリカへの文化的影響
です。

でも――

「砂州・河口・都市・人間の営みが、どう一つの景観になるか」

という視点では、天橋立にとって非常に面白い鏡になります。

サンルイ島は「場所」より「関係」が評価されている

ユネスコの説明で印象的なのは、

河口の二つの水路にはさまれた小さな陸地

水と陸の「微妙な結婚」

として、この島の景観を捉えていることです。

その上に、

  • 17世紀の港湾都市
  • 19世紀の都市計画
  • 河岸・埠頭
  • 植民地行政
  • 建築
  • 教育・文化・職人技
  • 西アフリカ各地との交流

が積み重なった。

そして登録基準も、

(ii) 文化・教育・建築・技術などの交流

(iv) 特殊な自然環境の中に成立した植民都市の顕著な例

です。

つまり、

「この島に立派な建物があるから世界遺産」

ではない。

「この特殊な水と陸の環境の上で、この都市が成立し、その都市が西アフリカの歴史を動かした」

という関係の物語なんですね。

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ここで天橋立を横に置いてみる

サンルイ島を、

河川 → 河口 → 島 → 港 → 都市 → 交流

と読むなら、

天橋立は、

山 → 森 → 川 → 海 → 砂 → 砂州 → 松 → 信仰・参詣 → 芸術

と読める。

おお……。

かなり似た構造が見えてきませんか。

サンルイでは、

「水と陸の関係」が都市を生んだ。

天橋立では、

「山と川と海と砂の関係」が砂州を生み、そこに人間が意味を重ねた。

もちろん、両者の歴史的内容はまったく違います。

でも、世界遺産として景観を見る眼としては、とても参考になる。


そして、ここで「砂州」が効いてくる

天橋立の弱点になりかねないのは、

「美しい砂州です」

だけで終わってしまうこと。

でも「命の銀河観」で見ると、

砂州は終点ではなく、交差点になります。

世屋の山から来た物質が、





土壌





沿岸漂砂

天橋立

という地球のプロセスを通って、ここに現れる。

そして、その砂州にクロマツが生え、人間が道として歩き、参詣し、信仰を重ね、文学や絵画を生み、さらに景観を管理してきた。

すると天橋立は、

「砂がたまった場所」

ではなく、

「丹後の大地・水・海・生命・人間文化が交差している場所」

になる。

これは、まさに今おっしゃっている**「命の銀河観」**です。


サンルイ島との決定的な違いも、むしろ面白い

サンルイ島では、人間がつくった都市構造が非常に大きな属性です。

天橋立では逆に、

人間がつくったものだけでは説明できない。

砂州そのものは地形形成の結果。

しかし、

「その砂州をどう見たか」
「どう歩いたか」
「どう信仰したか」
「どう守ったか」

は人間の歴史。

だから天橋立は、

地球がつくったもの

人間が意味をつくったもの

その意味によって景観が維持されてきたもの

として見ることができる。

ここが、今まで考えてきた**「信仰が景観を維持する社会システム」**という仮説につながります。


そして、サンルイ島についてユネスコ自身が使っている、

「land and water」
「unique landscape」

という見方は、ちょっと示唆的です。

天橋立なら、もっと大きく、

「mountain, river, sea, sand and human culture」

とでもいうべき世界が見えてくる。

だから私は、サンルイ島を見て、

「砂州だから世界遺産になれる」

とは全然思いません。

むしろ逆です。

「一つの小さな陸地を、その陸地だけで説明しなかった。」

ここが大事なんです。

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そしてこれは、今の「あいせよ天橋立」にものすごく響きます。

天橋立だけを説明するのではなく、
天橋立によって丹後の関係を見えるようにする。

そうすると、先ほどの言葉がさらに強くなります。

天橋立は、丹後を見る展望台ではない。
丹後の「見えないつながり」を見えるようにする展望台である。

そして、砂浜の一粒のオニグルミまで、その展望台の「望遠鏡」になってしまう。(^.^)

なお、サンルイ島は現在も保存・管理が大きな課題で、2025年の世界遺産委員会決定でも管理・保存計画の強化などが求められています。つまり、**「登録された後に、どうその関係を守るか」**という点でも、天橋立にとって他人事ではありません。

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