宮津エコツアー · 世屋・高山ガイド部会

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世屋・高山ガイド部会の活動ブログ

まるで火災に遭って木組みだけ残した家の残骸のよう!

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(↑ 京丹後市峰山町 矢田橋付近)

「よく食われましたねえ!」

実が残っているのでオニグルミとわかります。

植物の大切なエネルギー生産工場、葉っぱがみんななくなりました。、

「誰に食われたの?」

『クルミハムシ!』

「やっぱり、」

『いつもはカメノコテントウが来て食ってくれるんだ、、、なにか起こってなければいいけど!』

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生態系のバランスが揺らぐとこうなるという見本です。

ちなみに、カメノコテントウ。赤と黒の模様で大きめのテントウムシです。成虫、幼虫ともにクルミハムシやドロノキハムシなどハムシ類の幼虫を食べます。

また、クルミハムシ。学名 Gastrolina depressa. 分類 コウチュウ目(鞘翅目)ハムシ科。オニグルミ、サワグルミを食草にします。

 

 

樹林・やぶなどの一部を伐採することを、英語で.  coppice。

そうして再び出来た森林をcoppice forest。  萌芽林と訳すそうです。いわゆる、雑木林とか、夏緑樹林と言うのがそれです。

里山の暮らしが成り立ったのは、木々に萌芽力があったから。

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里を取り囲む山を構成するクヌギ、コナラ、シデ、ケヤキ、ブナ、クリなどは特にその力の強い木々です。

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炭に家の用材に稲木の柱にと切って利用しても、再生し20年も待てば再び利用できるのです。

この安定感がなければ暮らしを委ねることは不可能です。

そんな里山の本質をあらわすのは、雑木林とか、夏緑樹林等は単なる説明、この「萌芽林」だと思いました。

♪進軍ラッパ聴くたびに まぶたに浮かぶ旗の波♪「突撃」・「進め」・「止まれ」・「撃ち方始め」・「撃ち方止め」といった戦闘指揮から ♪起きるも寝るも皆喇叭♪「起床・国旗掲揚・朝礼・食事・国旗降納・消灯」といった日常生活までが、旧軍隊ではラッパで統率されていました。 「喇叭卒」はその任に当たる重要職。

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「1890年(明治23年)11月1日制定「陸軍定員令」(明治23年11月1日勅令第267号)によると、歩兵連隊の中隊平時定員136名中兵卒4名が喇叭手(喇叭卒)に充てられていた。中隊の新兵から候補者を選抜教育し、晴れて喇叭手となった者は喇叭を意匠とするラシャ地の臂章を袖に佩用した。」※ja.wikipedia.org/wiki/ビューグル  といいます。

水口さんも、そうして選ばれた喇叭卒のお一人だったのです。世屋の里の松尾に立って吹く水口さんのラッパは、今何を里人に伝えていらっしゃるのでしょうか。

 

里山には、盆の頃から現れる不思議な生き物がいます。
体は隠れているけれどこんなシッポをしているんです、

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まさかあ(^.^)

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ひょっとして、「オバナ・尾花」ってこの方じゃありませんか。

やだあ、タコの足のおでんだよ、、、、

いろんな見立て遊びで心をほぐすのも、里山ガイドウオークです。

里山の給水ポイント!

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里にはあちこちで水が湧いています、こうしたところで、里人は山やたんぼへの行き帰りに咽を潤したり休んだりしたのでありました。

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中国戦線の泥水の中で戦う息子から、あの水が呑みたいと記された葉書がとどいた、と言うことも聞きました。

 

宮の下棚田群で羽を光らせて、盛んに摂食活動をしているアキアカネ。

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山から降りてきたのです。

この方、6月7月に孵化します。けれども、生理的な熱排出力がたいへん弱いのです。

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何でも気温30℃をこすと死んでしまうとか。

盛夏のブナ林で多く見られたのは避暑のため。

また、止まり方も日差しを受ける面積を少なくする角度なんだそうです。

アキアカネの群飛は、秋への移行をつげます。

 

草刈りしながらテルミさん 「自然のなかにはあだなものは一つもありませんなあ」

ヒルガオ!

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この方もそうです、有用植物です。

花も若葉も食べられます、葉の絞汁は虫刺され、切り傷に。 煎じれば、利尿作用があり、糖尿病 膀胱炎、疲労回復、強壮強精にと言うのです。 そりゃあそれくらいあるでしょうねえ、この酷暑に涼しい顔しているのですから(^.^)

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地下茎で増え根を切ればそこから芽を出す旺盛な繁殖力の持ち主。畑に入ると駆除が難しい雑草になりますが、「侵入生物」ではありません。学名もCalystegia japonica、です。

 

「 ベニシジミ君、ちょっと頼み事があるんだけど、、、客呼びしてくれんかなあ」

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なんと言えばいいの?

「♪これは特別なノギクです、よってらっしゃい 見てらっしゃい そんじょそこらのノギクとちょっともそっともひと味もふた味もちがう、なんと言っても「ノギクの坂」に咲いているのですから♪」

のぎくのさかってのが特別なの?

「そうそう、そこそこ」

どうして特別なの?

「おまえ、のぎくのさか、しらんのかい!」

野菊の墓なら読んだよ

「そうそう、それそれ!」

野菊の坂のノギク!どこにでもありそうだけどなあ

「いいのいいの」

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なでしこもいっぱい咲いてるよ

「それもそれでいいのいいの」

ちょっとまってね、咽うるおしてから、歌ってあげる!

「歌?」

野菊、知らないの、、、

♪1 遠い山から吹いて来る   小寒い風にゆれながら   けだかく清くにおう花   きれいな野菊 うすむらさきよ

2 秋の日ざしをあびてとぶ   とんぼをかろく休ませて   しずかに咲いた野辺の花   やさしい野菊 うすむらさきよ

3 霜が降りてもまけないで   野原や山にむれて咲き   秋のなごりをおしむ花   あかるい野菊 うすむらさきよ

( 野菊  作詞:石森延男、作曲:下総皖一  文部省唱歌)

、、、

、「そうそう、すばらしい ベニシジミが歌う野菊の歌 聴きにいらっしゃいませんか!にしよう」

 

 

 

 

 

 

「一本の なでしこ植ゑし その心 誰れに見せむと 思ひ始めけむ」と、大伴家持さん。その家持さんに、残暑見舞いを送りました。

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「里を背景にして草むらにナデシコが咲く、その光景を見てもらいたいと思って蒔いたナデシコが満開です」と書きました。

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(↑ 世屋高原休憩所)

さて夏の夜空にも花は咲きます。その花火作りには、里山のある植物の実が欠かせません、

では、それはなんでしょうか、  (イネ サンショウ ナデシコ ゴマ 粟)この中の二つです。

花火玉には、球を割る火薬と、光って星のように飛ぶ火薬のニ種類があり、それぞれの芯材として使われます、さてそれは、、、、、(^.^)

栗!囲炉裏に入れたらはじる、、、、ぶっぶー!

「割り火薬」は、イネの籾殻を芯にして、「星火薬」はゴマを芯にして火薬が塗り重ねられていると言うことです。

※福知山花火大会の事故、被害に遭われた方、楽しいはずの夏休みが暗転した子どもさんたちの治癒、快方を心から祈ります。、

下世屋のアワが色づき始めました。

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このアワから黄金粟餅が。

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かっては粟飯にも。その黄色くて、つぶつぶした様子がこの花に似ていると言うので、ひとはこの花、「アワバナ・粟花」と呼びました。

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ちなみにこの株、世屋高原原産。栽培種と比べると花房がテーブル状になっている所が特徴!

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また、この花の印象に万葉人は、「娘子」、「姫」、「佳人」、「美人」など最高の文字を当てました。

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「娘子部四」、「姫押」、「佳人部為」、「美人部師」と。

 

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