宮津エコツアー · 世屋・高山ガイド部会

世屋・高山ガイド部会

世屋・高山ガイド部会の活動ブログ

2012/06/18
「イノシシが出た、熊を見たなんて聞いたことなかったですで。」とテルミさん。
「ふーん」。

人が燃料を森に依存し暮らしていた時代、貴重なタンパク源として舌なめづりをして見られていたのでは、イノシシも熊も鹿もうかつに姿を見せるわけにはいきません。

しかし、生き物と人間の共存前線がなくなった今、イノシシが熊が鹿が舌なめづりをして、人間の作るものを見つめています。17日には、おおふけ付近で鹿を目撃しました。「交通事故」も頻繁に起こっています。

市街地以外は、電気柵や強固な鉄柵を張って身を守らなければならなくなってしまいました。
世屋の里でも、一日がかりで鉄柵張りでした。

こんな仕切りをしなくてもいい日は蘇るのでしょうか。
暦には六月の花にナデシコ。購入株ですが、藤棚のそばで今を盛りと咲き輝いています。

花生けにも使ってください。「ナデシコがんばれ」対アメリカ戦。前半押し込まれて2失点!けれども、一点返しました前半25分、宮間のクロス、永里とびこんだ!試合には敗れましたが、「いいわけを探すのはいや」と宮間選手。あらためてほれました。

2012/06/17
世屋に関心がある方、世屋の教育に関わってきていただいた方、に加えて、私の生まれ在所なのでこの機会に、といって参加くださった方、それにガイド部会の皆さん、遠くは京都市内から、早朝の出発、 21名の顔ぶれです。

80歳を越えたおばあちゃん四人に参加していただいたのは感激でした。谷を隔てて村があります。移動手段のないお年寄りには、訪問し合うことはなかなか難しいのです。畑では、訪れたおうちのおばあちゃんと下世屋のおばあちゃんとの同窓会でした。

世屋の里五地区巡りで同窓会

また、下世屋では、高崎さんの奇跡、竹イノシシ柵を、

下世屋の竹垣畑

上世屋では、白石さんに合力の家の再生を、
合力の家で白石さん

松尾では小谷さんにふるさとの暮らしをと、部会員の持ち味を輝かせていただきました。

松尾の一本桜で小谷さん

案内したのは、世屋地区を形成する次の地区です。
標高     集落名  人口;世帯(直近)  明治21年戸数
450-490m   木子   16人・7戸        戸数55
340-370m   上世屋  20人・13戸           戸数68
160-280m   松尾   11人・4戸            戸数39
190-230m    畑   30人・17戸     戸数37
110-150m   下世屋  54人・25戸       戸数51
大正9年 402世帯・1,394人を擁した世屋の里、それが、直近では、 66世帯・ 133人、高齢化率60%を超すという状態に至ったその「現在」を見ていただいたわけです。

午後からは、京都府の里力再生企画の中心に座って指導いただいている岡田先生のお話。

先生は、地域を右肩下がりに衰退させ、過疎化、高齢化させてきたものの正体を、経済学の視点から解き明かしてくださいました。正体が見えれば対応はできます。対策を講じることも可能です。地域の衰退を食い止め反転させた事例もたくさん話してくださいました。

地域の宝を自覚し、皆さんでそれを輝かす努力を地道に大胆に試みておられるところが成功していると言うことです。

エコツーリズムは、そうした地域の宝とお客さんとを結ぶ仕事です。
石の美しさ水の美味さ、田畑や伝承技を復興させたしぶとさ、曲がった畦の柔らかさ、海から空へ続く伸びやかさ、野に息づく命のたくましさ、一つ一つが人間と自然が共にある世屋の里の宝物です。地域の振興とエコツーリズムの関わり、そしてガイドへの期待の大きさも実感させられたお話でした。

さて、午前中の「天空の里巡り」、 「経済」の視点でまとめておきます。
お金の動き、52,500円です。(2,500円×21人)をいただきました。これから、まずお弁当代をお支払いします。お弁当は木子のペンション「自給自足」さんでお世話していただきました。うわばみそう・たけのこ・ふき・そばの葉のごまあえなど地元山菜に手間をかけ工夫して準備していただきました。三色おにぎりは、朴葉の上にのせてありました。

ニシン以外は地元で自給自足のお弁当

万葉集には、「家にあれば 筍(け)に盛る飯を 草枕旅にしあれば 椎の葉に盛る」(有馬皇子)
の歌があります。椎の葉は、神様のお供えでしょう、人間が食べるご飯を盛るには小さすぎます。大きな葉っぱの朴が利用されたのは、確実です。アイデアに満ちた心づくしを満喫させてもらいました。

地元で摘んだ山菜天ぷら

このお弁当予算は 1人1,000円です。また、お手伝いを地元の方にお願いして準備していただいています。自給自足さんは、お弁当代の中から人件費をお支払いされます。ささやかな雇用が生まれているのです。バスは、京丹観光、地域のバス会社。25000円。運転手さんに日当が払われます。保険は、農協、一人100円。手数料が農協に入ります。合力の家で、休憩させてもらい、木戸銭・1000円をお支払いしました。維持管理に使っていただきます。
52,500円、ささやかではありますが、「地域のミニ経済」活動に寄与したことは間違いありません。
ガイド部会は、その「残り」をいただきます!!※ふるさと会議世屋様より、助成をいただきます。

エコツアーには、今後ますます、企画、準備、運営を自主的に主体的に地域の皆さんと一緒に進めることが求められます。お客さん目線で、必要な対応を判断し動いていただくことも必要になってきます。その点で、意味のある大きな体験をさせていただきました。
前野さん、小谷さん、市川さん(講演会司会)、役員の皆さん、お疲れ様でした。ありがとうございました。

 

2012/06/16
「行動生態学の進歩に大きく貢献した、よってその功績をたたえ、ここに表彰する!」と言われたら、だれだってびっくりしますよ。それが、いはるんですよ、身近に。
え、■■さん?まさか、ひょっとして△△さん。こつこつやってはる、きっとそうやわ、見かけによらんねええ!
落ち着いて聞いてください、観察した人じゃなく、観察の対象として!それが、この虫。

シリアゲムシ(挙尾虫)と言います。生き物は交尾や受精にのために、様々な知恵を獲得していきます。このシリアゲムシは、オスがメスに餌をプレゼントし、メスが食べてる間にちゃっかりと交尾をしてしまうというのです。力比べ、争奪戦、そういうことに寄らないでメスを獲得できるという方法があるというのは、なんだか、ほっとします。
ちなみに止まっている花は、ヤマブキショウマ(オソラク )。9個の小葉を持つ2回3出複葉が、トリアシショウマとの区別の目安とか。ヤマブキショウマであれば、京都府指定「準絶滅危惧種」です。

分布的にも、トリアシショウマの方が中部以北に多いと言われているようですしかし、どうもその三回三出複葉にも見える葉もあります。

世屋高原には「氷河期の落とし子」がいくつも残っています。トリアシショウマとの混生という形があるのでしょうか。

ハナイカダがしたり顔で言いました。

「ヤマブキショウマは雌しべが3本で雄しべが20本ほどだよ、おうちゃくせんと虫眼鏡でみてみなよ」。

 

2012/06/16
月夜の 田圃(たんぼ)で コロロコロロコロロコロコロ 鳴る笛は
あれはね あれはね あれは蛙の 銀の笛
ささ 銀の笛
あの笛きいてりゃ コロロコロロコロロコロコロ 眠くなる
あれはね あれはねあれは蛙の 子守唄
ささ 子守唄
蛙が笛吹きゃ コロロコロロコロロコロコロ 夜が更ける
ごらんよ ごらんよごらんお月さんも 夢みてる
ささ 夢みてる

この「蛙」は、俺のことなのか、そうではないのか。よくわからんのだ。

田んぼって言うよね、田んぼに卵産むのは、殿様ガエル、雨蛙、、モリアオガエル、シュれーゲルアオガエルやまあかがえるってところだ。、おんなじカエルでもよくあんなところに住んでるなあ。あんな生ぬるいところ、気持ち悪いんだよ。俺は、沢のきれいな冷たい水が好きなんだ。

ちなみに親戚なんだよ、雨蛙とモリアオガエル、シュレーゲルとは。指見てくれたらわかるよ。

うでよ、田んぼって言われりゃあ俺のことじゃないなと思うんだ。ちなみによ、殿様ガエル、グカカッ、グカカカカッ  ありゃあ品がないよ、雨蛙、「ゲッゲッゲッゲッ…」「クワックワックワッ…」。
コロロコロロコロロコロコロというだろ、これに近いのは、モリアオガエルかな。あいつは、コロコロッと聞こえる確かに。けども、吹く、って感じじゃない、叩くだよ、カスタネットだ。吹くって感じでいやあ、やまあかだよ。あいつはいい声してるぜ、でもよ、ありゃ鳴くのは三月頃だ。月夜を楽しむ時じゃないだろ。
初夏の月夜には、 殿様ガエル、雨蛙、、モリアオガエル、シュレーゲルアオガエル、こいつらが一斉になくんだよ、100dbは超える。そりゃあ子供ねかしつけるどころじゃないよ!、工事現場。親が睡眠不足になってしまう。

(↑ 中央 右よりやや下の岩に張り付いているのが俺)
「中津川や 月に河鹿の啼く夜なり 涼風追ひぬ夢見る人と(石川啄木)」という歌があるらしい。この月夜に恋人との逢瀬の演出をしてやってるのが俺だ、
「フィフィフィフィフィフィ、フィーフィー」
カジカって呼んでくれてるが、何でも雄鹿の啼くのに似ているからっていうじゃないか。機会があったら、連れてきてくれ。兄弟になってもいい。
「暮れそむる湯原の渓を 幾すぢの白き瀬のこり河鹿また鳴く(与謝野鉄幹)」
「フィフィフィフィフィフィ、フィーフィー」
月光に光る笛、、一番近いのは俺の声だぜ。けども、俺の住み家は渓流、沢なんだよ。
まあいいけどね山の里では、沢と田んぼは隣同士だ、夜は川は見えない、田んぼから聞こえると言うように言われているのかもしれない。
蛍が、俺の笛に合わせて踊ってくれるぜ。

初夏の山里の月夜、笹百合が甘く香りを漂わせてくれる、来てみないか、歓迎するぜ。

2012/06/15
「 君が行き 日(け)長くなりぬ 山たづの
迎へを行かむ 待つには待たじ 」
もうこれ以上待てません、今すぐにお迎えに上がります、いう意味のこの歌の山たづはニワトコである、ニワトコの葉は対生、神迎えの霊木として用いられたと庄司先生にお話しいただいたニワトコの実が赤く色づきました。


♪赤い鳥、小鳥なぜなぜあかい赤い実を食べた
ちなみに、実は食べられてこそ役目が果たせます。赤い実は、深緑の木陰でこれでもかと思うほど鮮やかです。キジバトやヒヨドリなどが盛んについばんでいますが、赤くはないです。

2012/06/15
かわらなでしこ、あかね、それとYさんからいただいた木子出自のA草。三種類の野草の種を蒔きました。ナデシコとあかねは昨年秋に採取したもの。A草はこの春に開花した種の取りまき。


かれこれ二週間にはなります。早く芽を出せ柿の種!沢ガニのごとくに分け隔てなく愛を込めて水をやってきました。
さて、現在その期待に応えて芽を出しているのは、ナデシコです。

まもなくオリンピックです。応援しようと顔を出したのでしょうか。(まさか)、このナデシコ、休憩所の金治郎横の花壇で、歌っています。

♪サーワーホーマレーニホンノーホーマレー♪まあこれも冗談ですけど、(^.^)
ナデシコは発芽してあと二つはまだ。今後の見通しをどう持つべきか!うーむ、この状況をどうガイドするか考えています。
久しぶりにおたずねしましょう。Mさんなら、どうガイドされますか?

2012/06/14
湿原でさく、ノハナショウブの濃紫色が美しいです。

(↑ 旅行村の池)

群落を作るのは、それなりの理由があります。  柔らかそうでおいしそうですが有毒植物なのです。そのためにノウサギも食べない、もちろん牛にも食べさせない、レンゲツツジが残るのと同じ理由です。
ハナショウブの古名は、は「花かつみ」とされます。
『をみなへし咲く沢に生ふる花かつみ、かつても知らぬ恋もするかも』
中臣女郎が大伴家持に贈った歌。

白花や色混じりも見られます。

この野花菖蒲から、500種もの品種の花菖蒲が生まれていきます。

 

2012/06/13
人間と野の命の共生というとき、 レンコン畑ほど適切な所はありません。

馬場の棚田の裾のレンコン畑を覗かせててもらうと、、、、!

(↑ へラバオモダカとモリアオガエルオス)

(↑上陸間近のヤマアカのお玉の群れに現れたトノサマガエル)

(↑ ヤマアカガエルの幼生)

モートンイトトンボも水の仲間。

(↑ モートンイトトンボ 左 オス  右 メス 環境省レッドデータ準絶滅危惧(NT)。京都府も「◎府内の分布区域 は、中部地域(日吉町・丹波町)、南部地域(京都市・宇治市・相楽郡)に分布するが、局地的」と準絶滅危惧種に指定するが、世屋にも生育している。)

へへへへへ。俺も忘れないでくれ!ヤマカガシ。

2012/06/13
関東以西の深山にまれに生えるマメ科の落葉高木。龍渓の絶壁に二本生育しているこの木が、花盛り。

梢の頂きに白い花を咲かせて、雪が積もったか!と思う景色なので、雪の木、それがなまって「ユクノキ」というのが、語源。確かにそんな風情です。
百聞は一見にしかず、花期は、サクラのように短いそうです、すぐ行きましょう!場所は、「龍ケ壺」看板上30m谷側。巨木です。

上の方をみてください。見つからなければ案内します。連絡ください。

その他、さるなし、

一人地蔵横におとぎりそう、

なども咲き輝いています。

2012/06/13
「キョロロロロー…」と尻下がりのさえずり、ウグイスともホオジロとも違います。一度聞いたら間違いようのないアカショウビンのオスの鳴き音です!アカショウビン カワセミ科。深い森に包まれた渓流をすみかとします。

(↑ 龍ケ壺 上)
カワセミが留鳥なのに対して、アカショウビンは渡りをします。ツバメと同じ、「冬は東南アジアへ渡って越冬し、日本では夏鳥として渡来し、北海道から沖縄までほぼ全国で繁殖するが、渡来数は少ない」とされます。浅黄まだらが、すなびきそう前線を追って北上するように、モリアオガエルやトノサマガエル、カエル前線を追って、北上するのでしょう。一週間まえにも聞こえました、又聞けました。沢や田んぼ、池で、カエルを捕って営巣している可能性があります。
鳴き音は写真には残せません。朝夕や曇りの日、世屋の里に上がってきてください。
「キョロロロロー…」尻下がりのさえずりが目安ですよ。

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