宮津エコツアー · 世屋・高山ガイド部会

世屋・高山ガイド部会

世屋・高山ガイド部会の活動ブログ

「ただいまぁって入ってごらん」
~里のほっこりウオーク~
2012.5.5
5月5日。立夏にふさわしい快晴。シャワーを二日間浴びた山野は、まぶしいほどのみずみずしさ。昨日予定の里ウオーク!今日に振り替えて大正解。

さて、その里ウオーク!しおぎり荘出発9;00~10;30まで90分で。
お題は「小4の男の子の体験」。せやはどう受けることができるか。三つの柱で、イメージ作り。日置で田植え中の方にお願いして、苗を一握り準備する。今日の隠し球。

1 氷河時代の生き残り観察
湿原のミツガシワ
2 おじいちゃんのお家探検
合力の家で囲炉裏燃やし タカのぼり
3 田圃の命探検
おたまじゃくし 田植え体験
ちなみに10;30に弁当が「自給自足」から届く予定。
という計画でスタート。
みつがしわのところでは、
・尾瀬沼や東北・北海道などの寒冷な湿地帯では普通に見られるが、京都のような暖かな地域に自生しているのはたいへん珍しいこと
・寒冷な時期(氷期)と温暖な時期(間氷期)とが十万年周期で繰り返し、その変動に合わせて植物も移動し、寒冷な気候で育つ植物は山の間の池や湿地にわずかに残っていることなど。反応がよい。順調!

次に「合力の家」。「ただいまあって入ってごらん」。暮らしの民具が整理してある三階のタカに上がらせてもらう。牛の鞍、草鞋、たぞりなど興味津々の様子。
そして、田圃へ。さっそくカエルの鳴き声に反応。ここで、カエル合唱団ネタ。男性か、女性か、混成か。「男性だと思います。」賢い!どうして?メスを呼ぶため。グー。ここでガイドは、もう一つあるんだよ、おすどうしの縄張り。苗を田圃にさしてもらってささやかな田植え体験。のぞき込んだ水の中には、ミズカマキリ。動くものを見つけたお母さん。「これこれなに?」。どじょうだよと子どもさん。「これがどじょう!初めて見た。」うじゃうじゃのオタマジャクシ。「さわっていい?」いいよ、「どくはない?」洗えば大丈夫。「とっていい!」とっていいよ。「とれない!」みるとつまんでいる・「すくうんだよ」とお父さん。「とれたー!」ガイドは、ここで「このオタマジャクシは、やまあかがえるというカエルのおたましゃくしなんだよ」。


そんなたのしそうな様子をみてなのか、せやの田圃はとんでもないもの見せて歓迎してくれた。すぐいうのは、もったいなすぎる、悪いですが、もったいぶって聞きます。なんだと思います?ヘビの登場、ブー ヘビがカエルを襲った、ぶー!
カエル合戦!!Iさんが代掻きをして水を張った田圃いっぱいに繰り広げられているトノサマガエルのカエル合戦です。両方の鳴嚢を膨らませて鳴く様子、それを聞きつけて集まるメス。そのメスに飛びつくオス。そのオスからメスを奪おうとするオス。お客さんを忘れて、命のドラマを堪能しました。

「自給自足」さんのお弁当、素朴で質素で実は手の込んだ中身の濃さ。里ウオークの雰囲気にぴったり。橋立テーブルで里をみながらのお昼タイム。

大津のTさんファミリー、橋立ウオーク。柿渋塗り、里のウオーク、家族単位だからできるほっこりウオーク、宮津のエコツーのご利用ありがとうございました。せやのエコツーリズムも、一歩先に進められる!かな。ちょっと自信が持てました。予算でいえば、橋立ウオーク¥2000、柿渋塗り¥1500×3、里のウオーク¥2500、世屋の里弁当¥1000×3。しめて12,000円。いかがだったでしょうか。
そんな様子を田圃から、みまもっていてくださっていたIさん、合力の会の全面的なご協力をいただきました。

雨の橋立・水の世屋
2012,5,4
早朝来、しきりに雨だれの音。うーむ!
まず、チェック。田植えはやれるのかどうか。
Nさんに連絡。山の天候と田植えの予定を問い合わせる。「ガスがかかっている、植えるか植えないか迷っている、午後の天候を見て判断する」とのこと。

(↑世屋川 日置)

問題は子どもの健康。風邪をひかしてはいけない。天気予報の午後からの曇りマークにわずかな期待。しかし、おそらくアウト。それでも、判断は自分の目で。松尾に向かう。
アウトの時の代替案を考える。
1 柿渋塗りとウオークの入れ替え。ただし担当のMさんの都合次第。
2 海星公園へ ファミリー対象の連休特別メニューがある
3 ウオーク強行
4 その他
Mさんと連絡。都合はつけられるとのこと。お客さんと連絡。意向は、入れ替えられるなら入れ替えて世屋。
松尾に着く。雨風ともに強い。田植え体験は無理。代替案1でいくことで最終決定。
橋立ウオークのAさんから連絡がはいる。鼻声。「顔にかかる滴をふく間もない」
「あめのはしだてウオークだ。」
それにしても、今年のツアーは先日の写真クラブのように、どうも、雨廻りにあたる。
「写真クラブは、風以外雨でも霧でもかえってよろしいということだったが、今日は小4の男の子と若い両親。テンションが下がっているのは、お客さん。さて、、、」ぶつぶつ思いながら、滝の上にかかったその時、大ブナに呼び止められた。『私のところにつれてきなさい!』
「?!」ブナを見る。幹に川。「そうか、樹幹流!」
大ブナがうなづいた。

(↑大ブナの幹)

「雨の世屋じゃなく、水の世屋ということやね。」
大ブナがもう一度うなづいた。
『ここだけ・いまだけ・あなただけ』
雨の世屋なら、いくところはないけれど、水の世屋なら見どころ満載だ。
よっしゃあ!!指を鳴らして、お客を迎えに下りた。
ちなみに、午後の動き。合流 日置バス停→下世屋旧道→龍渓橋→おにぐるみの花→おおぶな・樹幹流→合力の家・柿渋塗り。

(↑ 龍渓谷 ・ ↓ 柿渋塗り体験)

4月24日 あまな  草刈りや野焼きの行われるような、里山的環境に見られる

4月26日 やまえんごさく

4月28日 うりはだかえで

5月1日 むべ、
トキワアケビ(常葉通草)。

5月1日 ふじ

5月1日 うわみぞざくら   日当たりのよい谷間、沢沿いの斜面などに生える

5月2日 やまなし

野生のナシ(山梨)の自生地は、人里周辺に限られる。大陸から人の手によって持ち込まれたと考えられている。文献には『日本書紀』に持統天皇の693年の詔によって五穀とともに「桑、苧、梨、栗、蕪菁」の栽培が奨励されている
中心部ほど酸味が強いことから「中酸(なす)」としたという語源説がある。

5月2日 くさぼけ

5月2日 やまぶき

5月2日 やまふじ

5月2日 おにぐるみ

5月2日 やまざくら

あした、天気になーれ
2012,5,3
5月4日、大津からのお客さんの案内は、Yが対応します。ファミリーです。両親と、小4の男の子。子どもさんに自然体験をさせてやれるところをとさがされるなか、インターネットで、ガイドウオークや里の伝承体験を掲載している宮津エコツー「HP」にフィットしたという経過です。(エコツーもいよいよ、ネットの時代ですなあ!)
そんな意向を踏まえて事務局の方でコーディネートのお手伝い。計画は、2泊3日。具体的には、1泊は伊根の民宿、2泊目はしおぎり荘。1日目に伊根で、釣り体験。 2日目午前中に天橋立ウオーク、午後、世屋で里山体験。3日目に柿渋塗り体験 という形で実施されることになりました。天橋立ウオークは橋立部会、柿渋塗り体験は物作り部会が担当されます。


世屋の里山体験は、当初、合力の会の田植えに関心があったようです。田植え体験をさせてやりたいが可能だろうか、と。合力の田植えは、大人子どもさまざまに混じっての手植えです。そこに参加されるのが理想です。が、日程が合いません。そんなことで、田植え話はキャンセルだと思っていました。
けれども、上世屋では時季外れの田植えでも、平地ではやっているじゃないですか。なんと、田植え体験へのこだわりは生きていたのです。どうとかなる話かどうか、あらためて問い合わせてみました。「エコツーで田圃作ったらええやんか」とIさん。「いつでもどんなお客さんにもあいてできるし。」ごもっともな提案です。「きよっさん、今年からつくらん田があるいうとるそ、ちいさいで、てごろや、」とKちゃん。おいおい、あさってのことやぞ!、、、そんなことです。、、、、アウトやな!わけをいって断らないととあきらめかけました。
そんな中で、耳よりの情報を寄せてくれたのが、Mくん。「松尾で、Nさんが連休にうえるだいうとんなる、機械だけど、四隅は手でうえなあかんところがでる。そこ、たのんでみたらどうだ」。さっそくNさんに電話してみると、「一坪ぐらいなら。」それだけあれば7,80株は可能です。そんなことで、田植え体験セーフ!ここだけ、いまだけ、貴方だけ!そういう気持が明日を開く!!エコツーは、人と人と人と人と人と人と人と人と人と人とのネットなんだと、今回も勉強しました。
そこまでしてあげる必要があるの?と親切な問題提起もあります。はい、じゅうぶんにうけたまわっておきます。が、お客様は神様、ご無理ごもっともの世界がツーリズム、(でっせ!)、期待の連休の一度しかないせっかくの旅に、宮津を選んでくださったのです。世屋の里を選んでくださったのです。ご馳走するのがおもてなし、走り回って走り回って段取りするのがご馳走、あぐらをかいてる店は口コミで広がります。


合力の家では、タカ上がりや囲炉裏燃やしなどもさせてもらおうとお願いしています。
あした天気になーれ!!

カエルの合唱団!男声合唱か、女声合唱か、はたまた、混声合唱か?
2012,5,3

田植えが始まっています。連休の後半にピークを迎えます。一方、上世屋の田植え。0君は18日、合力の会では28日を予定しているとのことです。苗の成長具合、その後の天候の見通しなども睨んでの準備がすすみます。


田植えに備え水が注ぎ込まれた田圃はカエル王国。いったいどれだけのカエルが鳴いているのでしょう。里山の棚田は、カエルの合唱団の大ステージ。

クアックアックアックアッ、げろげろ゛ろろ゛ろ カタカタカタカタ ぶおーぶぉー フィーョフィーョ くくっくくっくくっ。

さて、そこで質問。この合唱団は、男声合唱か、女声合唱か、はたまた、混声合唱か。カエルは喉にある鳴き袋を膨らませることによって音を発します。これを鳴嚢(めいのう)といいます。この鳴嚢を持っているのは、オスだけか、メスだけか、はたまた両方が持っているのか、ということです。
鳴嚢を持つのは、はい、Sさんどっちですか。メス、いつも泣くから!そりぁ泣かしているんでしょ違うんです。オスなのです。だから、カエル合唱団は、男声合唱団。

もう一つ質問。なぜカエルの男性は鳴かなければいけないのか、それは、二つの理由が考えられているそうです。

① 縄張りのアピール
オスがここは自分のテリトリーだ 寄るな 別のオスのカエルに対して誇示する必要がある。
② 居場所のアピール
カップルを作るのは夜。ここにおいで、こっちだよ、メスを呼び寄せる必要がある。
「広告音」と呼ばれる鳴き声。田植え時期には幾つもの種類が混じっています。暗いと分かりません。メスは鳴き声によって、カエルの種類を見分けるといいます。

クアックアックアックアッ、げろげろ゛ろろ゛ろ カタカタカタカタ ぶおーぶぉー フィーョフィーョ くくっくくっくくっ
みんな一つ一つ意味のある「カエル語」。
それにしても、ピーひょろーピーひょろーと鳶の歌、からすなぜなくのとカラスの歌、かえるのうたが、、、、とカエルの歌、あれまつむしが、、、と虫の歌。自然の生き物の声を取り込んだ歌の多いこと。自然の生き物と共生してきた中で、民族的に培われてきた暮らしの背景の音を音楽ととらえる感性がこれらの歌を生んだのでしょう。

死に近き 母に添い寝の しんしんと 遠田の蛙 天に聞こゆる
齋藤茂吉

里山の振興は、日本人の音楽的感性の継承という課題もあるということです(空恐ろしいなあ!ですって、ぼちぼちいきまひょかいな。)

『万葉弁当』を作ってください!
2012,5,2
「楽しむ会」実施にあたっては、おおくのかたを「悩」ませました。なかでも困らせたのは、お弁当を注文した、いーぽーと世屋・しおぎり荘さんだったのではないでしょうか。
『万葉弁当』を作ってください!支配人のSさんは怪訝な様子で、「スタッフがこまるようなものはできない」とすんなりと受けてくれません!「どんなメニューをご希望なんですか」と、突っ込まれます。例によって、頭にあるのは、まんようべんとうという中味のない空の弁当箱。言葉だけしか、もちあわせちゃいないのですから、返答もしどろもどろ。「いやーウリや栗を食ったとか、セリを摘んで彼女への贈りものにしたとか、粟を蒔いてどうこうしたとか、そんな歌があるんですけども。万葉植物というのはですね、里山のなんでもない草木ぱっかりでその、、」
そんなやりとりを見かねてでしょうか、厨房のMaさんは、勇敢でした。「考えてみましょうよ」。
ということで誕生した「世屋の里・万葉弁当」。


そのお品書き。煮物(コンニャク・シイタケ・ニンジン・コゴミ・高野とうふ)テンプラ(鱸・シイタケ・ニンジン・ふきのとう・よもぎ)酢の物(ネギとイカの酢みそ和え)焼き物(カレイの一夜干し・だし巻き卵)ご飯(雑穀ごはん・ワサビむすび)漬け物(キュウリの粕漬け・あかかぶの甘酢漬け)甘み(ヨモギ団子)
万葉弁当おしながき

ふきのとう、コゴミなどの旬の山菜や野菜類、あわ、キビなどの穀類は地元に食材を求めて頂きました。イカや鱸やカレイも宮津の里海のものです。甘みの団子には、ヨモギを混ぜてくださいました。みんな、歌に含まれているか、あるいは、木簡などに記録のあるものばかりです。
万葉弁当包み紙・世屋里山の春

ツクシやふきのとう菜の花や桜、戻ってきたツバメ等をデザインしたカバーは里の仕掛け人Yさんの作品です。奈良時代の食生活を踏まえて見事に再現していただいたオリジナル弁当、「万葉の味」を皆さんに楽しんで頂くことができました。あらためて感謝。

「山笑う」から「山滴る」へ

今日から5月。Mさん、毎日新聞のコラム余録、迫力がありましたよ。松江観光協会プロデューサー高橋一清さんを取り上げているのです。その一節。「単なる名所巡りではなく、一歩踏み込んで土地の魅力を味わいたい人も多いのではないか。美しい風景の奥にあるものに触れたい観光客が増えているような気がする。」4/30の会を成功裡に終え、それを踏まえこれからのエコツーリズムを展望するものとして、なにかうずうずするものを感じませんか。全文は図書館へ寄って読んでくださいね、あしたすぐに!!

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さて、あらためて今日から5月。野山の様子を表す季語が「山笑う」から「山滴る」へ変わります。里波見の川では、稚アユを釣る人の姿。せやでは、多少悔しいですが、ゴルフ場の古木の藤がいいです、金をかけた「女優美」です。一方、宮ノ前棚田上では、野生「やまふじ」が満開。苦労しながら自力で咲いています。そのけなげさは、「伊豆の踊子」のようです。
ところで、Sさん、お好みは、どちらのタイプですか?
(どっちでもいい、からみついてくれたら!そりゃあないでしょう!!!)

休憩所では、藤棚の藤、階段横に植えたどうだんつつじが白い壺型の花を開いています。フキが種を風にのせる高さになった雌花ばかりになっています。
自然は、きれいなかわいいものばかりではありません。スギナも伸びて、休憩所や土手が、くさかりしてほしげな顔をしています。

「標高450mのせやフラワーツリー」
~世屋の春を楽しむ会をふりかえって~

京都新聞丹後中丹版 H24.5.1.付け記事

 おつかれさまでした。京都新聞が報じているように多くの皆さんに、世屋の春を楽しんでいただくことができました。かかわって頂いた皆さんの智恵や技術や汗の籠もったお世話が、今はやりのいい方をしますと、「標高450mのせやフラワーツリー」を立てたのではないでしょうか。エコと聞けば何を置いてもいかなくてはいけない、まいた先生(宮津エコツーアドバイザー)からもぜひ行ってあげてほしいといわれたと、万障繰り合わせて足をお運び頂いた庄司信洲先生。後援いただいた宮津市、上世屋自治会、藤織り保存会、合力の会、京都府地域力再生支援事業等にささえられながら、チケット販売、チラシ掲出、弁当、さらには、焼き物の協賛出展を頂いた伊根工房様など、そのお世話を提供して頂いた方を映画のエンディングにテーマソングとともに映し出される出演者スタッフふうに紹介するとすれば、五分ぐらいかかる!くらいです。ご理解ご協力協賛頂いた皆さんのネットワーク。これが何より大事な財産です。

それにしても、貴重な体験でした。検証しておけば、今後に生かせると思います。

まず、動機。
はるはるはる 水をはるきがはる体をはる
本来、命の精気が体に、里に、生き物にみちてくることをはるといいいます。世屋の里で、いま迎えようとしている春は格別、田圃に、三日月のような棚田に水がみちて命がよみがえっていく、そんな本来のはるです。
エコツーリズムを推進する立場として、二つ思いました。
一つはこの絶品の春を皆さんに味わって楽しんでいただきたい。この強さが原点でした。
しかし、絶品とかいってもしょせん主観の世界、「どこにでもある!」「わざわざいくほどか?」お客さんのおしりは重いのです。集客の決定力に欠けます。
もう一つ、自然+ワンを添える必要がある。ニューツーリズムの三要素「ここだけ、今だけ、あなただけ」から見れば、ここだけは、◎。しかし、「いまだけ・あなただけ」がない、それをどうするか、ということです。わざわざ行くほどか?と問われたときに、自信をもって、「ええ!わざわざ来ていただくべきです。」と答えられるもの。「天橋立+ワン」の発想が、宮津市エコツー設立の動機ですが、その「ワン」の「世屋・高山ガイド部会」もまた、その「自然」に「+ワン」を添える必要があるわけです。


今回は、里山の原風景・植物+日本人の心の原風景万葉集・万葉植物+いけばな」をくみあわせることができました。その部分がヒットしたと思います。里山の原風景+心の原風景、日本人の心の原風景のくみあわせは、今後のモデルになるかも知れません。ともかく、世屋・高山の「自然」に加えての「+ワン」。これが今後も問われていく世屋エコツーの生命線であることは、間違いありません。
部会員さんの個性ある持ち味がいよいよ輝くときです!

藤棚の藤の接ぎ穂に初花房つく!
2012,4,28

休憩所の藤棚の藤、台木から伸びた接ぎ穂に花房を発見しました。まだ1メートルほどですので、今年は無理だろうと思っていましたが、ふと見上げたら幾つもかわいらしい房ふっくらとつけていました。初花房です。新しい希望の花がまた一つ咲きました。

 

楽しむ会の案内看板、立ちました。田中さん、仕事の都合があるのでと、28日午後から立て巡らせてくれました。日置の交差点に始まって会場まで、せや街道に20カ所立って、お客さんを歓迎してくれています。

一年に一度あるかないかのスーパーな晴。春が一気にアクセルを踏み込んだような4月27日。M小三年・社会科学習 365分の1の確率であたる特等宝くじをあてた快晴のなか、里をウオークし、民家を見学し、暮らしの話をききました。たんぼの草道には、ヘビがいました。合力の家には「まっくろくろすけ」がすんでいました。

「つめたーい うじゃうじあー はじめてみた ここの川はおとがする 目にしみたけむり おもしろーい こわーい 時間がゆっくりー」
などの言葉が飛び交っていました。

 

棚田の保全や多様な生物の成育する環境の保護の取り組み、さとの技伝承と教育とエコツーガイドのコラボ。しかし、三年生だから、五感を大事にしよう、せやの里の自然とくらしを感じさせよう、それを課題にプランニングした立場からはガッツポーズ。mさん、sさん、いのもとさん、お疲れ様でした。

※ その後、午後からkさん、siさんが加わって、万葉の草木採集。合力の家の前が、万葉植物園になりました、

 

【ガイドウオーク・当日シナリオ】

おはようございます。
皆さんの学校は、どこにありますか。
教えてください
【  】
ここは、なんというところですか
【  】

ここも宮津市です、
同じようにたんぼや畑・家や川があります。
けれども坂道を、グニャグニャ回って登ってきましたね、
ここは標高が400mあります。気候、お天気も違います。それに合わせた暮らし方をしています。だからそのかたちなどはずいぶん違うところがあります。
どんなところが違うかで、皆さんの目でたしかめてください。

まず、たんぼから。

水をはってある田圃と
張ってない田圃があります。

張っている田圃 苗のお家。夜も寒いので暖かく過ごせるようにしてあげている稲の赤ちゃんのお家
丈夫になって、外に出しても大丈夫になったら外にだして植え替えてやります。

水をはっていない田圃、こっちに
その苗を植える、つまり田植え、
もう少しさき。

これが川、小さいので溝、小川。
水を田圃に届ける道。

水についていきましょう

田圃は段々になっているので、
上の田圃から下の田圃へと順番に張っていくのです。

おたまじゃくしです。やまあかがえるというカエルになります。カエルをお百姓さんは、大切にします。なぜかわかりますか。
ここは、レストランなんです。メニュー、カエル
お客さんはだれだと思いますか。ヘビさん、とんびさん たかさん、いのししさん。

ここからはもっとも古い形のたんぼたちを見ることができます。

 

みんなの近くの田圃はどんな形をしていますか
四角い、まっすぐ、広い、
ここの田圃は、四角くない、まっすぐではない、小さい。
山や谷に沿って田圃は作っていたんですよ。
~メモはいいですよ、心のカメラで写真、とっておきましょう、かしゃっ!撮れましたか~。
元々の形がそうぞうできますね。四角いまっすぐな田圃にすると、元々の自然の形が分からなくなります。
①家の形 手を広げて下さい。すっぽりと囲めますね。この中に約20軒ほどのお家があります。
屋根に登れますか。
手に吸盤のついている人いますか?

②畑の利用
ここは畑です。そばやコンニャクとか豆とかを作ります。
はたけは、どんな漢字ですか。田と火。草や木をはやし、それを燃やしてその灰を肥料にしたのです。
いまでは、野菜、ネギ、はくさい、ダイコン、ゴボウ等も作っています。稲ほどは入りません。けれども水はいります、だから、水の容器がおいてあるのです。

③ 水はどこから
川です。眼を閉じて聞いてください。
トトと何が聞こえますか。
勢いよく流れています
みんなの学校の前にも川があるでしょう
こんな音きこえますか

この川上は、山です、その先は、空。
生まれたての川なんです。ここから海へ向かってスタート。

どうでしたか、これが山の里のたんぼ・小川・水・畑・家・川です。次は、民家の見学をします、人は、ここでどんな風にくらしてきたか、そのお話をきいてください。
これでウオーク、おわります。

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