宮津エコツアー · 世屋・高山ガイド部会

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夏が行きます!

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第三回里山うおーきんぐっのことを毎日新聞、安部記者がとりあげてくださいました。

7月20日のことでしたから、ええぇいまごろぉ?!と一瞬とまどいましたが、なんのなんの、来年の夏が待ち遠しくなるような気分になる、冬も春もあるのに、、飛び越えて夏までもう一息がんばるか、とおもえる仕上がりでした。

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それにしても、参加頂いた芦田さんの感想、

「地元の方に案内してもらわないとこられない場所ですね、生きていて良かった、気持ちいい」

よくぞいってもらったとひっくり返りそうな想いになりました。

美味しかった、気持ちよかった、楽しかった、、、心と心の通うその一言をもらいたくて食担当の対馬さんもヨガ担当の川内さんもやっているようなものですから。

毎日新聞様には、よくぞ拾い上げてくださったとひたすら感謝感謝です、

もっともありがたいと思ったのは「改修を終えた丹後縦貫林道を生かす提案」という位置づけをしっかりとアピールして頂いていること。

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次回第六回は九月一四日、奥与謝・伊根の里海、奥伊根新井の風土自然暮らしを、今度も水の切り口を持ちながら、辿ります、

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(上 新井 上  三柱神社)

お気軽にご利用ください。

 

 

ブナ林ウオークを次のように行います。

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1 日時   平成30年8月18日 午前9時~午後15時

2 場所   宮津市上世屋
「上世屋・内山自然環境保全地域」のブナの森

コースは、駒倉峠入山口→高山→駒倉越え→内山→南谷→大ブナ→高山→駒倉入山口の予定です。

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いまどきちょっとひっくりかえりそうな周回ロングコースですが、現在、五十河側からは路肩崩れのため入れませんので、世屋側から。

「18日って今日やんか」

おひまならいまからでもどうぞ!!集合は、上世屋・世屋高原休憩所

幸い、北の高気圧が張り出してきたとかで晴れていながら、涼しい風を送ってくれるということですから、白神山地のような状況になることが期待されますよ。

 

 

 

 

 

 

空の青 雲の白 花の紅、、、夏の三点セット

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和名 サルスベリ

「ふーん、、、、」
方言
くすぐりのき、こそぐりのき、こちょごちょのき、ちょこちょこ、わらいぎ、わらいのき、などというのがある(日本植物方言集成)
「ほほう、、、」

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英語名
Crape myrtle は、ギンバイカ(myrtle)の花に似て、花弁がちりめん(crape)のように縮れていることから。      1 ギンバイカ(銀梅花)(common myrtle) Myrtus communis:フトモモ科ギンバイカ属の常緑低木;南ヨーロッパ産;香りのある白い花をつける;葉や果実にも芳香のあるところから古くはビーナス(Venus)の神木とされ,また愛の象徴として結婚式の花輪に用いる.
「、、なんと 縮緬を連想させておまけにビーナス(Venus)の神木とな!」

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中国南部原産で、中国名は、紫薇。
唐代長安の宮廷に多く植えられていた、宮廷のことは紫薇と呼ばれた。
「、、おおう、、なんとなんと宮廷花とな!!」

比較的長い間紅色の花が咲いていることから、百日紅ともいう。江蘇省徐州市、湖北省襄陽市、四川省自貢市、台湾基隆市などで市花とされている。

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奥が深そうです、、もっと調べた方がいいと思ったので検索すると

①サルスベリという名 | 広島の植物ノート 別冊 – Forest World
forests.world.coocan.jp/fnote/?p=1289
サルスベリの名は純粋な和名で、中国名は「紫薇」。别名の百日红(ヒャクジツコウ)の方が日本ではよく知られている。花期が長く、3ヶ月以上続くからだ。すぐれた庭園樹で、緑陰を作り、紅色の花でいっぱいになることから、「入惊儿树(入驚兒樹)」、「满堂红(満堂紅)」の名も得ている。しかし、これらの名は日本にはなじまなかったようだ。

もうひとつの系列の地方名に、くすぐりのき、こそぐりのき、こちょごちょのき、ちょこちょこ、わらいぎ、わらいのき、などというのがある(日本植物方言集成)。これは、大和本草に「樹の本を久しくかけば、枝皆うごく、故に本草の異名を怕痒樹(はくようじゅ)と云」と書かれているとおり、「幹の下の方をくすぐり続けると枝をゆすってかゆがる」ということ。この話は中国名の「痒痒树」の由来が伝わったものであろう(何故か、痒痒が怕痒となっている)。

—白花のサルスベリ

サルスベリには白花の園芸品種がある(上の写真)。これを白百日紅と書くのは納まりが悪いので「百日白」とする向きがある。正しい表現ではない。ところが、原産地の中国では花が紫紅色の標準品を「紫薇」とするのに対して、火紅色のものを「赤薇」、藍紫色のものを「翠薇」、白色のものを「银薇(銀薇)」と呼ぶ。白花品を「百日白」としてもよいのではないか。

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②サルスベリの花粉 (京都九条山の自然観察日記) net1010.net/2010/09/post_1847.php
雄しべは,花の中心部に密集している丈の短いものと,外側にひょろひょろと伸びている細長いものと2種類あります。雌しべは1本,長い方の雄しべと同じような形をしています。
中心部の雄しべは黄色い色鮮やかな花粉をたくさん付けていますが,これは虫をおびき寄せるための偽物らしいです。本物の花粉は,外側の細長い方の雄しべから放出されます。
多田多恵子著『したたかな植物たち』(2002年)には次のように書いてありました。
サルスベリの花を観察すると,長短2種頬の雄しべがある。花の中心部でよく目立つ多数の黄色い雄しべと,長く突き出しているがあまり目立たない紫色の雄しべ,の2タイプだ。受精に役立つのは,目立たない長い雄しべが出す花粉だけ。短くて目立つ雄しべは,花粉は出すものの,それは肝心の染色体(DNA)を含んでいない見かけ倒しの二セ花粉。虫をおびき寄せるための,安物のイミテーションなのである。

サルスベリの花粉に関する話題をもう一つ。
サルスベリは中国原産で,日本へは室町時代後半に渡来したとされていましたが,平等院鳳凰堂の阿字池を土壌調査したところ,940年頃の地層にサルスベリの花粉が見つかり,渡来時期が600年ほど早まる可能性があることが分かったそうです。
2010年5月25日付けの京都新聞に次のような記事が載っていました。
京都府立大の高原光教授(森林科学)が昨年9月,阿字池の池底堆積土を採集した。土に含まれる花粉などを分析し,放射性炭素年代測定調査を行った。その結果,堆積土の泥が940年ごろを境に変わり,花粉の主流はカシ類とイネ科からマツに急激に変化していた。以降にはサルスベリや力エデなど庭園樹木の花粉も―定量確認された。
平安京ができた8世紀末以降,都や周辺の人口が増え,建材や燃料などとしで利用するため,自然林(照葉樹林)の伐採が進み,アカマツ中心の二次林に変わったとみられる。
サルスベリは江戸時代に入ってから文献に登場するようになることから,従来は室町後半ごろに渡来したと考えられていた。年代の特定にはさらに研究が必要だが,今回の調査で,渡来時期は約6OO年ほど早まる可能性がある。
940年ごろといえば,平安時代中期,摂関政治が成熟した頃です。
894年に遣唐使は廃止されているので,それ以前に遣唐使が持ち帰ったものなのでしょうか。

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結論

■ やはり 世屋の夏野におけ サルスベリ

長安の都へ赴いた遣唐使が宮廷花として日本にも広めよと、皇帝から拝受され持ち帰り、平等院などに植樹され、浄土の世界を描いた花、ということになると、これは猿滑りだとあなどることはもちろん、あまり大きくならないのでと小さな庭に閉じこめておいていい花ではない、そうおもいました。

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花がもっとも映える場所を厳選して植えるべきだ、となると適地はそうそうあるものではありません!その一つが「世屋の夏野」です。

 

 

ふるさとの山の畑の脇に湧く冷たい清水を飲みたい、、、そういうて書いてよこしましたわなぁ、息子が。とおばあさんは語ります。
中国に兵隊にいかされて、泥の中をはい回って戦う兵隊さんたちはみなその泥水を飲んでいたんです、と。
今年は73回目の終戦記念日です。そんなエピソードに思いを巡らしながら実施した第四回丹後里山ウオーキングッ!「山の水を利くツアー」、

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丹後縦貫林道沿線湧水六ヶ所を巡った中で、温度では河来見三柱神社脇の水で、11.5度。

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しかし、味はそれぞれ好み、どの泉からもまろやかなとろみのある清冽な水がでていて、微妙な変化を楽しませてもらいました。

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途中には、日ヶ谷蓮園

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筒川の石の大仏、寺領の大銀杏と地元ならではの個性豊かな見所も多数。

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日ヶ谷の天長寺では、折からの雨で急遽本堂をお借りして雨宿りと、お弁当。そこで川内先生からヨガの手ほどきも、、、、、

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巨樹調査もかねて高校生たちも参加。

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河来見三柱神社に生育するケヤキは、胸高周径四メートル十五センチ。

タブの木は四メートル二十五センチ。いずれも「巨樹」認定。環境省の巨樹リストにアップすべくまとめてくれました。

「花見」にいこうかぁとでもいおうものなら
こんな暑いのに、なにかんがえとるうー と一蹴されかねないのが、サルスベリ。

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■ 百日紅 燃え白雲は 峰をなす   林翔

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■すぐそこに 海のある寺 百日紅   鎌倉喜久恵

花の期間が長いので重宝だし、赤と黒、夏にサルスベリが咲かなかったらそれこそ異常、日本の夏にはなくてはならない花ですけれども、花見には適さない花です、

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なので、「全国の百日紅の名所hananomeisyo.sakura.ne.jp/zenkoku-sarusuberi.htm – キャッシュ」を検索すると、そこにはサルスベリの名所はない、、、。「百日紅の花はともすれば見過ごしてしまう。 どこにでもある花だからあろうか? それゆえなのか、百日紅を集中的に植えている所は少ない。 百日紅の名所として案内する所がほとんど無いというのが実情である。」と。

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木のサイズが大きからず、小さからずのサイズ、そのためお寺に、お墓に 庭に閉じこめられているからかもしれません。

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もし、お寺から、墓から 街路樹から、解放する適地があるとするなら、それは世屋の里かも、、、

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風は高原風、広々とした緑の里山景観に映えることは請け合い。

上世屋のサルスベリを見にいこう!

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そんなことが夢ではないよというように、棚田跡の荒れ地に植えた一本サルスベリが花をつけました。

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■青天に 映ゆ百日紅 いま青春     丹羽杏華

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『花無心』良寛
花 無心にして 蝶を招き、 蝶 無心にして 花を訪ぬ。花 開くとき 蝶来たり、 蝶 来たるとき 花開く。
(われ)もまた 人を知らず。 人もまた 吾を知らず。知らずして 帝則(ていそく)に従う。

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(花は、蝶を招こうとして咲いているのではなく。蝶に、花を訪ねようという心があるのでもない。花が咲くと、蝶が飛んできて、蝶が飛んでくる時に花が咲いている。自分も、他の人々のことは知らないが、他の人々も自分のことを知らない。互いに知らないながら、天地の道理に従って生きている)

 

道をこ埋める服装も肌の色も違う人たち、これ映画のロケ?!

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、、、、ではなく、某大学に環境系で海外から留学している学生さんたち。

自然と人間の今と未来、その研修プログラムの舞台に里山世屋の備えている諸条件は貴重ということで来訪してらっしゃるのです。

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これだけの人数での来訪が、夏の恒例になっているのはうれしいことです。

また、そのなかで敬意を表したいのは、過疎の村では手が回りかねていることもおおいなか、そのプログラムの一環で、地元の皆さんとの交流も兼ねたボランティア活動を設定してくださっていること。とりくんでもらったのは、川の堰堤の除草や学校跡の藤棚の剪定や花壇整備。

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さらに、今年は宮津高校のフィールド探求部のみなさんも加わってくれました。

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過疎の中で何が悲しいかというと花がなくなったこと、

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花は元気と勇気そのもの。

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若者たちが、ーあの暑い夏の日の前日八月五日、国際交流を深めながら作ってくれた夏里山花のオブジェ。

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若者同士の愛と連帯で平和の創造をとのメッセージを、世界に発信しているかのようです。

日置田圃は緩やかですが、棚田たんぼです。

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畑川と世屋川からの土砂の堆積した扇状地に開かれたためです。

扇状地といえば、大宮町森本トンネルを京丹後市側へ降りる溜め池。

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絵に描いたような教科書そのままの扇状地を、先の集中豪雨が作ってくれました。

こちら日置の扇状地地形形成については、源流のせや高原が地震などで地盤がゆるんでいたところにそんな集中豪雨がおそい、大規模な地滑りと土石流が発生したことによるという説があります。

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ここに米作りの技術をもつ渡来人が村をなし、緑の水田に変える歴史が始まったのですが、!それは、2000年前のことだろうと推定されています。

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ちなみに、ここから海にあふれた土砂は北東から南西への海流にはこばれ、天橋立を形成したということです。

 

 

海も。

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田圃も。

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常夏さんことかわらなでしこも。

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ハスも

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(上 日ヶ谷蓮苑)

いつもの年のようにこの暑さもどこ吹く風!といった風情。

しかし、路地の作物にはこの水不足は想定外。

小豆畑も。

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里芋畑も。

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大雨も土砂災害も猛暑も熱中症も異常気象の裏表で、地球温暖化によるものだということを畑の作物たちにどう言い聞かせたらいいんでしょう。

 

 

 

利き水ツアーのご案内!

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太陽の異常接近、太陽がいっぱい!といわれても納得するほどの暑さです。

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こんな夏に対抗できるのは、丹後の山奥に湧くキレッキレの水!

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(上 大宮町明田 城ヶ越え清水)

「エコガイド・ネイチャーヨガ・フィールドシェフが全力でコラボ」丹後里山ウォーキングッ、第四回は橋北方面、日ヶ谷、筒川を訪ねます。

茶褐色の木が緑の山肌に点々と。

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ナラ枯れです。

昨年まで、成相寺裏山から畑谷付近に見えだしていました。

「■病気に感染した樹木は、水不足や高温が続いた場合(今年の夏の状況)に早く枯れる傾向があります。」ということです。

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この暑さが、山を越え、浅谷、せや谷への拡大に拍車をかけたのでしょう。

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さて、この拡大は「■大径木が増えたことと, 感染して枯死した木を処理せずに放置したのが被害拡大の原因です。」ということです、

つまりナラ枯れ発生の最大の予防は、森に手を入れ、更新を続ける、ということ。

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矢野竈でいま進行中の炭焼きプロジェクト、ささやかなにもとてつもなく大きな意味があるのだぁとおもいながら、山肌に増えていく茶褐色を見ています。

 

 

 

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