宮津エコツアー · 6月 2012

6月 2012

2012/06/26
ウスバシロチョウからバトンをもらうかのように六月になって現れるのが、ひょうもんちょうの仲間です。うらぎんひょうもんがアザミに集まっていました。

草原、林のチョウです。タチツボスミレなどスミレ類を食草にしています。
おもしろいのが、生活スタイル。夏の暑さが苦手なのか、夏の間は、夏眠して涼しくなってから再び活動しはじめる、というのです。


Mさん、どこかの電力会社に売り込めば、買ってくれるかもしれません。「皆さん、夏眠しましょう、うらぎんひょうもんのように!」

2012/06/25
ウム!これは、!草刈り機の先から夏の便りです。鬼も十八、番茶も出ばな、■■も花盛り、の■■の臭いです。
ほしほうじゃくがナデシコに訪花し、ホバリングしながら、花から花へ蜜を吸って回っていました。

ほしほうじゃくはスズメガ科の蛾です。初夏から秋にかけ、発生を繰り返します・


このほしほうじゃくは、■■、これがなくては生きていけません。幼虫の食草だからです。さて、■■とは?
それにしても、大半の敵を撃退する■■の臭いの威力にめげずに、そのバリアを突破したほしほうじゃくの根性のあっぱれさ。
Mさん、受験生のお守りに、ほしほうじゃくの爪の垢を売ればいいと思いませんか。煎じて飲めば、必ず目標を突破できる!どこかの怪しげなお守りよりも効き目はありますよ。

※ ■■の解答(1 わさび 2 ニンニク 3 へくそかずら 4 ハッカ)

天橋立は、何と言ったて神仏の聖地。国生みの神様が天に通われた架け橋。文殊菩薩の鎮座地。いやいや、鬼門の話ではありません。

3.6キロの天橋立の中に、たった1本、立派なヤマナシ。今年は豊作模様。

現代の重要な果実であるナシは、元々ヤマナシから改良されたもの。果実は秋に熟し、大型・洋ナシ形、緑色で生食できる。一昨年ガイド部会の研修中、全員でカラスのおこぼれを頂戴した。全員絶賛。

丹後地方で、ナシの木が多く植えられたのは、江戸時代の北前船の就航から。鳥取大学の渡邉先生によると、「鬼門 ナシ」と言って梨の木は好まれ、人家の近くに沢山植えられていたそうである。最近は、ほとんど切られてその面影は見られませんが、秋には是非、食べに来てください。 場所は、大天橋濃松、小女郎のこみちの入口すぐです。これは小女郎に化けたキツネの話ではありません。

木は胸高直径30cm以上の大木です。

ヤマモモは、高知県花・徳島県木、四国では身近な果実のようです。先日、ラジオで高知県の方が、ヤマモモの実の用途を種々、その中で、塩を振りかけて酒のつまみに・・・

度数の高い焼酎をストレートでグイ、グイ。いやいやこれは、いけるとなるのでしょうか。

 

熟し始めたのは、大天橋の濃松 皇太子殿下お手植えの松付近のもの

 

人間にも個性があるように、植物にも個体差あり。小天橋の運河沿いの塩池付近のものは、私はあわてません。ボチボチでんな・・・・

2012/06/25
モンシロチョウ(すじぐろしろちょう?)が吸蜜に訪れた花は、クマノミズキです。

遠目では、ミズキとよく似ています。繰り返して覚えた、くまたいみずご、クマ対ミズ互の特徴に照らしても、枝の出方は「対生」。ミズキとは、花の時期が一月遅いはずなので間違いないです!それにしても、、あっちにこっちにとよく目立ちます。本州、四国、九州、台湾  の山地に分布する木です。温暖化なのでしょうか。
一方の、ミズキ!今年みたやろか?!、という感じがします、咲かない年回りがあるのでしょうか。

2012/06/24

ナデシコ満開!

ただし、今咲いているのは、移入した栽培園芸種。

地物ナデシコに先立って一足先に咲きました。
ナデシコはキクやサクラソウ、ハナショウブ、アサガオなどと共に盛んに栽培され、
「めづらしきなでしこ一重八重十重百重千重数百種あり。筆につくしがたく又なでしこにて撫子をはなれ物有」というぐらい、奇種、変種が作られたといいます。
今咲いているのは、茎が太く長く固く高く、花も大柄。 中国伝来のセキチクともかけ合わされて丈夫で長持ちして見栄えするよう改良されたものでしょう。
常夏の別名を持つほどに夏の日差しを受け、咲き輝きます。

生き物も、楽しんでいます。
一方、 在来の地物の世屋ナデシコは、栽培園芸種と比べると、細くしだれ、花が小さく優しいのが特徴です。


なでしこが、花見るごとに娘子(をとめ)らが笑(ゑ)まひのにほひ、思ほゆるかも
《なでしこの花を見るたびに、少女の笑顔の美しさを思い起こします。》
とナデシコを詠んだのは、大伴家持(おおとものやかもち)
彼が見ていたのは、改良される前のものであったはず。
「一本(ひともと)の、なでしこ植ゑし、その心、誰れに見せむと、思ひ始(そ)めけむ」
秋の七草に列するぐらいで、「万葉ナデシコ」が楽しめるのはもう少し先。

2012/06/24
下世屋の庭先で、美しく咲いているガクアジサイを見つけました。

空き家にも新しい住人が入ってこられて、活気が生まれている下世屋です。

里の路地裏の風情と、アジサイはとてもマッチします。様々に美しい西洋アジサイが、庭先を彩れば、新しい下世屋ができるのではないかな!そんなことを思いながら、撮りました。
公民館から先の龍渓街道では、「原種」のエゾアジサイの素朴な美しさを味わうことができます。

「こりゃあ感動するはずだよ」、と当時ヨーロッパから日本に来ていたある先生のことを思いながらの撮影です。

山アジサイの色合いは、絶品です。
アジサイの美しさに感動したのは、シーボルト先生。、ヨーロッパにはないので、名前をつけました。「ヒドランゲア・オタクサ」。オタクサとは、日本人妻おたきさんのことだといわれています。日本原産のアジサイは、中国経由でヨーロッパに伝わり、品種改良されて、再び日本に帰ってきました。それが、西洋アジサイ。

ここにもアジサイ、

(↑ 男山)

ここにもアジサイ、

(↑ ふるさとミュージアム)

ここにもアジサイ。

(↑ 成相寺)

いっぱいアジサイはあっても原種のアジサイと里帰りアジサイが隣り合わせにあるのが、下世屋の良さになるはず。

2012/06/24
松尾田んぼへ向かうため、下世屋から急斜面の松尾旧道を登りました。下世屋の里越しに海の展望を見たかったからです。

(↑ 手前下世屋の里、新しいバイパスが世屋川に架かる橋が美しい。日置の沖に栗田半島)

高原部に着くと、さらに展望は開けます。その景観の真ん中に三角形の山があります。

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(↑ 手前三角の行者山山頂より対岸右上のとんがりが青葉山)

Oさんが、「行者山」と教えてくださった山です。
若狭湾を隔てて、もう一つ三角形の山が見えます。青葉山です。二つの三角の山が、若狭湾を隔てて、向かい合うのです。三角の山は聖なる山とされます。
世屋の行者山と舞鶴の青葉山と。この二つの三角が重なるアングルをさぐりながら、思ったことがあります。そういえば青葉山の麓にあるお寺、松尾寺といったなあ、ここも松尾。この山を修行の山とした行者様たち、彼らは、松尾寺に縁を持つ行者なのではないだろうか、、、。畑は成相寺のお世話をした村です。松尾は、ひょっとして、行者様たちの住み着いた里?
京丹後市弥栄町の金剛童子山も別名行者山。三角形の美しい山です。

Mさんの栽培するこんにゃくが、とんがった芽を出して、二つの三角を眺めていました。

2012/06/23
キアゲハの五齢幼虫が、 シシウドを食べています。キアゲハの五齢幼虫に、シシウドが食べられています。


蝶は、チョウ偏食家、キアゲハはセリ科の植物しか食べません。大きくなるシシウドは絶好の食べ物です。

大人になったら、同じ花の蜜を吸います。

だから、モンシロチョウの青虫に、一緒に食べないか、と誘っても彼は首を振ります。何でも食べて丈夫になりなさい、は通じません。何でも食べるイノシシを「品がないわねえ」などと笑っているのかも。何でも広く食べればいいのに、「これしか」「今しか」」「あなたしか」という関係を食草との間に作ってしまったのです。

広食性から狭食性へ、その道を蝶が選んだ理由!
Mさん、今度ガイドがあればこのネタ、使いましょうよ。

世屋の夏を楽しむ会・案内ちらし

240708夏の草花観察会チラシ

光田先生をお招きして、お話を伺い世屋の棚田や滝周辺の夏の草花を楽しむ会(7月8日開催)が、いよいよとなりました。

案内チラシの印刷もまもなくできあがります。募集は25名様です。今、すでに11名の申し込みがあります。ご希望の方(部会員も含めて)は、できるだけ早くお願いします。定員になりしだい締め切ります。   <midorimushi>

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