環境省のレッドデータブックでは、準絶滅危惧種指定のウミヒルモ。
京都府では、栗田湾や伊根湾などの波の穏やかな海域の3~5mぐらいの砂地の海底に生育するらしい。アマモと同じ仲間で海の中で花を咲かせる種子植物。
「持続的な未来の構築」を目指して、交換留学生の学外授業。 今年も宮津市をフィールドに行われました。
総勢27名 初日の6日は、上世屋でのフィールドツアーと伊根の舟屋見学。
2日目の7日は、三班に分かれてA:地場産業(宮津街中)、B:観光と環境(天橋立)、C:エネルギー(栗田半島)で実施。
B班の担当は「観光と環境」。 天橋立駅前の「知恵の輪館」で平成16年の23号台風 倒木松をベースに「松が未来に遺すもの」のお話から始まり、智恩寺、小天橋、大天橋、籠神社まで半日ウオークコース。
受講生は、アメリカ・ドイツ・スエーデン・オランダ・オーストラリア・中国・日本の七国の学生。
ヤマモモのじゅうたん 一里塚付近
よい自然環境で豊作のヤマモモ試食 べりー・グッド!
持続可能な発展のための課題で取上げたり議論になったこと
・天橋立の植生、天橋立の保全、マツ枯れ対策、ごみ問題、アサリの減少、与謝の海と阿蘇海の水質と塩分濃度等。
・栗田半島エネルギー問題では、原発を止めたとしても代替案をどうするのか、侃々がくがくの議論になったそうです。
全員で記念撮影 右端が深町先生
昭和30年代 海水浴場としてにぎわった小天橋の浜、今は有害外来植物が増えています。
先日、天橋立ガイド部会の研修で除草を行った小天橋。 今回は、天橋立を守る会(会長 森輝吉氏)が、中心となって第一回「天橋立の白砂復活大作戦」を実施しました。
植生の生育状況から時機を逸した感と同時に広大な面積の除草を前に、主催者の森会長は、「千里の道も一歩から」と挨拶 第二回目以降は、ゴールデン・ウイーク前後目途に大々的な計画にすることを宣言。
参加者の除草風景 参加者は行政・観光業者・守る会関係者等
除草対象植物は「マツヨイグサ」(あかばな科)と「ヒゲナガスズメノチャヒキ」(いね科)に限定
成果量はわずかでも、今後に期待
作業風景を伝える新聞報道 「京都新聞・丹後中丹版」 平25.6.26
大江山連峰は、なだらかな起伏と山容をもつ一連の峰群。
東端の赤岩山(669m)から杉山(697m)、鬼の岩屋(686m)、鍋塚(763m)、鳩ヶ峰(746m)、千丈ヶ嶽(832.5m)、西端の赤石山(736m)までが連峰。
天橋立の形成にはこの連峰が大きく貢献。この連峰を源流とする野田川が、世屋の高山(702m)とともに土砂を運んで形成されました。また、宮津市街の中心を流れる大手川もこの連峰が源流です。
宇野ヶ岳・杉山へ登る途中 ナメラと地元で呼ばれている地点からの天橋立遠望 (写真は上宮津・杉山ガイド部会の松本さん撮影)
天橋立 小天橋から杉山方面を望む
阿蘇海から大江山連邦(野田川の源流)遠望 (写真は白石さん撮影)
天橋立ガイド部会では、毎月第二木曜日を定例の研修日としています。
先月は、亀岡市にある大本教「花明山植物園」の見学。今月は、海水浴シーズンを前にした天橋立小天橋の有害植物の除草を行いました。
砂浜を我が物顔にふるまう「ヒゲナガスズメノチャヒキ」(髭長雀の茶挽き) いね科
ヒゲナガスズメノチャヒキの穂 衣服に付くと自然には取れません。逆刺で皮膚を傷つける。
ヒゲナガスズメノチャヒキとオオマツヨイグサ(中央手前側の1本)、右側の叢生はハマナス
除草対象のオオマツヨイグサ。放置すると種で何倍に増えるのでしょうか。白砂の天敵。
軍手は大失敗。釣り針の係りのような逆刺で指をチクチク。
狭い範囲ですが、休憩をはさみ約2時間半の成果。約200㎡。
ハマヒルガオ 花はほぼ終了、結実。
丹後天橋立大江山国定公園内にあって、いずれも自然が織りなす技。
上宮津・杉山ガイド部会主催 地質学の小滝篤夫先生のお話で杉山をウオーク。
◎ 杉山と天橋立の比較
項 目 杉 山 天橋立
・ 成立年代 約4億5千万年前の岩石隆起 約8千年前以降砂洲形成
・ 主な地質 かんらん岩・蛇紋岩 花崗岩が風化した砂礫
・ 地球内位置等 マントル 深層部 マグマ 深成岩
・ 代表的な植生 天然杉、ヒユウガミズキ クロマツ、アカマツ
・ 互いの関係 相思相愛 宮津市街の南北に位置し、毎日見詰め合っている。
屏風岩
かんらん岩 (左側約2/3の部分) と 蛇紋岩 (右側約1/3の部分 ややミドリがかった部分)
蛇紋石 (左側 ミドリの石) と かんらん石 (右側 黒っぽい縦長の石)
杉山林道終点の看板 天橋立、ブナ林の高山など
かすんで見える天橋立
かんらん岩地帯と花崗岩地帯の境目 右側の岩石までがかんらん岩地帯、 石より左側は花崗岩地帯
ヒュウガミズキの実
杉山(697m)山頂付近 風穴とホクリクタツナミソウ