宮津エコツアー · 世屋・高山ガイド部会

世屋・高山ガイド部会

世屋・高山ガイド部会の活動ブログ

森のでき方・作り方、そして森の恵みの楽しみ方!その理解を深め実践力を磨こう、その観点から、とくに「くろもじ」に特化して、丹後広域振興局農林商工部森づくり推進室(林業振興担当)畑中英樹副室長さまにご指導アドバイスをいただきました> IMG_9246

皆伐後七年、栗 やまならし、 ヤマモミジ、やまぼうしなどが生えている木叢にスノーシューで入らせてもらいましたが、くろもじの生育状況、密度、他の樹種との関係など聞く説明がひとつひとつ納得できる物で、大変勉強になりました。 IMG_9240 そのなかで印象的だった話は、栗の幼木が元気にたくさん育っていたこと。冷温帯の中心に木のひとつで、桃栗三年というほど 成長が早く腐りにくく 縄文時代から 食糧としても用材としても大切な木だったが、その栗の森を消滅させたのが明治からの鉄道の枕木の需要。そのあおりを食ったのがクマ、、、。 IMG_9227

なるほどぉ!研修のお裾分けしますよ、スノーシューウオーク、いらっしゃいませんか。

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さて、これで12回満了。

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この間、「森」・里・海」のつながりの紡ぎ直しをテーマに取り組んできましたが上世屋だけでなく、木子、松尾、日置、与謝野町などから集まって頂けるようになってきたことを実感できるのはうれしいことです。

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次年度もさらに、地に着いた形で、取り組んでいきたいとおもっています。

年末年始は少雪で推移し、このままふらん場合には「雪請いせんならん」等と冗談をいうておりましたが、それなりに降ったのでまあ一件落着。

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「雪請い」はしなくてもすんだのです、けれどやらなきゃならんばあいにはどうやるか、

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形としては雨乞いに準じてと言うことになるんでしょうけれど、実はその準備はしておりません。

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さて、その雨乞いについて、宮本常一編著の旅の民俗と歴史8山の旅に紹介してありました。備中の人古河古松軒の九州旅をしたおりの紀行文『西遊雑記』からとして。
「水俣はかなりの町場で、古松軒が訪れたときは水涸れで数十ヶ村が申し合わせて雨乞いをするというときであった。海岸にいってみると、数百人もの人が集って、掛け作りの小屋に、女の形につくった一丈ほどもある藁人形に紙でつくった大振袖の着物を着せた物を祀り、社人の祭文のあと、太鼓をたたいて、大勢の人々が、『龍神竜王未神々へ申す、波風をしずめて聞きめされ、姫は神代の姫にて祭り、雨をたもれゝ雨が降らねば木草も枯れる、人だねも絶える、雨をたもれ、姫をましょゝ』と替わりあって雨が降るまで唱え、雨が降ったら、藁人形を海に流すのだということであった。」

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1783年7月に水俣に入ったときの事だそうです。

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ちなみに「200年ほど前までは、村々の娘たちを集めてくじを引かせ、それに当たった娘を人柱として龍神にささげたものだという」こと。
雪が無いとないでこまるだが!という願いを聞き届けてもらっての大雪なら、感謝かんしゃです。

大雪のまたの日①、

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大雪のまたの日②、

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大雪のまたの日③、

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自然の猛威のまえに現代生活は無力だなぁと思います。

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さて、この雪清少納言さんのころもふったわけで、日常生活を断ち切る雪に対する緊張感、これを彼女が取り上げないわけはありません。

、、、、、、、、、、、

雪のいと高うはあらで、薄らかに降りたるなどは、いとこそをかしけれ。
(雪がそんなに高くはなくて、うっすらと降った様子などは、とても風情があるものだ。)

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また、雪のいと高う降り積りたる夕暮より、端近う、同じ心なる人、二、三人ばかり、火桶(ひおけ)を中に据ゑて物語などするほどに、暗うなりぬれど、こなたには火もともさぬに、大かたの雪の光いと白う見えたるに、火箸(ひばし)して灰など掻きすさみて、あはれなるもをかしきも言ひあはせたるこそ、をかしけれ。
( また、雪がとても高く降り積もった夕暮れから、部屋の端に近いところで、気の合う人、2~3人ほどで、火桶を中において雑談などしているうちに、暗くなったけれど、こちらには火もともさないのに、おおむね雪の光でとても白く明るく見えている、火箸で灰をいたずらに掻いて、しみじみとした話や面白い話を何でも話し合っていたのが、趣深い感じだった。 )

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宵もや過ぎぬらむと思ふほどに、沓(くつ)の音近う聞ゆれば、怪しと、見出したるに、時々、かやうの折におぼえなく見ゆる人なりけり。「今日の雪を、いかにと思ひやりきこえながら、なでふ事に障りて、その所に暮しつる」など言ふ。「今日来む」などやうの筋をぞ言ふらむかし。昼ありつる事どもなどうちはじめて、よろづの事を言ふ。円座(わらふだ)ばかりさし出でたれど、片つ方の足は下ながらあるに、鐘の音なども聞ゆるまで、内にも外にも、この言ふ事は、飽かずぞおぼゆる。
(宵も過ぎたかと思う頃に、靴の音が近く聞こえるので、あやしいと思って外を見ると、時々、こうした晩に連絡もなくひょっこりと姿を見せる人であった。「今日の大雪を、どうしておられるかとご心配申し上げながら、何ということもない用事の障りがあって、どこそこで一日を過ごしていました。」などと言う。「今日来む」というあの歌の筋を踏まえた言葉であるらしい。昼間にあったことなどから始めて、色々な話をする。円座(ざぶとん)を差し出したけれど、一方の足を地面に下ろしたままで、鐘の音などが聞こえる頃まで、部屋の中でも外でも、こうして話し合っている事には、飽きるということがないように思われた。  )

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明暮のほどに帰るとて、「雪、何の山に満てり」と誦(ず)じたるは、いとをかしきものなり。女の限りしては、さも、え居明さざらまし(あかさざらまし)を、ただなるよりは、をかしう好きたる有様など言ひあはせたり。
(明け方になって帰りがけに、「雪、何とかいう山に満てり」と詩を吟詠したのは、とても風流なことである。女だけの集まりでは、そんなに、一晩中雑談で明かすことなどできないだろうが、男性が加わると、女性も風流で情趣のある様子などを語り合うようになるものだ。 )
※『枕草子』の現代語訳:101 – Es Discovery esdiscovery.jp/knowledge/japan5/makura101.html – キャッシュ

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たしかに、「176段」にある、と金さん。

使われていない上世屋の旧公民館についての新聞記事を紹介します。

H28.1.18付け 京都新聞

上世屋の旧公民館改修の動き

 

おめでとう!と松尾の一本桜が申しております。

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松尾の一本夜桜、かなり強い投光器を数台、投入されての撮影なんですか!

ところで、写真のタイトルは「世谷高原の一本桜」とあります。せやの漢字表記はいくつも見られます。

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狭谷とか世谷とか。

一般的には「世屋」。

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あえて「世谷」を選ばれたのは、理由があるのでしょうか。

さてその一本桜の今。

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今年の春は早く来そうです。

下の桜は、2012年4月23日、

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開花は四月の中旬になるかも知れません。

 

 

冬の森スノーシューハイキングのご案内

~2016年モデルフォレスト運動教育研修プログラム・12回満了感謝番外編として~

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一年間、モデルフォレスト運動教育研修プログラムのご利用ありがとうございました。ことしは、大人の皆さんだけでなく、小学生・高校生のみなさんに利用して頂いたこと、また、ジオの視点も加えてウオークできたこと、世屋と波見という橋北一帯が森里海のつながりで生物多様性重要里地里山500に選定され海星公園の協力がいただけたことなど、おおきな成果がありました。あらためて感謝もうしあげます。
さて、教育研修プログラム・12回満了感謝番外編として、冬の森をスノーシューでハイキングを計画しました。

◆ウオークガイド 宮津世屋エコツーリズムガイドの会
◆日時   2月5日(日) 午前9;30~2;00

◆会場  宮津市世屋高原 岳山一帯

◆集合   世屋高原家族旅行村バス停

◆参加料 無料
◆持ち物 弁当、お茶 おやつ かんじき、スノーシューなど
※スノーシューは一セット500円、但し高校生以下無料で準備できます。
※弁当 おにぎり弁当を650円で準備できます。いずれも連絡ください。

昭和の始め頃、せや高原は地滑りの緩斜面を利用してスキー場が開設されていました。北海道に似た「ひゃあひゃあ雪」だとして京阪神からのお客さんで賑わい、民宿も営まれていたということです。
その世屋高原の真ん中標高637mの岳山を目指して、家族旅行村バス停付近から、登ります。木々や命たちの冬越し姿と夏の緑の森とは一対のもの、冷厳なほどのピュアーさが息づく春を待つ森を一緒に歩きませんか。どうぞお気軽にご利用下さい。

 

 

朝日新聞京都歌壇に知人の名。

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「1ミリの種より生まれし三キロの白菜ずしり両手に重し」

作者佐藤さんは元先生、生きるものへ情愛をたっぷりそそいでお仕事されていた様子を思い出しました。

(たしかに、1ミリのたねでも、蒔かねば育ちません、重さが感じられない、さらさらと流れるような種に秘めた可能性、、、さすがぁ、、、長塚節賞ですなぁ。)

ちょっと刺激されて、、

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野の鳥に 友の歳暮の お裾分け   世屋野蕪村

 

《2016年 モデルフォレスト運動教育研修プログラム》も、今回で第12回、最終回
です。

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第11回研修では、「杉乃精」の村山様からの上世屋「軍部の森」のくろもじの群生は資源として貴重であるとのお話で、夢をふくらまさせて頂きました。その夢をどうつかんでいくのか、そこが今後の課題になってくるところですが、次回12回プログラムでは、丹後広域振興局農林商工部森づくり推進室(林業振興担当) 畑中英樹副室長さまにお願いして森のでき方・作り方、そして森の恵みの楽しみ方!その観点から、<ご指導アドバイスをいただきたいと考えています。

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新たに「森」へのスタートをきって二年めの上世屋「軍部の森」周辺には、様々に齢を重ね、変化発達している「森」があります。そこで木々たちは互いに切磋琢磨して森として育っています。そのなかには、くろもじを森の恵みとして楽しみ、生かすためには、人は、どう関わったらいいのか、教えてくれるものがあるはず。森作りの達人畑中英樹さんと廻ります。
{みんなの力で、宮津の森里海のつながりを豊かにつむぎなおそう}いよいよ佳境。どうぞお気軽にご利用ください。
◆日時   1月26日(木)午前9;30~12;00
◆会場 宮津市上世屋 軍部の森 &しおぎり荘
◆内容  森のでき方・作り方、そして森の恵みの楽しみ方!
◆集合  現地軍部の森入り口 ◆参加料 無料 ◆持ち物 せんていばさみ ナタ など
※ ・ 現地は、積雪しております。長靴、また、かんじき、スノーシューなどご準備ください。
・ スノーシューご希望の方は準備できます(無料)。連絡下さい。
・ お昼のお食事ご希望の方は準備できます(1000円)。連絡下さい。

 

ふだんは、気体→液体→気体の循環なのに、寒波がさがってくるとそれが「気体→液体→固体→液体→、、、」と固体がくわわり景色が一変します。

珍しくもない雪なのですけれどそれがおもしろいのですねぇ、南国育ちの子規さんには。

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それにしても、「一村は雪に埋もれて◆◆◆」のはいいフレームですので、いただいてみます。

①一村は雪に埋もれて「ポストかな」

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②一村は雪に埋もれて曲がり雪

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③一村は雪に埋もれてひもじいな

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④一村は雪に埋もれて雪仏

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そういえば、子規さんの写生主義、その弟子が漱石さん、また、長塚節さんも。
とくに長塚さんは里山農民文学の元祖、、 ちょっとめくっていたら、なんとなんと、天橋立、訪れてらっしゃるじゃないですか。

明治37年9月 茨城発→木曽路美濃路京都丹波路橋立須磨京都伊勢 →四日市より汽船で横濱へという旅をなさっている。

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「へーえぇ」です。
◆橋立の松原くれば朝潮に篠葉釣る人腰なづみ釣る

◆松原を長洲の磯とさし出の天の橋立海も朗らに
■弓の木村より樗峠にのぼる
◆とりよろふ天の橋立よこさまに見さくる山を來る人は稀
どこかにそんな紹介ありましたか。初めてです。
「与謝野鉄幹晶子...」の画像検索結果
与謝野鉄幹晶子夫妻が昭和五年に。歌碑がありますけど、長塚節さんの歌碑もどうですか。

峠の冬は寒かろうでと蓑をきせてもらった新兵衛さん、

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今度の寒波は上空5000mで-40度から-30度。最強クラスの寒気団だとか。

さて、子規さんに、「一村は雪にうもれて煙かな」の句、、。

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このときも最強クラスの寒気団だったのでしょうか。

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ところで、写生とは 写真 のようなもの。ばしゃばしゃと連写できる高級機のような子規さんですから、雪を季語にした句も200近く 。

そこで、2017年1月大雪最強寒波南下記念にセレクト38!

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、、、、、、、、、、
雪の野にところところの藁屋哉
「山里や雪積む下の水の音」
灯ちらちら木の間に雪の家一つ
わびしさや団爐裏に煮える榾の雪
青みけり八千八水雪の中
雪仏眼二つは黒かりし

※雪仏=雪をかためて作った仏像

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ふらばふれ雪に鈴鹿の関こえん
風吹て雪なき空のもの凄し
雪の日や海の上行く鷺一羽
雪のくれ乾鮭さげて戻りけり
雪の跡人別れしと見ゆるかな
行く年の雪五六尺つもりけり

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五六軒雪つむ家や枯木立
二三尺雪積む野辺の地蔵哉
夜の雪やせわしく叩く医者の門
雪ながら氷る小道や星月夜
雪空の一隅赤き入日かな
雪の旅おもしろからんさりながら

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刈り残す薄の株の雪高し
五六人熊擔ひ来る雪の森
大雪や狼人に近く鳴く
南天に雪吹きつけて雀鳴く
夜の雪辻堂に寝て美女を夢む
夜の雪やどこまで小き足の跡

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雪ふるよ障子の穴を見てあれば
いくたびも雪の深さを尋ねけり
風そふて木の雪落る夜半の音
松明に雪のちらつく山路哉
大雪の鴉も飛ばぬ野山哉

逢ふ人の皆大雪と申しけり

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隠れ住む古主を訪ふや雪の村

蓑笠や小門を出づる雪の人
井戸端や鍋も盥も雪の上

水仙の莟は雪にうもれけり

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牛部屋に顔出す牛や雪の朝
松島や小き島の松に雪

足跡の盡きし小家や雪の原

足跡の盡きし戸口や雪の原
手袋の指破れたり雪まろげ

、、、、、、、、、、、

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◆雪の里 ドラえもんのみが はしゃぎおり   世屋野蕪村

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