宮津エコツアー · 世屋・高山ガイド部会

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世屋・高山ガイド部会の活動ブログ

せや姫さん!

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それにしても、クッションのようなボタンのようなものを手芸品のように組み合わせた森。よくできていますねぇ!

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描かれたのは大原隆行さん。

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ミッブル浜町ギャラリーで展示されています。

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さて、このお社、上世屋の下の部分に位置する村社で、祭神は、せや姫命、建速須佐之男命、大山山祇命、日本武尊の四体。せや姫さんは本体はヘビで、慈眼禅寺の石垣に夫婦でひなたぼっこしている青い目の大蛇がよく見られたのが、それだと伝えられています。
また、大山山祇命は、伊弉諾尊と伊弉冉尊との間に生まれたお子さんの一人で、山の精霊を総支配した方とされています。

なかなかべっぴんさんだねぇ

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妹さんかい

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人に捕まらぬうちに山へかえんなよ、

ほら旦那が呼んでるよ
「さを鹿の 入野のすすき 初尾花 いづれの時か 妹が手まかむ」 万葉集 作者: 不明

「 このころの 秋の朝明に 霧隠(こも)り妻呼ぶ鹿の 声のさやけさ 」 巻10の2141 作者未詳
その雌を呼ぶというシカの鳴き声について、万葉学者の伊藤博さんは『「カーヒョー」長く尾を引き、澄んで高い声は哀調を帯び、 余音を残し一声だけで終わる。』とおっしゃっているそうです。

田圃の命は畦!です。

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今日も草を刈るてるみさんに、標準和名で言うところの「こなぎ」をみせながら、これなんと呼んでらっしゃるかを聞いたら「イモグサ」だ。

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「とってもとっても生えるやっかいな草ですでこれは。」
こなぎは、水田耕作における強害草の一つなので、おっしゃる表情がちょっときつくなったのも納得しながら、いもくさ!へぇーえ、なんで?とおもったのです。根に芋がつくわけでもないじゃないですか。

それをたずねると、てるみさんも「そうですなぁあ。」

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さて、そこで調べてみると、意外な事実が!
ウリカワ 水田
コナギ 水田
ドクダミ 畑
ヘラオモダカ 水田
ホタルイ 水田
オモダカ 水田
これらの植物、実はみな共通した呼ばれ方、いわく「いもくさ」!なんです。
いやぁ、これはこれは!
いもくさといわれる草たちの共通点は、畑や水田で人が育てたいものと競合して強い妨げになるということ。どあつかましいというか不作法とというか、人が明日食うのも困るという状態にあるのもしらないでどんどんはびこって我がままし放題なこまったやつだ、という目でみられている、そういうことで共通しています。
そこで「いも」の意味を調べると「栽培場所を選ばず安定供給が可能なため、得易く安価な食料として庶民に広く親しまれているけれど、「何処でも得られる食料」ゆえ、蔑まれる傾向も見られる。それゆえ、たとえば「いもざむらい」「いも大臣」「いもすけ」というように、あかぬけていない、いなかくさい、ださい、と言った意味あいで、「いもっぽい」と使われる」といいます。
だから、ほっておけば米の取れ高を半作までに追い込むという「こなぎ」は、お百姓にとって代表的な「いもくさ」。

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結論的にいえば、いもくさと言う命名は、学者がつけたのでなく、お百姓さんたち。しかも、この米泥棒のいもやろう!そんな煮えくりかえるほどの実感から一括してつけたいわば業界用語、そんなふうに考えていいのではないでしょうか。
芋自身はそんなことの引き合いに自分のたくましい性質がつかわれることは、不本意なんでしょうけれどね。

「よくここまでがんばりましたね、もうしばらくですよ、わたしがおりますから、ずいぶんお努めなさいなさいな!」

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この神様、お伊勢土産なんですが、さて、そもそも農業は誰がどうやって始めたのか、その始まりを語る世界中の神話を見ると
「①身体から、食物や財宝を出す女性がいる。
②その女性が、理不尽な死に方をする。
③女性の死体から食物が生まれる。」
このような共通する柱があるということです。
このことについて、「豊饒神としての天照大神 – 日食と古代史 – Gooブログ」は
「①の女性は、食物を与えてくれる自然そのもの、狩猟採取民にとっての地母神と考えられます。②は農業の開始を示します。原始的な焼畑やアマゾンの乱開発を考えればわかりますが、農業は大規模な自然破壊を伴います。しかしながら③その結果、①の女性が与えてくれるよりも大量の食物を得る事が可能になる、という意味だと説いていらっしゃいます。

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日本では、それが日本書紀で
「天照大神の命を受け、ツクヨミはウケモチを訪ねます。ウケモチは口から食物を出して、ツクヨミをもてなそうとしますが、それを見てしまったツクヨミは「口から出した物を食べさせようとするとは汚らわしい。」とウケモチを殺してしまうのです。それを聞いた天照大神は大層怒り「お前は悪い神だ、もう会いたくない。」と言って、この時から日月は昼と夜に別れてしまいます。

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(↑ 粟)
天照大神がアメノクマヒトを遣わして様子を見させると、ウケモチの頭に牛馬、額に粟、眉に蚕、眼に稗、腹に稲、陰に麦と大豆と小豆が生まれていました。アメノクマヒトがそれらを持ち帰ると、天照大神は喜び「これらは、人々が生きるための食物だ。」と、天の田畑に植えさせます。また口の中に繭を含んで、糸をひくことが出来るようになりました。これが養蚕の始まりです。」とされていると。
なるほどそうなんですね。

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上世屋で受け継がれている棚田の米作りを中心にした生活様式には、まだその神話が息づいているように思います。

ここ、ここ、ここですよー

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鳥散布戦略を完璧なまでに完成させたなんとも目立つ実です。

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主にヒヨドリやメジロなどが食べるということです。

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声なくして鳥を招くこの実、一見、美味しそうに見えます。しかし、鳥と人は別。人にはいわゆる「毒実」、種子には吐き気や下痢、筋肉の麻痺を引き起こすような成分が含まれているということです。やまぼうし、アケビ、栗などとは趣が違います!

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で、「まゆみ」か「むらさきまゆみ」かというところですが、葉に鋸歯が認められない、実が五つに割れているように見えることから、「むらさきまゆみ」ということにしておきます。せや高原休憩所広場花壇で今、見頃です。

イノシシが荒らした花壇。

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(あぁーぁあプンプン)
それを評してI氏の言うこと。
「埋蔵金をみつけたんやろ!」

彼らが掘り返したのは黄金の花を咲かせる花茎をのばした「ツワブキ」を植えた花壇。
!!うまいこというもんだと感心しましたよ!!
ツワブキの根には黄金の香りがするのかもしれません。それをかぎつける世屋のイノシシはただものではない

「埋蔵金探索猪」狩りで売り出しましょうか!

それにしても、こちらの彼岸花花壇もこのざま。

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思い当たるのは腐った刈り草で花壇をおおったこと、

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ミミズがいるかもしれないと興味をひいてしまったんだろうとおもいます。
まあそれはともかくせやの今の見物はそばの花。

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作られる農家は二軒しかなく、面積はちいさいですが、ロケーションは抜群ですよ。

彼岸花は、天照大神の化身!

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今でこそ、稲刈りの済んだ田圃の畦に咲いています。けれども昭和30~40年代前半くらいまでは、「田植えが6月後半、稲刈りが10月から11月にかけて」だったと言う話を聞いて、やっぱりそうだとおもっています、

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というのが、天照大神というのは天体にすればお日様で農業を司る神じゃないですか、では花にすれば何だろうかということですが、そこで彼岸花は、天照大神の化身説。

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(↑ 9月27日 世屋高原休憩所)

9月はまだ稲の登熟期。台風が襲う時期でもあります。そんな時に、畦に必ず顔を出す花が彼岸花,。そこにはトリックというのかマジックがあるのかもしれませんけれど、「この花を私だとおもいなさい、もう一息ですよ、風で倒れないように、大水でながされないように取り入れまで守ってあげましょうぞ」と天照大神さまのメッセージを携えて咲いてくださっていると、みんな田植えや草取りなどの苦労がいやされ、大風にも立ち向かう気力を湧かせたのだとすれば、そのトリックも意味があります。

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府中から江尻にかけての付近は、古代文化渡来の地とされ国衙のおかれたところです。

そしてその付近が橋北路で、彼岸花の赤がもっとも濃いところなのです。

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(↑ 9月27日 丹後郷土資料館旧永島邸付近)

彼岸という言葉から仏教との関係を思いますけれど、それ以前の渡来の文化と彼岸花とのなにかしらのつながりを思いながら、秋の丹後路を走るのも楽しいものです。

彼岸花。

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暦花といえばこれほど正確に時を告げる花はありません。

この花、稲作に伴って持ち込まれた外来種ということです、この球根の毒消しの方法もわかっていたでしょうからですから、米が不作の時は、救荒作物としてスタンバイしていたのでしょう。
さてその稲で野生種に近い古代米といえば赤米。

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タンニンをおおく含んでいるのでこんな色になるということです。

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ですから、彼岸花と稲との組み合わせ、本来はこんな組み合わせだったのでしょう。

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この古代的なくみあわせ、天橋立ワイナリー付近です。

この彼岸花 真っ赤な強い色いに加えておもしろい花の形なので、絨毯のように群生すれば見応えがましますし、一本だけでも、楽しませてくれます。
で、風景とのマッチ、彼岸花を生かすロケーションは青空白いすじ雲それにアゲハチョウときまっているのですが、それはなかなかあるものではありませんが、それでもここは!というのが。日置の妙圓寺のあのう積み石垣を背景にした花壇。

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さらに進むこと、約5キロ。長江海岸に、若狭湾を背景にした花群

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宮津にこられ、伊根へいってみようとおもわれる方がいらしたら、このふきん、

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ちょっとゆっくり走ってみてください。

「日本の里」の秋に彼岸花。

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これ、地生え。稲木のそばに彼岸花。

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これもペットボトルや花瓶に挿したものじゃないですよ。
去年の秋、府中の写真家の今井さんたちに球根をもらって植えたもの、

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これらが増えて「彼岸花の名所」になればいいとはおもいますが、彼岸花の野生化は上世屋では難しいのです、葉っぱで光合成し栄養を貯める時期に、雪で埋まるからです。青森、岩手、山形、秋田など東北各県はもとより新潟、富山などいわゆる雪国には、「彼岸花の名所」はないのです。
今年咲いてくれたこれらの彼岸花、雪が少なければ、来年も咲くかもしれませんが、温暖化で雪が少ないのもそれは望ましいことではないですし、、一年限りかもしれません。

そういう意味では、心の原風景としての「日本の里・かみせや」の秋は、こっちのほうが近いでしょう。

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ししうどの花と稲木。

この花が咲いて、稲を下ろし脱穀し、農協に納めたら、おとうは出稼ぎに、、、。

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、、、、そういう「おとう」が、またひとり、町へおりていかれたこと、誰がしるでしょう。

 

丹後ウルトラマラソンを「楽走」するランナーの皆さん

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おもてなしポイント!

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このマラソンの参加費は、13,000円60kmの部 ~18,000円100kmの部なんですって。
「しぬきではしらんかぁい!」「はいぃぃ」

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それだけ払っても、60kmを、あるいは100kmを走りきった自信が得られればもとがとれるというもんでしょうね。

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それにしても、100kmの部/2,600名・60kmの部/1,400名 合計4000人の募集。その定員が埋まると、合計■■■■万円、スポーツ・ツーリズムは

そらぁすごいわぁ!「エコ・ツーリズム」も爪の垢でも煎じてとおもいました。

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