宮津エコツアー · 世屋・高山ガイド部会

世屋・高山ガイド部会

世屋・高山ガイド部会の活動ブログ

◇ 果敢なり 咲くとき時知りぬ フクジュソウ   世屋野蕪村

3月4日 野間。

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日照時間はゴー、冷たい風の中に飛び出す果敢さが嬉しいじゃないですか。でも、三寒四温が春のリズムのはずけれど、今年は3温4寒。

3月7日は雪。

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◇ 温室の 外なり我が家の フクジュソウ

3月半ばの雪を人は異常と騒ぐけれど、フクジュソウは長い人生では織り込み済み。

◇ 一筋に 春は来ぬなり フクジュソウ

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そうして、また花開かせるのだからいとおしさも格別。
◇ 山谷を 耐えて咲きゆけ フクジュソウ

ちょっとコーヒーを!

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夜のとばりと店の明かりとのつり合いがちょうどの時間でした。湾内に何隻も停泊している風よけの船の灯りもみえながら清潔で温かい室内のテーブル。屋外の自然と店内の人工のバランスの良い空間にじゃまをしないBGM。まだお客さんが動く時期ではなくってゆったりした冬場のビオラビットさん、シェフもほっといてくれますから「隠れ家」に奨めますよ!
さて、お奨めと言えばこちらも(^.^)

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「放置竹林を考える・タケノコ畑再生」!
里山と竹林は一体です。宮津市には府内の1/10を占めるという竹林が。その再生には里山の未来がかかります。容易なことではありません、けれども逆手の発想も必要。竹林の現状と竹の可能性を、研究者、行政関係者、竹専門の業者、そして食の専門家が探るというシンポジウムです。11日PM6~8時。海星公園。

ちなみに講師団のお一人益田玲爾先生は現在、 舞鶴水産実験所長 。

ご専門は、里海生態保全学。主な研究テーマ:※以下京都大学フィールド科学教育研究センター fsercより
1. 魚の群れ行動の発達心理学
多くの魚は稚魚期に群れを形成する.それでは,群れはいつ頃どんな風に形成されるのか,また捕食者を避ける上で群れがどのように機能しているのかを調べてみよう,という研究.マアジ,マサバ,ニシン,イワシ類,その他,食える魚なら何でもが対象.

2. 魚類の学習能力の発達
高等脊椎動物とは異なり,魚はたいてい生きている限り成長を続ける.したがって脳容積も大きくなり続けるがしかし,学習能力について調べてみると,比較的若い時期にピークを迎えるらしい,といった研究.イシダイとキジハタを使っている.

3.魚類心理学の栽培漁業への応用
稚魚の放流では,放流された魚が天然の餌を食べ,しかも外敵から逃れて生き残ることが必要である.しかし,養殖条件で飼育された稚魚たちは,天然にうまく適応できない場合もあるかもしれない.そこで放流後の生き残りに関係しそうな行動について,実験室でテストしたり潜水観察したりしている.全国でさかんに放流されているヒラメや,京料理に欠かせないアカアマダイ等の魚が研究対象.

と言うことです。
また、 森里海連環学で東北復興を!と 気仙沼の舞根湾で津波後の環境・生物調査  養殖業補助,環境整備  森林資源調査,湿地を含む河川から海までの水質調査等、学生さんとともに、研究者だからできるボランティア支援を続けていらっしゃいます。このシンポの開催日が「3/11」なのもそこに意味があります。

また、里山再生と竹林活用をつなげるときにポイントは何かと言ったときに、「タケノコ」を食べること、そこなんだそうです。

そこで食育先生・ビオラビットの対馬シェフ!

当日は試作食品も提供されると言うことですよ。

京都新聞さんが、「種を継ぐ」と言う題で書いてくださった記事。

種を継ぐ

少し説明する必要があります(^.^)。

世屋の大地でお百姓さんの愛情を注がれて育ったものは、おいしい。美味しいと書くような舌先の感覚ではあらわしきれないうまさがある、どうでしょう「土産(おい)しい」と書いては!
イート&ウオークで、両方が一致したものですから、それ以来使うようになりました。

「美」、、、外観のいい物、高価なもの、季節外れのもの、人工的なものになってきていますけれど、それでも「美」という漢字を用いることに異を唱えることでもないのです。美とは「神に捧げられる」羊であって、その羊は健康で大きくて丈夫で油がのっていて、上等の毛皮のとれる最高のものが選ばれたのだそうです。いい空気を吸い、きれいな水を呑み、新鮮な草をたくさん食べた羊、これが「美しい」のです。神に捧げる命は健康な土が育てた草を食んで産まれた育ったものと言うことですから、そりゃあその肉は「美味」このうえなかったことでしょう。
ということは、、、わたし一流の飛躍なのですが、「美味」と「土産」とは大地の恵みそのものという点で同じ意味を持っている(^.^)とかんがえた訳です。

熟字訓として、国語の辞書に掲載される日を目指して、私たちは使い続けましょうと。

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(↑ うたさん)

この「雑穀ミュージアム」すでに雑穀ご飯については多数はいっているそうです。

午前午後に里のガイドウオークもできれば、との依頼も。遠来のお客さんもあるそうです、待ってました!世屋の里の早春を二倍楽しんでいただきますよ(^.^)

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ちなみに、日本語で「おいしい」を「美味しい」と書くようになった経過をひもとくと、「お」はていねいな意味の接頭語、中心はこのましいと言う意味の「いし」。この「い」のニュアンスにあう意味の漢字として「美」が起用されたといいます。舌が「美(い)し」と感じる味覚、これが「お・美し」。つまり、お+美(い)し+味(あじ)=美味(おい)しい!
また、「うまい」は、というと果物が熟すと渋がとれてあまくなりますが、そうなることを「うむ」と言いました。それが形容詞になって「うまい」。この「(うま)い」にも「美味」と言う字を当てることになったといいます。

なにしてんですかぁ こおのとりくーん!

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(↑ 3/5 京丹後市森本)
「あかちゃん はこんでるんですよー」

まさかぁ(^.^)

「ほんとほんと、この子わたしが届けたんだから、,,(^.^)」

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屋根をかすめて飛ぶコウノトリ、かれらのいる光景がここまで「普通」になるなんて想像もできなかったことです。

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「鸛」と書くのですけれど、「幸の鳥」と書いて欲しいのかもしれませんよ。

フキノトウです、

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雌花と雄花があってこれは、雄花!

「佃煮の蕗はどこにあるんですか?」

そこで、、、掘って地下茎をみてもらいました。

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地下茎の右端出ているのがフキノトウ、赤みのあるのが新しい地下茎、その先にほれこれが葉っぱの赤ちゃん、、、
「えぇぇー、いっしょなんだ、、、別々だと思っていたぁ!」
花先行、葉っぱはあとから。
蕗の地下世界、、、、早春のエコツアーの目玉かもしれません!

それにしても、蕗の佃煮が「土産(うま)い」のはこんなにしっかりと根をはり、大地から栄養を吸い取っているからなんですね(^.^)。

バケツの中の一見黄色のじんちょうげ!

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いま丹後半島の谷で咲いているものです。

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オニシバリと紹介しました。けれども調べてみるとオニシバリは「石灰岩地によく生育する」(京都のレッドデータ)とあるじゃないですか。丘陵地から山地のコナラ林とも、そして、樹高は、1m~1.5m(日本野生植物館)丹後半島には石灰岩地はありません。撮影地は宇川の渓流沿いです。そして、湿気のおおいところですし樹高も高くない!
オニシバリでないとすると、、、、、?

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ナニワヅというのがあります。これは、樹高1m、北海道から日本海側に生育、ただし、福井県以北とされています。そして、オニシバリと酷似し、樹皮も強いので「エゾナツボウズ・エゾオニシバリ」とエゾをつけて区別されているということ。(日本野生植物館)

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(↑太鼓山)

丹後半島には氷河期の遺存種が幾つもあります。その一つと考えたら、丹後半島の雪多い寒冷な渓流部にあるのも理解できます。

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ナニワヅ、(^.^)京都府では絶滅危惧種。近畿でも危惧Cのものです。

「ふる里や あおがうれしい 冬がゆく」 世屋野蕪村

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「故郷や どちらを見ても 山笑ふ」  天然の春を見たままに子規さん。
森羅万象すべてに春のスイッチが入った様子を歌いました。
「めでたさも 中くらいなり おらが春」 一茶さんは、社会派現実直視。

「草の戸も 住み替わる代ぞ 雛の家」 芭蕉さんは旅立ちの春。

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(和生活・はおりさん)

「その子二十櫛にながるる黒髪のおごりの春のうつくしきかな」 と与謝野晶子さんが詠うのは女性の命の絶対美。

それを現代感覚で意訳したのが俵万智さん。

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(↑ 小町公園)

「二十歳とはロングヘアーをなびかせて畏れを知らぬ春のヴィーナス」

テルミさんの春は、藤の灰汁炊き準備。そして、藤糸績み。

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畑仕事が始まるまでの仕事です。その畑では、ふきぼんぼん!

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「これくらいが一番おいしいのですで。」

もう咲いていいかなぁとフクジュソウ。もうさいていいよと青い空!

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(↑ 真ん中右下付近に顔出すつぼみ)

3月3日は春神様の現れ日のようです。黄色みを増すミツマタの花房。

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この日を桃の節句としたのも頷けます。
さて「和生活・はおり」さんから案内いただいていたおひな様展、拝見させていただいてきました。

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目の保養になりますよ。粋をこらした豪華なつくりもさることながら、春がきたぁとワクワクしてくる明るい色目には心に溜まった冬の暗さ重さつらさも吹っ飛ばされます。

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小さな本物とのしっとりした出会いを見逃さないのがエコツーリズム。一見の価値おおありのおひな祭りです(^.^)

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♪ 着物をきかえて 帯しめて   今日はわたしも はれ姿
春のやよいの このよき日   なによりうれしい ひな祭り♪

♪♪♪

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また、雛人形にまつわるお供え物のうんちくに耳を傾けると、、、
「桃の花」  厄除けとなる
「お白酒」 体から邪気を祓う為
「草もち」    よもぎの香気が邪気を祓う
「ひし餅」 人の心臓をかたどり子供の健康を祈る親の気持ちの現れ

「蛤〔はまぐり〕」自分のかたわれでなければ絶対に合わないことから、女性の貞節を教えた。
【ひし餅や雛あられの色】
雪の大地(白)・木々の芽吹き(青)・生命(桃)を表しており、この3色のお菓子を食すことで自然のエネルギーを授かり、健やかに成長できる。
※雛祭り日本文化いろは事典iroha-japan.net > Home
エコの考え方でしっかりまとめられていることに感動します。

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連絡先は、

それにしても、「自然のエネルギーを授かる」というのは本物の自然の中でこそ授かるのです、世屋の里にもぜひ上がってきてくださいね。

2月20日にアップした世屋の光りブナをみていただいた方からお便り(コメント)。

光りブナの謎、丹後の山と言えば、「鬼伝説」。その鬼に絡めて解きました、と

。以下、紹介させてもらいます、合いはわたしが入れたもの。

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◇◇◇
むかーしむかし世の中がたいへんに乱れたことがありました
、、、ウンウン
その頃の人たちは、乱暴だったり、イジワルだったり、手前が得することしか考えなかったりと、まるで、きれいな心や優しい心を持ち合わせていないかのようでした。
、、、、ウンウン
しかしそれは、人々が,きれいな心や優しい心を、はじめからもっていなかったのではなかったのです。、、、、、ウム
実は、悪い鬼が、人々のきれいな心や優しい心を、「これは値打ちのあるものだ」とおもって、盗っていってしまったものでした。(だれでも、自分がもっていないものほど欲しくなるものですからね。)、、、、ウンウン
悪い鬼は、盗ってきたきれいな心や優しい心を、半分に分けて、その片方を宝箱に入れてねぐらに置き、なくさないように盗まれないように見張りました。
、、、、、、、、ウンウン
そして、もう片方を、ブナの木の隙間に、大事にこっそりと隠したのです。(財産は分けて保管しないとね。)

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・・・・・・・・ウム
悪い鬼はその後、退治され、鬼がねぐらに溜め込んでいたたくさんのたからものやさらわれてきた人たちは、人間の世界に戻ることができました。
、、、、、、、ウンウン
きれいな心や優しい心は、人間の世に戻ってきたのです。
、、、、、ウンウン
乱れた世の中は、たくさんのよいおこないによって、住みやすく居心地のよい場所に変わりました。
、、、、ウンウン
でも、まだ何かが足りません。そうです、鬼がねぐらに置いていたきれいな心や優しい心は全部ではなく半分だけだったのです。
、、、、ウムウム
もう半分は、いったいどこにあるのでしょうか?
、、、、ウム!
もしも、誰かが持ち出していなければ、鬼がこっそり隠したきれいな心や優しい心のもう半分は、今もまだ、どこかのブナの木の隙間に眠り続けていることでしょう。
、、、、、、、、ウンウン
そのブナの木はどこにあるのでしょうか?
、、、、、、、、ウン!
もしも、そのブナの木を見つけたなら、人の世が遠い昔になくしてしまった「もう半分の宝物」が、私たちのところへかえってくるかもしれませんね。
、、、、、ふーんそうだったのかぁー!
いちがぶらり、にがぶらり、さんがさがってしがぶらり(^.^)
◇◇◇◇

光りブナの秘密は、鬼が隠した宝物、と解いてくださいました。。
「世屋の里新作童話!第一回大江ふさ賞」をあげようとおもいます。
光りブナの側には、新旧の観音様もいらっしゃいます>

せっかくですので、謎解き写真を一枚。

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でも、もしかしたら、ほんとうにこのブナに鬼の隠した「人のきれいなやさしい心」が眠っているのかも。

お見合い中なんです、、、

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世屋の粟でつくった粟餅と網野町島津・空詩土さんのブルーベリー。

お餅にはない粟の香ばしさ、粒のままのベリーの甘酸っぱさ、どちらも個性をお持ちです。

仲人は「宮津市エコツーリズム推進協議会/世屋・高山ガイド部会 」。

二つを足したら(^.^)

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この味なかなかですぞ、、、。この二人のコラボ、、絶対にヒットします、、。
子どもさんやお孫さんのおやつ、おじいちゃん、お婆ちゃんにも、、、いや、ほんとです。

「土産(おい)しい」!

モチは醤油かおゼンザイ、ジャムはパン!その国境を越えられる味。

「あらゆる産業が連携して、豊かな地域資源を十分に生かそう」と井上市長。

喫茶店やレストランの「丹後スイーツ」でもいけるんじゃないですか(^.^)

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宮津市のまごころ市(粟餅)、橋立ワイナリー農産品販売所などで求めていただけます。

注文のお問い合わせは、世屋の黄金もち、0772-27-0305。空詩土ブルーベリージャムは0772-72-3889。

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